菅野沖彦
ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より
かなり大型のカセットデッキで、前面操作式の、充実した製品である。内容の充実さ、機能の豊かさ、仕上げの高さからくる感触のよさ等、こうした諸条件がよくバランスしたもので、デッキを使う喜びがある。まず録音に必要な機能は完全に備えていて、使い手の要求には万全の備えで応じる。音質は、聴きよいバランスで、サウンドのまとめがうまい。
菅野沖彦
ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より
かなり大型のカセットデッキで、前面操作式の、充実した製品である。内容の充実さ、機能の豊かさ、仕上げの高さからくる感触のよさ等、こうした諸条件がよくバランスしたもので、デッキを使う喜びがある。まず録音に必要な機能は完全に備えていて、使い手の要求には万全の備えで応じる。音質は、聴きよいバランスで、サウンドのまとめがうまい。
瀬川冬樹
ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より
パワーその他のスペック面でも音質の面でも、価格以上の水準で絶妙のバランスを保っているし、機能の意外に豊富でありながら、処理のたくみさでデザイン的にも不消化のところがない。あまりにも過不足なく仕上がっているために、かって目立ちにくくて損をしているような、妙なアンプだ。
瀬川冬樹
ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より
42号にも書いたように、5万円から6万円のあいだでは、デンオン701やトリオ7100DやオンキョーA5等がそれぞれに特徴のある音を鳴らすが、反面それぞれに弱点も持っているということで、8800IIのように特徴は言いにくいかわりに弱点もあまりないという音は、目立ちにくいが実は大したことなのだ。
菅野沖彦
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より
パイオニアのアンプはどれを聴いても、大変にまとまりのいい心憎い巧みさを感じる。たとえていうなら、あたかも英デッカのレコードがヴァイオリンの高音に独特のシルキーハイとでもいいたい巧妙な音色コントロールのノウハウを会得しているのに似ている。一般的に、音響機器の一つの苦手な音色は、高い弦楽器のフォルテにあって、生に聴かれる柔らかさ、瑞々しい艶、しなやかな肉付きといった特色が消えて、キンキン、ピーピーといった音になりやすいことは、オーディオにこっている人なら体験ずみだと思える。これを巧みにコントロールすると、こちらの実は葉ごまかされる。というより快く聴ける。この辺のノウハウがパイオニアのアンプにはあるに違いないと感じられるような音なのだ。80Wという余裕のあるパワーと快い美音のコンビネーションが、実用価値の高いアンプを作りあげている。トーン回路を入れると少し音にくもりが出るが惜しいが、いいアンプだ。
菅野沖彦
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より
よく出来すぎているアンプというと最高の賛辞に聴こえるだろう。実際、商品として、価格のバランスで見れば、最高の賛辞を呈してもよいと思うのだ、このアンプには……。パイオニアのアンプというのは、この点で世界一といっても過言ではないだろう。本当はこれで終り、これ以上は書く必要はないのだろうが、音や音楽というものは面白いもので、実は、ここから先が楽しいところであり苦しいところなのではないか。このアンプは、スペンドールを鳴らしても、JBLを鳴らしても、不思議に同じような音と響きで鳴らしてしまう。それは決して嫌な音でも響きでもない。いや、むしろ、快い音といえるだろう。しかし、ある種の組合せで、この二つのスピーカーが最高に魅力をたたえて鳴るような鳴り方とはちがうのである。どこも欠点はない。また、どこといってふるいつきたくなるほどはの魅力もない。このクラスの商品としてはやはり最高の商品なのだろうが……。
瀬川冬樹
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より
音のバランスの過不足なさ、というパイオニアのアンプの性格は9900も同様で、それはなにも低・中・高各音域のバランスという意味にとどまらず、音の質感、密度、力感、解像力……といったあらゆる評価項目を並べてみても、すべて中庸精神が破綻なく平衡を保っている。しかもこのクラスになれば音の質感もローコスト機とは明らかに違って、滑らかさや豊かさが自然に出てくるし、中低域での力も充実していることが、音量を上げるにつれてよくわかる。しかしふつうに聴くかぎりは、その力はあからさまにそれと感じられない程度に、十分に抑制も利いていて、どこかおっとりとかまえた音がする。そこが好感の持てるところでもある反面、このアンプでなくては聴けないというほどの魅力にもなりにくい点だ。パネルに ADVANCED MODEL というシールが貼ってあったが、初期のモデルよりも安定感のある音に仕上っていると思った。
瀬川冬樹
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より
仮にも6万円以下で、このアンプよりも鮮度の高い音クリアーな音を、とたずねられればデンオンの501を推すだろう。いくらか線が弱くても柔らかい押しつけがましさのない音をときかれればオンキョーのA5と答える。音の輪郭の目鼻立ちのはっきりしたのが欲しい、となればトリオ7100Dが浮かぶ。
しかし、そうしてあえて口に出すような特徴よりも、すべてのプログラムソースを、そしてどんなタイプのスピーカーやカートリッジを接いでも、一応のバランスの整った,硬すぎず柔らかすぎず、線の細くなくしかも強引でない、ウェットすぎもせずドライすぎもしない、つまり平均点で過不足のない音が欲しいというような、たとえばこれからコンポーネント用のアンプが欲しいというような人に対しては、第一に推薦できる。要するに最も中庸を得た、ある意味では絶妙なバランスポイントにまとめられた、というのがこのアンプの性格だ。
菅野沖彦
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より
パイオニアのアンプは、どれを聴いても快い質感を持っている。これを言葉で表現するにはとても与えられた次数では無理に思えるのだが、とにかく感触がいい音なのだ。このアンプも、同じように、そうしたタッチと、ウェル・バランスドな、大変まとまりのいい音であった。なにを聴いても、実によく音楽の特質を生かし、魅力をちゃんと再現するのである。コンストラクションもパネルデザインも、操作性も、この音と同じように、本当によく出来ているアンプだ。スピーカーを選ぶ傾向も他のアンプと比較して神経質ではなく、スペンドールもJBLも、その特質をよく生かして鳴らした。とびきり高級な品位と風格を備えた次元には至らないと想われるが、これだけ妥当な再生音を聴かせてくれるアンプは、ざらにはない。脱帽する。キメの細かさが立体的な力強さと相まって、なんとも聴き心地のいい音のアンプであった。
瀬川冬樹
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より
8800IIのところでも書いたように、パイオニアのアンプの音は、あらためて説明しようとするとたいへん難しい。逆に、このアンプに対して他社製品の音を、これよりも硬いか柔らかいか、これよりも鮮度が高いか曇っているか、これよりも生き生きと鳴らすかスタティックか、ウェットかドライか……というように、どういう角度からでもこのアンプを基準にすると説明がしやすいというような性格がある。しかもこうした中庸精神が、味も素気もない音でなしに、ほどよくしなやかに音楽に寄り添ってゆけるだけの柔軟性をそなえている点。単に無難に作ったアンプとは明らかに違う。価格に応じて、その時点での水準を的確にとり入れて製品に反映させる作り方のうまさは、巧妙すぎて気味が悪いくらいだ。8800IIよりも音の密度が増して、ボリュウムを思い切り上げても、無理なく音量が伸びて気持がいい。柔軟な処世術を身につけた優等生という感じだ。
瀬川冬樹
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
特集・「世界の一流品」より
EXCLUSIVEのシリーズには、このほかにパワーアンプのM3と、チューナーのF3があるが、M3はハイパワーのアンプとしては他の製品と比較してデザインと仕上げの良さを除いてはとりたてて優れているとはいい難い。チューナーの方は、性能は第一級品だと思う。が、デザインがC3、M3、M4の域に達していない。結局、性能と仕上げの両面のバランスのとれているものはC3とM4、ということになる。
C3とM4の組合せの良さは第一に、その音質にある。滑らかで質が高い。音楽的な表現力が優れている。家庭でふつうにレコードを鑑賞するときのパワーはせいぜい1ワット近辺あるいはそれ以下だが、C3、M4の組合せはそういう常識的な音量レベル、あるいはさらに音量を絞り込んだときの弱音がいっそう見事である。弦楽器やヴォーカルの柔らかさを、単に歪みが少ないという感じで鳴らすアンプならいまや珍しくない。が、C3、M4はそこに息の通った暖かさ、声の湿りを感じさせるほどの身近さで、しかし決して音をむき出しに荒々しくすることなく、あくまでも品の良さを失わずに聴かせる。
そうした柔らかさ、滑らかさは当然半面の弱点を内包している。たとえばパーカッションの音離れの良さ、中でもスネアドラムのスキンのピンと張って乾いた音、のような感じがやや出にくい。ほんらい荒々しい音をも、どこか上品にヴェールをかけて聴かせる。大胆さや迫力よりも、優しさを大切にした音、といえる。最新の、ことにアメリカの一流アンプの隅々までクリアーに見通しのよい音とは違って、それが国産アンプに共通のある特色であるにしてもいくぶんウェットな表現をするアンプだ。そういう特色を知って使いこなすかぎり、この上品で繊細な音は得がたい魅力である。
ただM4の換気ファンの音は、よくおさえられているとはいうものの、深夜、音量を落して聴きたいときには少々耳障りで、アンプの置き場所には少々くふうが必要だろう。
井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
特集・「コンポーネントステレオ──世界の一流品」より
FMチューナー、とくに高級チューナーは、基本的な性能もさることながら、デザイン、仕上げの面でも、セパレート型コントロールアンプやパワーアンプと同格のウェイトをもつことが要求される。この意味においては、F3はもっとも貫禄のあるデザインをもった一流品と呼ぶに応わしいものがある。
豪華という感じそのものの木製キャビネットは、この部分だけの価格を考えてみても普及型チューナー1台分に相当するだろう。FMフロントエンドは、パイオニアが先鞭をつけたPLL採用のロック同調方式を採用し、受信周波数は100kHzごとにロックされ、ステップ的に指示をするチューニングメーターで選局は容易に、しかも確実にできる特長がある。またダイアル系のメカニズムが滑らかで、同調のフィーリングは、適度の重さがあり、いかにも同調をしたという実感が得られるタイプである。
井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
型番末尾に16がつくスピーカーシステムは、すでにCS616が発表されている。本機は、基本的にはCS616のスコーカーを外して2ウェイ化したシステムと考えてよい。
低音は、国内製品としては珍しく浅いコルゲーションつきコーンの25cmユニットであり、高音は4・5cm口径のストレートコーン使用のコーン型である。エンクロージュアは、左右専用型のバスレフ方式を採用している。
このシステムは、ダイナミックでアクティブな音が魅力的だ。音楽を外側から確実に掴み、聴かせどころをピシッと駄あたりは、かなりバタ臭い印象である。ともかく、聴いてみなさい! 楽しい音のスピーカーだよ。というのがピッタリである。
井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
完全密閉型エンクロージュアと、3ウェイ構成を採用している点では、CS755と共通性があるが、使用ユニットは、すべてこのシステム専用に開発されたようで、その意味での関連性はない。
ウーファーは、25cm口径のユニットで、設計の基本はCS755のウーファーと同様である。スコーカーは、ダイアフラム背面のバックチャンバーに特殊発泡吸音材を使用した無共振設計で、口径6・5cmのドーム型。トゥイーターは、チタンダイアフラムを採用した2・5cmドーム型だ。エンクロージュアは、針葉樹パーチクルボードを使ったエッジレス構造で、ユニット配置は、CS755同様に左右対称の専用型である。
井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
今秋発表されたパイオニアの新しいスピーカーシステムは、異なった2つの性格をもったシリーズにわけることができる。一方は3桁の型番の末尾2桁が55であるシリーズであり、他方は同じく、16のつくシリーズである。
CS755は、3モデル発表された55シリーズの真中に置かれたシステムである。エンクロージュアは完全密閉型で、ユニット構成は3ウェイ・3スピーカーという、もっともオーソドックスなタイプだ。ウーファーは、30cm口径で、磁気回路は直径156mmの大型フェライト磁石を採用し、ポールピースに銅キャップをつけ、磁気歪を低くしている。また、振動系の重量バランスと動的な変形防止の目的でマスバランスボイスコイルリングを使用している。スコーカーは、口径6・5cmのドーム型で振動板はベリリウムで、支持には、デュアルサスペンション方式を採用している。トゥイーターは、同様に2・5cm口径のベリリウム振動板を使うドーム型である。
CS755は、聴感上の帯域が広く、各ユニットはスムーズにつながり、レスポンスがフラットな印象が強い。音色はスッキリと明るく、粒立ちが細かく、透明なことでは、従来のパイオニアのシステムとは、一線を画した質的向上が感じられる。
井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
パネルサイズは、一連の新製品と共通なラックマウントサイズの横幅と、77系より一段寸法が小さい高さになっている。リアパネル両側は、端子類やコードを保護するために一段飛出した保護ガードになっている。FMフロントエンドは、高周波増幅1段、4連バリコン使用であり、中間周波増幅段は帯域が2段に切り替わる。検波段はクォドラチュア方式、MPX分は、パイロット信号オートキャンセラー内蔵PLL・ダブルバランスNFB方式である。なお、レベルチェック用440Hz50%変調の発振器が内蔵されており、エアチェック時の録音レベルが設定できる。
関連製品として、ラックサイズの4トラックオープンリールデッキRT701、カセットデッキCT97、キャスター付オーディオラックJA−R1Sがある。
井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
いわゆる標準ラックサイズのパネルには、ピーク指示型で対数圧縮目盛をもつ2個の大型パワーメーターを備えている。表示は、8Ω負荷で0・01W〜200Wである。
電源分は、ドライバー段以降の左右チャンネルを分離した2電源方式で、回路構成は、差動2段全段直結パラレルプッシュプル純コンプリメンタリーOCLで、出力は85W+85Wである。
井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
単体コンポーネントは、性能、デザイン、組合せおよび使用上での自由度などから、現在もっともオーソドックスなオーディオシステムのベースとなっている。
たとえば、グレードアップの場合にも、部分的な変更で、トータルのシステムの量的・質的な向上を実現できることは、コンポーネントシステムの大きな魅力である。しかし、システム全体のデザインとなると、予想に反して完成度は、あまり高くはならないのが通例である。性能とトータルデザインという、相反する要求を満たすことを目的として開発されたものがアンプシステムで、アンプを中心にして、FMチューナー、テープデッキなどパネルサイズをラックマウントタイプに統一して、互換性をもちながら、デザイン的にも全体のバランスを崩さないことが狙いである。したがって、もっともベースとなるのはラックマウントサイズのオーディオラックであり、これに任意の単体コンポーネントをマウントして、システム化することになる。
C73は、既発売のC77のジュニアモデルとつくられた新製品である。機能面では、最近の傾向であるユニットアンプ的な方向ではない、フル機能のオーソドックスなコントロールアンプであることが特長だ。カートリッジの負荷抵抗、容量切替、各ターンオーバーが3段切替のトーンコントロール、相互ダビング可能な2系統のテープ端子など機能は豊富である。物理的な特性面では、現代アンプらしくSN比が高く、歪率が低い特徴をもつ。
菅野沖彦
スイングジャーナル 9月号(1976年8月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
パイオニアというメーカーは企画のうまさでは抜群である。それも、ちゃんと内容のともなった製品を作るし、タイミングも実によい。パイオニアの製品群にはいくつかの本質的相異を見出すことができるようだ。第1はわれわれが大喜びする超マニア・ライクな高級機器である。第2はそのイメージを、たくみに合理化した中級・上級の製品、第3がパイオニアの商品の武器とでもいうべき、オーディオ的スパイスの効いた大衆商品である。この3本の柱を有機的に組み合せ、強固な商品構成を作りあげているのであろう。
20番シリーズのアンプ類は、そうした分類からすれば、当然第1のグループに属するものだ。それにしては、C21プリアンプが60、000円、M22パワーアンプが120、000円という価格はそう高くないと思われるかもしれないが、30W+30Wのプリメイン・アンプで、しかも、バス、トレブルの音質調整回路つまりトーン・コントロール機能がなしで、180、000円というのは決して安いものではないことに気がつくであろう。プリメインアンプが1W当り1、000円とかいう、おかしな相場からすれば、これはその6倍強の値段である。いうまでもなく、これは、現在のエレクトロニクス技術とオーディオロジーを結びつけた音質の品位の高さを得るために必然的に出た値段である。〝本当の商人は無駄な銭をとらない〟といわれるがまさにその通りであって、むしろ、あまり安いものはうたがったほうがよさそうだ。もっとも、オーディオのように、見ることも触れることも出来ない音を目的とした商品は、買手が要求しないようなところにコストをかけても無意味であるから、いわゆる大衆商品というものは形だけ整えて、見えない音のほうはそこそこにして成り立ち、いうなれば客が馬鹿にされているわけだが、客がそれでよければ何をかいわんやなのである。その道に、客の要求が高ければ高いほど、目に見えないところにコストと時間をかけて、いいクォリティーの音を追求しなければならず、これが、オーディオ製品の一見同じように見えていながら、大きな価格の差をもった製品が出てくる所以であろう。
C21、M22はまさにクォリティー製品であって、その性能は、同社の最高価格のC3、M4のコンビに劣らないほどなのである。いや、ある面ではむしろ優れているとさえいえる部分もある。トーン・コントロール回路をもたないC21は、信号系路を徹底的にシンプルにしてSNや歪の劣化を嫌う思想から作られただけあって、きわめてピュアーな音が得られる。選ばれたパーツも高級品であるし、よく音質検討がなされていて、洗練された最新の回路構成でまとめられている。機能的には先に述べたように、まったくシンプルなものだが、これは、コンパクトなシステムとして、マルチプルにシリーズ化する意図を持った製品群の中で占めるプリアンプという明確な姿勢を持っているのである。M22パワーアンプは、M4で実証したA級動作のノッチング歪のない音質の透明度と滑らかさを受け継ぐもので、音の柔軟性はきわめて高く、スムースこの上ない。ただ30Wというパワーはいかにも小さく、よほど高能率のスピーカーでもない限り、これでジャズをガンガン鳴らすというわけにはいかぬ。試聴にもいくつかのスピーカーをつないでみたが、アルテックのA7クラスだと、まず十分なラウドネスを得ることができるし、Dレンジもまずまずだが、ほとんどのブックシェルフ・スピーカーでは、フォルテを犠牲にしなければならなかった。つまり、このパワーアンプの本当の使われ方は、小音量で、最高の質の音でイメージの再生を目的とするクラシック・ファン向きか、あるいは、マルチ・アンプ構成としてその中域か高域に使うことだ。エネルギー的に大きな中低域両域は、現在の水準からして最低100Wを必要とする、というのが私の持論であって理想としては、低域を同社のM3、中域をM4、高域をこのM22というラインアップを組むことである。パイオニアもこれを考えてか、ちゃんと、この20番シリーズでは、クロスオーバー・ネットワークD23を同時に用意して発売しているのである。この本質をわきまえて、この一連のハイ・クォリティー・アンプを活しきったら素晴しい装置が構成し得るであろう。
岩崎千明
ジャズランド 7月号(1976年6月発行)
高級パワーアンフが海外製、国産合わせて40機種あまりも市場にあって、互いにその高性能ぶりを競いあっている。そのメーカーにとって最高の位置に存在すべきより抜きの製品の中で、製品としてもっとも成功したのが、パイオニアの特級ブランド「エクスクルーシヴ」の名を冠したM4であることは、よく知られる。
Aクラス・アンプM4は、海外製のもっとも優れた製品と比較しても、なおそれをしのぐ。アンプをM4に換えれば、音質の差として、聴くものにはっきりと違いを感じとることができるは無論だが、それが品の良いスッキリした響きとして誰でもが質的な向上を知らされるはずだ。
ただM4はあまりにも高価だ。35万という価格は一般的オーディオ・ファンにとって決して容易ではない。50/50ワットの規格出力のことになると、単位出力当り、世界でもっとも高価なアンプといってよいが、最高を望むにはこれくらいの出費を覚悟しなければならないのだろうか。M4を作った当事者たるパイオニアがそのひとつの解答を与えてくれた。
Aクラス・アンプM22がその答えだ。価格12万、出力30/30ワットで、M4と変わらぬ高品質のサウンドを与えられたアンプだ。M4の3分の1の価格で6割の出力となると、ざっと計算して、このM22はM4に較べて2倍の価値を持つことになる。
M4を欲しくても持ってなかったファンがM22に期待し注目するのも当然だといえよう。
M4が大型のアンプ・ケースに収められたごく標準的な箱型であるのに対し、このM22は昔ながらの、パワーアンプ然として、平なシャーシーの上に中央にトランスを、左右に大きな放熱器を配した、マニアの自作するアンプのようだが、全体はかなり大型でありながら、ごく薄く、いかにも現代的な製品だ。鋳物で造られた軽金属のヒートシンカーはシャーシー上の2分の1を占めて、M22の外観の大きな特徴をなしている。
Aクラス・アンプとしての動作が、あらゆる意味でM4の特長であるのと同様に、M22においても「Aクラス・アンプである」ということがそのすべてだ。
Aクラス動作の大きな特徴は、極めて大きな電流をパワー・トランジスタに流すということによってもたらされる高熱発生を前提とすることである。M4の場合は低速回転の放熱ファンによってこれに対処したが、コストを抑えたM22では先程述べた大型の放熱器がこれを受けもつ。つまりM22の特長のすべては外観同様、この放熱器に象徴されるともいえそうだ。
Aクラス・アンプがオーディオ再生になぜこれほどの優秀性を発揮するかの解析は難しく、現代の技術をもってしても詳かではない。しかし、Aクラス・アンプで優れた設計をなされたアンプは、間違いなくベストな再生を約束するはずだ。
もし本当にクォリティ本位の選択をするなを、M4あるいはその弟分たるM22を選ぶのに何のためらいもあるはずがない。
M22とペアになるべきプリアンプがC21だ。プリアンプといっても、それは従来の常識的なプリアンプではなくて、その一部のフォノ・イコライザー回路を独立させ、それに音量調節用ボリューム回路を加えたものだ。だから回路的にトーンコントロールもなく極めてシンプルであり、従ってそれを収めるべきスペースも大きくとる必要はないし、そのフロント・パネルはつまみが極端に少いので小さい面積で済む。
そうしたC21の基本的特長をズバリ、全体のプロポーションで表明せんとするかの如く、C21はごく薄い形にまとめられている。この特長的な薄型は、だから商品アピールというよりも、本質的な内容を象徴するわけなのだ。
なぜ、こうした単純化を極度に推進したかというと、「入力信号の純粋性を大切にする」ためだ。今日のように高級アンプはすべての面で充実させようという「万能志向」が、実はその本質を見落してしまう根拠になっていたが、この事実はもう早くから気付いていて、この三年来、高級プリアンプにおいて単純化を求める模索が続けられ、例えば海外製の一部、マークレビンソンのプリアンプなどに成果がみられた。
パイオニアC21もこうした点を追求して得られたひとつの結果なのである。海外製の価格の上では10倍近い製品と較べても、SNの点ではるかに勝るというべき驚くべきフリアンプがこのC21だ。
C21はプリアンプの常識的機能をすべて取り去ったマイナスを考慮したとしても、より大きい成果をも生みだした。それは極限まで高められたSN、驚異的低歪率、信号回路の単純化による波形的損失の徹底的な追放等々である。しかし、こうしたデータの上に認められる向上だけを認識するのでは、C21の真の素晴しさを知るには物足りない。
やはり、C21の良さはそれを優れたパーツで構成されたオーディオ・システムの中に置いて、音楽を演奏したときにはじめてはっきりと体験することができよう。
それ以外の方法は目下ないのである。
井上卓也
ステレオサウンド 39号(1976年6月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
共通の特長は、新開発の4種類のパイオニア専用高集積度ICを採用することで、各ブロックごとをこのICで固め、従来のディスクリートでは得られぬ高SN比、低歪率、高域周波数特性改善を実現している。また、2機種ともに本格的なWIDE・NARROWの選択度切替型IF部をもつ音質重視設計であり、TX−8900IIでは、業界に先がけて、村田製作所と共同開発のIF用SAW(表面弾性波)フィルターを採用し、歪みの改善に優れた性能を発揮している。
TX8900IIは、RF増幅2段と混合にデュアルゲートMOSFETを使い局部発振はバッファー付5連バリコン使用のFMフロントエンド、バンド切替とSAWフィルター採用のIF段、超広帯域直線検波器、新開発MPX用PLL・ICに特長がある。
機能面では、エアチェックに便利な2個のICを使ったREC・レベルチェック信号内蔵、マルチパス端子とスピーカーにより、音で聞けるオーディオマルチパススイッチ、スライド式メモリーマーカーなどを備えている。
井上卓也
ステレオサウンド 39号(1976年6月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
パイオニアのプリメインアンプとしては中堅機種であるSA−8900/8800が、音質重視の最新回路技術を導入して、IIシリーズに発展改良された。
新シリーズ共通の特長は、SN比を高め、低歪率化をするために、使用部品を厳選するとともに左右チャンネル間の干渉を防ぎ、音質を向上する目的で電源部には左右チャンネルが独立した、2電源トランスを採用している。
SA−8900IIは、イコライザー段に初段差動3段直結A級SEPP型アンプを採用し、最大許容入力300mV、RIAA偏差±0・2dB以内という特性と、負荷抵抗、負荷容量ともに、4段に切替わるカートリッジロードスイッチが付属している。トーンコントロールは、パイオニア独自のツインコントロールで、初段差動の2段直結アンプを採用している。
パワーアンプは、差動2段の全段直結ピュアコンプリメンタリーOCLで、パワートランジスターは並列使用で80W+80Wのパワーがある。
電源部は、ドライバー以後出力段まで、左右チャンネルが独立した巻線と電流回路をもち、さらにプリアンプ部とパワーアンプ部のプリドライバー段まで、左右独立した安定化電源をもっている。
SA−8800IIは、イコライザー段の構成は似ているが、許容入力が250mVになり、カートリッジロード切替は、容量だけが4段切替である。トーンコントロールは、ターンオーバー3段切替のレギュラータイプになっている。なお、パワーアンプは、似た構成だが、60W+60Wのパワーである。これ以外については、ほぼSA−8900IIと同じ特長をもっている。
井上卓也
ステレオサウンド 39号(1976年6月発行)
特集・「世界のカートリッジ123機種の総試聴記」より
PC1000/IIは、現代カートリッジの性格が強い製品である。聴感上の周波数帯域は広く、よく伸びており、低域の質感が甘く、ベタつかないよさがある。
低域のダンプは標準的で、この種のカートリッジとしてはよくコントロールされている。音の粒子は細かく、よく磨かれているために、強調感がなく、滑らかで汚れがないメリットがある。ステレオフォニックな音場感はよく拡がるタイプで、空間の拡がりが充分感じられ、パースペクティブな感じもよい。ヴォーカルなどの音像は前にクッキリと立つタイプではないが、定位はナチュラルで安定している。
性質はおだやかでゆとりがあり安定感があるが、やや表情を抑える傾向があって、大人っぽい落着きがこのモデルの特長である。
PC550Eは、音の粒子はPC1000/IIのような微粒子型とくらべると粗いが、聴感上のSN比で問題になるほどのことはない。低域のダンピングは適度で甘くなりすぎず、中低域の量感があって、ゆったりと拡がる空間を感じさせる間接音が感じられる。この感じは、PC1000/IIとよく似た点だ。
ヴォーカルは明快な感じでリアルさがあるが、子音を強調する傾向はなく、ピアノのスケール感もかなり感じさせる。
全体に、性質はおだやかで、安定して幅広いプログラムソースをこなすのは、このカートリッジのメリットであるが、やや表情がおっとりとした面があって、エネルギッシュに音を決めてくるロック系やソウル系の音楽の場合には、やや物足りない感じがないでもない。ウォームトーン系で耳あたりがよく、キレイに響く音が特長である。
PC330は、低域もよく締まリ、他の2モデルとくらべると、やや寒色系の音としてまとめてあるのが目立つ点だ。聴感上の周波数帯域はPC550Eより狭く感じるが、明快でクリアーな音色はストレートな良さがある。全体にソリッドな音であるために、音場感はややスタジオ的となり、エネルギー感はかなりある。低域の腰が強く安定した感じが好ましい。
井上卓也
ステレオサウンド 39号(1976年6月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
ハイポリマーを使ったスピーカーシステムを発売するなど意欲的な製品開発をみせるパイオニアの新製品は、現代的な感覚のダイナミックで、歯切れがよく、パンチの効いた音をもつ、3ウェイスピーカーシステムCS−616である。
スピーカーシステムでは、音色と出力音圧レベルは、密接な関係があり、一般的にダイナミックな音と感じるシステムは出力音圧レベルが高いことが多い。CS−616も、出力音圧レベルは93dBと高く、結果的な音とマッチした値と思われる。
エンクロージュアは、円筒状のポートをもったバスレフ型で、最大許容入力100W、実質的には200Wに達する入力に耐えられるようにリジッドに作られている。
ユニット構成は、30cmウーファーをベースとした3ウェイシステムである。ウーファーは、大型のダイキャストフレームを採用し、8本のネジでバッフルボードに取付けてある。コーン紙は、マルチコルゲーションが付き、材質にはカーボンファイバー混入したコーンに、広帯域にわたりスムーズなレスポンスを得るために、音響制動材をコーティングしたものだ。また、磁気回路は、第3次高調波歪を軽減するためとトランジェント特性を改善するために、銅キャップ付である。
スコーカーは、10cmのコーン型で、フレームは強度が高く共振が少ないアルミダイキャスト製である。コーン紙は、質量が軽く、エッジワイズ巻ボイスコイルの採用で能率が高く、耐入力性が高いタイプである。トゥイーターも、スコーカーと同様にコーン型が採用されている。このユニットも、アルミダイキャストフレームを採用し、リニアリティをよくするために、エッジにはロール型クロスエッジを採用している。
各ユニットは、いわゆる左右のスピーカーユニットの配置がシンメトリーになっている左右専用タイプで、各チャンネル専用のシステムがペアとなっている。
CS−616は、3ウェイシステムらしい中域が充実した安定感のある音をもっている。音色は、やや明るいタイプで、中域がやや粗粒子型と受取れるが明快で力強さが感じられるのがメリットであろう。低域は、床から50cm程度離した状態がもっともよいようだ。これ以上、床に近づけると、低域が量的に増えて表情が鈍くなる傾向がある。最適位置でのこのシステムの低域は、量感があり、腰が強く押し出しがよいが、やや重いタイプである。
ステレオフォニックな拡がりは、このクラスとしてはスタンダードで、前後のパースペクティブをとくに感じさせるタイプではない。音像定位は安定で、コントラストがクッキリと付いた2ウェイシステムと比較すると、シャープさはないが、むしろナチュラルな良さがあるように思われる。トータルなバランスがよく、安定して幅広いプログラムソースをこなすのが、このシステムの持味といってよい。
岩崎千明
ステレオサウンド 39号(1976年6月発行)
特集・「世界のカートリッジ123機種の総試聴記」より
オーディオの総合的メーカーとしてのパイオニアは、この十数年来、プレーヤーにおいても見事な腕前をふるってきた。本来の専門分野でないのに定評ある企画力のうまさは、プレーヤーシステムでも個々の製品に発揮されてきた。
ただ、この場合、不思議なことに、プレーヤーのもっとも重要パーツともいえるカートリッジには、良いものはまったくなかったのだ。これは驚くべき事実といえよう。ただのひとつでも評判を得たことはないのに、プレーヤーは売れ続けていたのだから。
しかし、地道だが試行錯誤のあと、昨年PC1000が発表された。このカートリッジは、メーカーにとって待望のものだったに違いない。パイオニアのカートリッジが初めて絶賛を博したのだ。
ベリリウム・テーパードパイプという、まだ当時どこのメーカーもなし得なかった技術によるが故に、量産は決して容易なことではなく、だからその良さは、必ずしも多く知られていたわけではないが、このカートリッジに接した者の間で深く静かに評価されているといった風である。
このPC1000も発表以来一年を経て早くもII型にマイナーチェンジされた。
鮮やか過ぎるといわれることのあったサウンドイメージをすっかり改め、暖かみさえも感じられるほどで、たとえばヴォーカルの自然な響きに飛躍的な向上を知らされる。一般にこの種の新素材を用いた新しい製品では、新しいサウンド志向を示して、鮮明なクリアーな積極的な音を特徴とする。このPC1000/IIも例外ではなく、そうした傾向のサウンドには違いないが、ごく高い品質レベルでそれらが達成されており、いかにも高級品たる深い陰影を伴っているのがすばらしい。
PC550/IIは、PC1000/IIをそのままスケールダウンしたような音で、妙にこせこせとしたところがなく、ステレオ感の再現性も充分にもつ。各部分の細かなニュアンスはトップ機種にゆずるが、落ちついた音を感じさせる。
PC330/IIは、とくにハイファイと感じさせない自然な感じをもたせているが、その低域については好感がもてる。ステレオ音像の再現も極端にくずれることがなく、入門者には使い易い。
岩崎千明
サウンド No.7(1976年発行)
「岩崎千明のグレート・ハンティング これだけは持ちたいコンポ・ベスト8(アンプ編)」より
パイオニアが驚くべきシリーズの新製品を出した。M−22パワーアンプ、C−21コントロールアンプ。それにディバイダーアンプも加わっている。最近流行の薄型プリアンプC−21は、内容の方もフォノイコライザー回路を独立させたもので、パネルにはボリュームコントロールのつまみが左右別々に出ているだけだ。つまり外観通りに簡略化された回路設計を基本として、その部品を最上級のものでかため、プリント回路のパターンも完成度の高いものだ。こうした傾向は信号の純粋性を保ち、歪をおさえSN比を究めるという基本姿勢をそのまま製品に反映させた点で、車でいうなら、走るために徹底したレーシングマシーンみたいなものだ。ひとつの目的にぴたりとねらいを定めて、他を一切排除した設計。アクセサリーや余分の回路、スイッチを省いた設計である。だからC−21のSNは驚くほどで、例のマークレビンソンのプリアンプを上まわるほど優れている。歪特性も同様だ。最新の設計思想で貫かれているのだ。
個の思想がオーディオに入ってきたのは、まだ最近の1年程度だが、パイオニアのようなもっともポピュラーと見做されていたメーカーから、こうしたハードな姿勢の製品がシリーズ20として出されたことは注目に価しよう。驚くべきことだ。M−22はC−21と同様に、質的な良さを純粋に求め、製品化したわけだ。つまりエクスクルーシブシリーズ中、もっとも好評のM4をそのまま、ひとまわりパワーダウンして価格を1/3に下げて達した驚異的製品だ。30/30ワットという出力は、今日のハイパワー時代には逆行する小出力ぶりだ。ブックシェルフ型隆盛の今日の平均的なスピーカー商品に対して、M−22はその実力を発揮することはあるまい。しかしスピーカーが良質であって質的に高級であれば、必ず今までのアンプとは格段に質が高いことを知らされよう。M−22は、だから本当に良いものを求め、しかし余りあるほどの資力のないマニアにとって、この上ないアンプとなるに違いない。このシリーズにディバイディングアンプが加えられており、M−22を中高音用にも使えるのは+αだ。
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