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新SFGユニットを聴いてみたら

瀬川冬樹

ステレオサウンド 53号(1979年12月発行)
「ついにJBLがフェライトマグネットになる 新SFGユニットを聴いてみたら」より

 JBLにかぎらず、欧米の著名な高級スピーカーには、商品名を「アルニコ(ALNICO)」という磁石が使われている例が多かった。これは、アルミニウム、ニッケルおよびコバルトの合金で、それぞれの頭文字を組合わせてアルニコと呼ぶ。磁力がきわめて強く経時変化に強いため、スピーカーの磁気回路用としては理想的なマグネットのひとつといわれる。
 ところが、近年になって、このアルニコの重要な材料であるコバルトの採取量が大幅に減ってきて、このまま供給し続けることが困難な状況になっている、という噂が伝わってきた。コバルトの産出国である「ザイール」に、もはや埋蔵量がそこをつきはじめたというのである。また一説によれば、それが原因でコバルトが非常に高価になり、その価格で売れるならと、近隣の諸国が色気を示しはじめた……と、まあこの手の話には尾ヒレがついてくるが、ともかく現実にいま、コバルトが不足しはじめたことだけはたしかで、アルニコ磁石もまたその結果として供給が難しくなってきたという。
 アルニコに代るマグネットとして、すでに世界の大半のスピーカーユニットは、フェライト磁石を採用している。フェライトは、簡単にいえば磁性粉の焼結材で、大量に供給され価格も安い。ただしその特性はアルニコより概して劣り、アルニコ同様の磁力を得るには、よほど大量に使う必要がある。そのためにふつうは大きなドーナツ状の外磁型となり、またフェライトの特性上、厚みを減らして外径を増す方向でないと、磁力をかせぎにくい。
 すでにタンノイがフェライトに代っていることはご承知のとおりだが、ウーファーの磁気回路中央をトゥイーターのホーンが貫通する独特の構造が、フェライトの性質のために奥行きが浅くなり、ホーンの形状も変えざるをえなくなった。
 しかしそういうこととはまた別に、ちょっとオーディオ道楽をしたマニアや、またスピーカー設計者の中にも、フェライト磁石は音がよくないという説がかなり以前からあった。音がカン高くなったり、低域でのダンピングが悪くなったりする、という。
     *
 そうした背景の中で、JBLのスピーカーユニットもまた、ついにフェライトに代るという話が伝わってきて、フェライト恐怖症のマニアたちをおびやかした。いったいどうなるのだろう。
 その答えは意外に早く届いた。JBLプロフェッショナル・ディヴィジョンの商品企画の責任者の一人であるゲイリー・マルゴリス氏(本誌51号325ページ参照)が、九月の半ば、この新しいフェライトのユニットのサンプルを携えて来日して、各地でセミナーを開いた。このセミナーは、対称が販売および報道関係者であったため一般ユーザーにはほとんど知らされなかったが、かなり詳細な資料と共に、彼は熱心に、フェライトがアルニコの〝代用〟として採用されたのではなく、むしろユニットの性能をより一層改良する過程で、フェライトの特性の欠点を修正し特徴を生かす使いこなしを発見したのだと強調した。
 JBL側の発表の資料については、別項で、要点を簡単に編集部によって解説してもらうことになっているので、ここでは、私個人の体験をもとに、その感想を記す。
     *
 来日したマルゴリス氏が、実際に♯4343のユニットを交換して音を聴きたいというので、たまたま私の家が選ばれた。一夜、サンスイのJBL担当諸氏と共に、我家の♯4343を使っての試聴の機会が得られた。マルゴリス氏の説明によれば、フェライト化されるのは当分のあいだコーン型のユニットのみで、ホーン型はその構造上、当分アルニコのままで作られる(ただしコーン型のフェライト化と歩調を合わせて、ダイアフラムのエッジが改良され、特性が改善──ことに高域でのレンジの拡張──される。型番は、たとえば♯4343のHFユニット♯2420は♯2421と変更される)とのこと。
 そして、コーン型でフェライト化されたも
のをSFG(Symmetrical field geometry)ユニットと総称する。現在のアルニコを使い切ったユニットから逐次SFGに交換され、スピーカーシステムは型番の末尾にBがつく。たとえば♯4343B、♯4343WXB……。
 さて、わが家で、アルニコのままの♯4343をしばらく各種のレコードで聴いたのち、ウーファーとミッドバスのユニットがSFGに交換された。音質はかなり違う。一聴して聴き分けられるのは、音がいくぶん硬調ぎみになって輪郭が鮮明になること。および、重低音域ではアルニコよりもダンピングが利いている感じに引締って聴こえる。むしろアルニコのほうが甘い感じの低音になる。マルゴリス氏立会いの試聴(夕刻から深夜まで、約七時間近くにおよんだと思う)では、改良された点、あるいはそれほどでもない点、またアルニコの方が好ましい部分、いろいろディスカッションされたが、総合的にはフェライトに軍配が上った。マルゴリス氏も非常に満足した様子で帰路についた。
 このあと、日を置いてさらに二回、一回は再び私の家で、そしてもう一回はサンスイのオーディオセンターでの私の担当する「チャレンジオーディオ」の公開の場で、同じ実験をくりかえしてみた。私の家では、第一回のときとユニットが違っていたため、また「チャレンジオーディオ」の会では私の家とは条件が大きく異なるため、計三回の試聴結果は必ずしも同じ結論になっていない。これはフェライト云々ということより、磁石の何であるかとは別に、スピーカーシステムを鳴らしはじめてからの、各ユニットのエージングが同じ環境で、同じ時間を経過している場合、その中のひとつを交換するとどうもうまく音が合わないという現象をよく体験するが、それも原因のひとつではないかと思う。となると、結局、♯4343B(WXB)になった新製品を聴かなくては、本当の判断は下せないということになる。いま書いている54年11月下旬現在、まだ♯4343のBタイプは入荷していない。ただ♯4311については、AとBを比較する機会があったが、前述のように最低音領域ではA(アルニコ)のほうに独特の甘さがあって私には好ましかったが、ポップス系を好む人にはBがよいと言い、少なくともその部分を除いては私にもB(フェライト)のほうが全体として音がフレッシュになっていると聴きとれた。♯4343Bがどうなるのか、愛好者のひとりとして非常に気になる。早く聴いてみたいものだが、とりあえずこれは中間報告である。

スレッショルド STASIS 1

菅野沖彦

ステレオサウンド 53号(1979年12月発行)
特集・「いま話題のアンプから何を選ぶか(下)最新セパレートアンプ25機種のテストリポート」より

 キメの細かい、繊細なテクスチュアーを美しく再現して聴かせる品位の高いアンプだ。ヴァイオリンの響きの可憐な風情が、このアンプで聴いた時だけ印象に残った。透明感と解像力の高い音といってしまえばそれまでだが、加えて、本機には感覚の冴えがある。

マッキントッシュ C29

菅野沖彦

ステレオサウンド 53号(1979年12月発行)
特集・「第2回ステート・オブ・ジ・アート賞に輝くコンポーネント17機種の紹介」より

 マッキントッシュの代表的なコントロールアンプが、このC29である。現在同社は、この他にC32とC27という合計3機種のコントロールアンプをラインアップしているが、価格的に見ると、このC29は、その中間に位置するものだ。しかし、C32は、エキスパンダーなどの附属機能をもったり、帯域分割型のトーンコントロールなどにコストがかかっており、本質的なプリアンプ、つまり、イクォライザーアンプとフラットアンプ部に関しては格差のないものといってよい。同社によれば、C32はまったく新しい製品の出現であり、C29が従来のC28の発展したものという。
 C29は、現在のテクノロジーでリファインした、マッキントッシュの伝統的製品といってよく、使用パーツや回路技術は最新の技術水準をもったものである。機能はきわめてオーソドックスなもので、MCヘッドアンプも持っていない。例によって、中味の詳細は発表されていないから、特性のデータ競走をする姿勢は全くもってない。しかし、その音質の素晴らしさ、信頼性の高さ、作りの入念さ、品位の高い製品としての質感は、まさに高級機たる風格と魅力に溢れているといってよい。新シリーズになって、デザインに若干の変更を受け、両サイドパネルのエッジは、従来の峰型から、すっきりとした直線型に変った。そのため、以前のC28などからすると、やや小型に見えるようになり、さっぱりした印象になっている。人によっては、従来のデザインを好む人もいるようだが、実際使っていると、このほうが美しいと思えるようになる。赤、緑、ゴールドのイルミネーションパネルは、全く同じ精度と仕上げの高さをもつものだし、スイッチ類の感触と信頼性は明らかに向上している。入力切替えなどは全くノイズレスでわずかなタイムディレイのかけられたスムースなものになっている。欠点といえば、わずかに出る電源オン・オフのクリックノイズ(現在は改良された)と、このプッシュボタンの色合いの品位に欠けることぐらいだ。
 なによりも、その明晰で豊潤な音質は、あらゆるコントロールアンプの中で傑出したものであろう。旧C28と比較すると、明らかにワイドレンジとなり、解像力が上っている。それでいて、決して冷たい感触や、ギラギラとした機械的肌ざわりを感じさせず、あくまで、音楽の人肌への共感の情緒を失うことがない。マッキントッシュが常にもっている重厚な安定感は、ここまでワイドレンジ化したC29においても、いささかも失われていないのである。最近のアンプのもっている、冷徹さや、人工的な音の輝きなどとは、次元を異にするヒューマンなサウンドである。音像の立体的な再現、そのアタックの向う側まで見通せるような透明感、ホールのプレゼンスを生き生きと伝える空間感のデリカシーも見事で、オーソドックスなステレオフォニック・レコーディングならば、音はまさに空間に浮遊しながら、音源の楽器はぴたりとステージの上に定まっている。
 レコード音楽を楽しむものにとって、このアンプをコントロールして音楽を演奏する醍醐味を味わうことは至福であろう。決して、コントロールは繁雑ではない。マニアックな知識を必要とするものでもない。むしろ、誰にでも扱える簡易なコントローラーである。一例として、そのローカットフィルターとハイカットフィルターは、一つのスイッチにまとめられ同時におこなうように簡略化されている。人によっては、この簡略化を嫌うかもしれない。しかし、実際使ってみると、こんなに実用的で効果の上からも妥当なものはない。使いもしない複雑なフィルターがついているより、はるかに親切で効果は大きいのである。こうした実用的な一般性をもちながら、高い品位を失わせないところにマッキントッシュの大人の風格がある。2台のセパレート・モノ・プリアンプをコントロールすることに喜びを感じる人とは無縁の完成品なのである。いい意味でメーカー製らしいバランスのとれた製品といえるだろう。クォリティと生産性の調和という難問を見事に克服している専門メーカーらしい貴重な存在といえるだろう。

JBL SFG

JBLの新磁気回路SFGの広告(輸入元:山水電気)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

JBL

オルトフォン MC20, MC30, SPU-A

オルトフォンのカートリッジMC20、MC30、SPU-Aの広告(輸入元:ハーマンインターナショナル)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

ortofon

エンパイア EDR.9, 4000D/III LAC, 2000E/V

エンパイアのカートリッジEDR.9、4000D/III LAC、2000E/Vの広告(輸入元:オーデックス)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

Empire

QUAD 44

井上卓也

ステレオサウンド別冊「AUDIO FAIR EXPRESS ’79」
「注目の’80年型コンポーネント355機種紹介」より

 QUAD405パワーアンプのペアとなるコントロールアンプ。待望久しい新製品の登場である。外観から受ける印象では、管球式の22、ソリッドステート化された33のイメージを受け継いだ、クォードらしい伝統の感じられるデザインである。
 内部のコンストラクションは、その外観から予想するよりははるかに現代的な、それもプロ用機器的なプラグイン方式のモジュールアンプを採用していることに特長がある。基本的なモジュールの組合せは、フォノ、チューナー、AUX、2系統のテープの入力系をもつが、任意のモジュールアンプの組合せが可能であり、近く、MCカートリッジ用フォノモジュールも発売される。なお、このモジュールには交換用のプッシュボタンが付属している。
 機能面は伝統的な高域バリアブルフィルターに加えて、ティルトコントロールとバスコントロールを組み合わせたトーンコントロール、フォノとテープモジュールのゲインと負荷抵抗の切替え、フォノ入力とプリアウトにピンプラグがDIN端子と併用するなど、一段と使いやすくなり、リファインされ、コントロールアンプにふさわしい魅力をもっている。

ハーベス Monitor HL

井上卓也

ステレオサウンド別冊「AUDIO FAIR EXPRESS ’79」
「注目の’80年型コンポーネント355機種紹介」より

 BBCモニター、LS5/1、LS3/5Aなどの設計者として著名なハーウッドが設立したハーベス社の最初の製品である。
 20cmウーファーは、ハーウッド自身が開発した新材料ポリプロピレンコーン使用が特長で、ダンプ材なしで優れた特性が得られる。ソフトドーム型トゥイーターは、仏オーダックス製で、空芯コイル採用のネットワークで2kHzでクロスオーバーされ、能率の差はタップ型のオートトランスにより±0・5dB以内に調整され、工場で固定してある。
 このシステムは、スムーズに伸びたレスポンスをもち、すばらしく反応が早いクリアーな音に特長がある。音像定位は明快で、十分に奥行きのある音場感は特筆に値する。

コンラッド・ジョンソン Power Amplifier

井上卓也

ステレオサウンド別冊「AUDIO FAIR EXPRESS ’79」
「注目の’80年型コンポーネント355機種紹介」より

 コンラッド・ジョンソンのコントロールアンプは、シンプルなデザインにふさわしい、シンプルな回路構成によって、ナチュラルな管球アンプの新しい魅力的な音を聴かせて話題になったが、これとペアとなるパワーアンプである。
 パワー管は、米国のKT88ともいえる6550Aのウルトラリニア接続のAB級で、バイアス調整回路はLED表示である。増幅段は、電源部に定電圧電源を採用し、安定度を向上している。なお出力端子はツインバナナプラグで差込み方向を変えて、インピーダンス切替えを行う。
 安定感のある豊かな低域をベースとした、力強く、豪快な音は、やはり米国のアンプならではのキャラクターだ。

SUMO THE POWER

SUMOのパワーアンプTHE POWERの広告(輸入元:バブコ)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

SUMO

シュアー V15 TypeIII-HE, VN35HE

シュアーのカートリッジV15 TypeIII-HE、交換針VN35HEの広告(輸入元:バルコム)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

Shure

アムクロン SL-1, DL-2, D-75 IOC, D-150A IOC, DC-300A IOC, M-600, SA-2, PSA-2, PL-1, EQ-3, VFX-2A, IC-150A, OC-150A, RTA-3

アムクロンのコントロールアンプSL1、DL2、パワーアンプD75 IOC、D150A IOC、DC300A IOC、M600、SA2、PSA2、PL1、グラフィックイコライザーEQ3、エレクトリッククロスオーバーネットワークVFX2A、その他IC150A、OC150A、RTA3の広告(ヒビノ電気音響)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

Amcron

マッキントッシュ C29

マッキントッシュのコントロールアンプC29の広告(輸入元:ヤマギワ貿易)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

C29

タンノイ Super Red Monitor, Buckingham Monitor

タンノイのスピーカーシステムSuper Red Monitor、Buckingham Monitorの広告(輸入元:ティアック)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

Tannoy

JBL 4343BWX, 4311BWX, L150, L222A

JBLのスピーカーシステム4343BWX、4311BWX、L150、L222Aの広告(輸入元:山水電気)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

4343

SUMO THE POWER

井上卓也

ステレオサウンド別冊「AUDIO FAIR EXPRESS ’79」
「注目の’80年型コンポーネント355機種紹介」より

 GASの創設者であり、アンプ設計者としても、各時代にハドレーの622C、SAEのMK3B、GASのアンプジラなど、数多くの最新の技術を導入した作品を世に送って著名なJ・ボンジョルノが、新しく設立したSUMOの第1作パワーアンプが、このTHE POWERである。
 基本的な回路構成は、バランス型入力、バランス型出力をもつ完全プッシュプル構成で、入力部とは別系統に、高インピーダンスアンバランス入力をバランス型に変換するコンバーター部を備え、バランス入力時には、この部分はカットされる。
 バランス入力部からの信号は、1組のバランス入力と2組のバランス出力をもつ、2段の差動アンプで増幅され、4組のA級ドライバー段を経て、ブリッジ型のパワー段に送られる。出力トランジスターは、SUMOの死符のために特別に開発された、立方型のむくの銅ケースに入った特殊なタイプが採用され、従来の2倍以上の安全領域と50MHzという高いカットオフ周波数を備えており、THE POWERでは、これを40個使用している。なお、すべてのトランジスターやダイオードのソケットは、宇宙開発機器用の独立型ターレット式が採用され、安定度が高く、経年変化に強い特長がある。電源部は、独立した4組の電源部と10組の各増幅段用安定化電源を備えている。構造は、電源トランスをベースとしたモノコック構造で、2基の冷却ファンを備える。
 出力段は400W×2のパワーを誇る。独特なひらめきを感じさせるのびやかさと、豪快なエネルギー感が両立した音は、類例のないみごとさである。

BOSE 901 SERIES IV

BOSEのスピーカーシステム901 SERIES IVの広告
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

901

アリソン Allison:One, Allison:Two, Allison:Three, Allison:Four

アリソンのスピーカーシステムAllison:One、Allison:Two、Allison:Three、Allison:Fourの広告(輸入元:三洋電機貿易)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

Allison

SAE Mark 2600

SAEのパワーアンプMark 2600の広告(輸入元:三洋電機貿易)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

SAE

ピカリング XSV/4000

ピカリングのカートリッジXSV/4000の広告(輸入元:東志)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

XSV4000

ヴァイタヴォックス CN191 CN191 Corner Horn, スペンドール BCII, メリディアン M1

ヴァイタヴォックスのスピーカーシステムCN191 CN191 Corner Horn、スペンドールのスピーカーシステムBCII、メリディアンのスピーカーシステムM1の広告(輸入元:今井商事)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

Vitavox

アルテック 6041

アルテックのスピーカーシステム6041の広告(輸入元;エレクトリ)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

6041

B&O Beomaster 2400, Beogram 4004

B&OのレシーバーBeomaster 2400、アナログプレーヤーBeogram 4004の広告(輸入元:イーストアジアチックカンパニー)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

B&O

コス TECH/2, Technician/VFR, DYNAMIC/10, PRO/4 AAA

コスのヘッドフォンTECH/2、Technician/VFR、DYNAMIC/10、PRO/4 AAAの広告(輸入元:山水電気)
(モダン・ジャズ読本 ’80掲載)

KOSS

JBL 4343(組合せ)

瀬川冬樹

続コンポーネントステレオのすすめ(ステレオサウンド別冊・1979年秋発行)
「第11項・JBL4343の組合せ例(4)価格をほどほどにおさえて、穏やかで聴きやすい音に仕上げる」より

 4343の音が、正確で、クリアーで、生々しく鮮明で、ディテールを細かく分析してゆくばかりではないことは、すでに述べた。4343は、その本来持っている強い性格をおさえてゆくと、一面、おだやかでバランスのよい、神経質にならずにぽかんと楽しめる面をも聴かせる。モニター的な音ばかりでなく、そして、前三例のようなかなり高価な組合せばかりでなく、スピーカー以外のパーツをできるだけローコストにおさえて、あまりシビアな要求をしないで、しかし4343の持ち味を最少限生かすことのできるような組合せを作ってみよう。
 前の三つの例は、アンプリファイアーにすべてセパレートアンプを組合わせている。とうぜん高価だ。むろんセパレートアンプの中にも、とても廉価な製品もあるが、しかしローコスト・セパレートアンプを研究してみると、ふつうの組合せをするかぎりは、概して、同価格帯のプリメイン型のアンプの方が、音質の点からは優秀だという例が多い。ローコストのセパレートアンプは、厳格な意味での音質本位であるよりは、各部が細かく分かれていることによって、イクォライザーアンプや、マルチチャンネル用のエレクトロニック・クロスオーバーやメーターアンプ等々、複雑な機能を持たせたり、部分的な入れ替えでグレイドアップを計るなど、機能的な目的から作られていると考えたい。
 というわけでほどほどの価格で組合せを作る場合には、概して、セパレートアンプでなくプリメインアンプとチューナー、という組合せで考えるほうがいい。
 そして、この例の考え方のように、音の鮮明度や解像力よりは、全体として穏やかで聴きやすい音を狙うのであれば、たとえばラックスのアンプのような、本質的に粗々しい音を嫌う作り方のメーカーに目をつけたい。中でも、新しい製品であるL309Xは、こんにち的に改良されていながら、同クラスの他機種の中に混ぜると、明らかに、きわどい音、鋭い音を嫌った穏やかな鳴り方をすることが聴きとれる。このメーカー独特のリニア・イクォライザーのツマミを、ダウン・ティルトの側に廻しきると、いっそう穏やかな音が得られる。
 プレーヤーは、ものものしい感じの多い国産を避けて、英リン・ソンデックのモーターに、同じく英SMEのアームを組合わせる。とても小型にまとまる点がいい。ただし33一速度しかないのが難点で、もう少し安くあげることも含めて、ラックスのPD272を第二候補にあげておく。音質はむろん前者の方が優れている。
 カートリッジは、音をこまかく分析する傾向のMC(ムービングコイル)型を避けて、MM(ムービングマグネット)型の中から、ひとつは西独エラック(日本では商標登録の関係でエレクトロアクースティックと呼ぶが)のSTS455E。もうひとつ、アメリカ・スタントンの881Sを加えてもいい。455Eはどちらかといえばクラシック系のしっとりした味わいが得手だし、スタントンはジャズ、ポップス以降の新しい傾向の音楽表現が良い。

スピーカーシステム:JBL 4343WX ¥580,000×2
プリメインアンプ:ラックス L-309X ¥158,000
プレーヤーシステム:ラックス PD272 ¥69.000
カートリッジ:エレクトロアクースティック STS455E ¥29,900
カートリッジ:スタントン 881S ¥62,000
計¥1,416,900(エレクトロアクースティック STS455E使用)
計¥1,449,000(スタントン 881S使用)