ビクターのスピーカーシステムBLA80の広告
(スイングジャーナル 1970年9月号掲載)
Category Archives: 国内ブランド - Page 190
ビクター BLA-80
オットー DCX-1300
Lo-D HS-1400W
オーディオテクニカ AT-VM35
サンスイ AU-555A, AU-666, TU-666
サンスイ QS-1
パイオニア S-70/IS
パイオニア E-1000
オンキョー R-3000, R-4000
オンキョー Integra 713
アカイ X-2000SD
アカイ CR-80D
ビクター BLA-405
岩崎千明
スイングジャーナル 9月号(1970年8月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
ニビコ、なんていう名を知っているオーディオ・マニアはおそらくそうざらにはいまい。
ニビコが急に有名になったのはSEA−TONE・CONTROLが商品化されてからである。さよう、分割帯域音質調節の例の7つのスライダーがついたハイパワー・アンプは在日米軍人の間で魅力的商品として呼び声の高いものであった。そしてそのメーカーとしてニビコが急に世界のハイ・ファイ界に脚光を浴びて日本ビクターカンパニー略してニビコの名に世界中のマニアが注目した。
もっともニビコとしててなく、ビクターといえば、これはもう、ステレオはおろか、SP以来のいにしえから蓄音器と名づけられた再生機というものがてきて以来、音の再生のトップメーカーとして日本業界を開拓してきた老舗である。
この老舗の看板が、時として重荷になり、マイナスの印象をうえつけることとなりかねない。特にハイ・ファイという日進月歩の、サイクルの早い分野においてはそのマイナスの面が外部からも内部からも起きやすいものだ。
そのマイナス面を、ブッツリと立ち切って、ハイ・ファイ業界の雄たる貫禄を、改めて見せたのがSEAであった、と私は思う。
だから、SEA以来のビクターのオーディオ製品は、今までビクタートーンといわれた音のイメージを一新してしまったし、また、製品の企画にしても意欲的な製品が次々と打出されてきている。
この新シリーズのブックシェルフ・スピーカー・システムもその新しいビクターの優れた技術と、音楽性とが巧みに結合し融合して完成された製品といいたい。
非常に豊かな低音、重低音域という言葉を使いたいが、いささかも重いという感じがない点、それを適確に表す言葉がない。なにしろ豊かで品がよいゆったりした低音である。力強さを感じさせ、どんなリスナーにも満足を与えるに違いない低音である。中音域はこれまた実に優雅な、品の良いサウンドだ。
従来のビクター・トーンといわれてきた音の特長は、ひとことでいえばソフトなゆとりある品のよい音である。歪の少ないことがそのサウンドへの技術的の第一条件であることを考えればこれは、明らかにいうは易しく行うは難かしい。ビクターのステレオ業界のトップの座は決して偶然でもなければ商売のうまいせいだけではなかった。
しかし、この一般受けする、もっとも多くの層を対象とした音作りとその伝統は、最近の若いオーディオ・ジェネレーションには物足りなさを感じさせたといえるのではないだろうか。長年ゆるぎないトップの座が、ステレオ専業3社と呼ばれる新進メーカー群に追上げられてきており、それがこの3〜4年特に著しい。ビクターが伝統の上に築いたオーディオの城は、最新技術によって、再び面目を一新する必要に迫られたといえる。
それが最近の一連の製品の音作りの効果に顕著に出てきているのであろう。
音作りをもっとも代表するスピーカー・システムが、それを端的に物語る。
中音と低音とのつながりの良さが、バランスの良さを生み出し、マルチ・スピーカー・システムにありがちな中低音のもたつきがない。ややおさえたこの中低音が、多くの需要層を納得させよう。高音もよくのび、その高音の拡がりの良さも特筆できるほどだし、中音用スピーカーの高音につながる帯域の輝しい迫力も、このシステムの高音の良さに重要な役割りを買っていよう。
最近のブックシェルフ・タイプ・スピーカー・システムの、数多い商品の中にあって、このビクターBLA405の品の良い音作りは、あるいは際立つことの少ないものだろう。しかし、初めてコンポーネント・システムを志ざす方からマニアまでの広い層に推めて悔いることのないスピーカー・システムがこのビクターの新シリーズであり、最近のビクターのコンポーネント製品を手にする時は組合せの上でかけがえのないシステムである。
ティアック A-2300
菅野沖彦
スイングジャーナル 9月号(1970年8月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
4トラック・オープン・リールのテープ・デッキは、FM本放送にともなって増々その需要を高めているらしい。家庭用のステレオ・テープ・レコーダーとして、この4トラックの往復2チャンネル録音再生という規格は完全に定着した。もちろん、カセット式の高性能化、普及化など、常に新たな規格の製品が開発されていて、いろいろな面で落着きのない、刺激の強い、流動的なテープ界ではあるが、その中で一つ一つ残っていくものが標準と呼ぶにふさわしいメリットを持っている。テープ自体の高性能化はこれからもどんどん進むだろうから、今までのものより、より小単位面積で、より低速で同等の性能が得られる方向へいくであろう。しかし、常に時間当りの単位面積の大きなテープが有利であることはうたがいないので、ハイ・ファイ用のテープとしては現在の6mm巾に4トラックの録音帯を持つものが当分その地位を占めるだろう。テープ・スピードも、19cm、9.5cmというのが高品質の録音再生用として標準的なところである。
ところで、ティアックは、この4トラック、2チャンネルのテープ・デッキの普及の一翼をになって来た強力な専門メーカーだが、今度発売された新製品A2300は、今迄の技術の蓄積を生かして、もっともシンプルでオーソドックスなデッキとしてまとめ上げたという感じのする製品である。
まず、このデッキのフューチャーをみると、3モーター、3ヘッド式という高級テープレコーダーの標準モデルといってもよい構造である。したがって、オート・リバースはなく、往復動作はテープリールのかけかえでおこなう。つまり余計なものを排して基本性能を追求しようという開発精神がここにうかがえる。業務用のテレコはすべてこの形式によっているが、それは.テープ巾を片道だけで使い切ってしまうためもある。4トラックの場合はこの点でオートリバース機構の必然性があるのだが、実際に使ってみれば便利だが、必らずほしいという機構でもない。レコードだって裏返えすのが当然で、それほどわずらわしくもないし、テープリールのかけかえをいとうようなら、そもそもオープン・リール式のテープの高性能を追かけるという本筋からはずれているようにも思える。つまり高性能を追求することと、簡便さとはどうしてもうらはらなのである。また、オートリバースは録音再生両方に使えるものならよいが、高級機の録再独立ヘッド型では、再生だけのオートリバースがほとんどだ。しかし、本当にオート・リバースがほしいのはむしろ録音のほうだといってもよいのである。FM放送などで、連続的なプログラムを出来るだけ中断することなく録音したい時にこそ、オート・リバースは威力を発揮する。待ったをしてくれないプログラムで、あわててリールをかけかえるのはかなり骨が折れる。そこへいくと再生のオートリバースは便利この上ないが、ゆっくりかけかえても別にどうということはない。オート・リバース機能については人それぞれの考え方もあろうが、私としては再生には絶対必要とは思われないのである。とすれば、独立型の3ヘッド・タイプについてはオート・リバースのメリットがあまり認められないわけで、このA2300のような機構は大変好ましい。
3モーターなので、その操作性、動作の確実性はすばらしく、特にリレーとロータリー・スイッチの組合せによるコントロールは合理的であるし、きわめて使いよい。いちいちその使用方法を書くスペースがないが、使いこなし次第で大変便利だ。
使う身になった細かい配慮はテープデッキの専門メーカーにふさわしいもので、リール台の高さ調整もその一つ。またサービス性の向上も、メインテナンスの上での大きなメリットだ。そして特質すべきはロー・ノイズ・タイプのテープに対するバイアス量の変化をスイッチで切換えている点だが、その値が実に巧みに設定されているようで、バイアス量の変化によるピーキングを上手にバランスさせて、広い適応性を与え、スコッチ203、ソニーSLH、BASF35LHなどのロー・ノイズ・タイプに平均した動作で音質的にも妥当なバランスを得ているのである。最大の難点としては高級感がそのデザイン上にうまく表現しきれなかったことぐらいである。とにかく実力のある優秀なデッキであった。























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