菅野沖彦
ステレオサウンド 73号(1984年12月発行)
特集・「ジャンル別価格別ベストバイ・435選コンポーネント」より
ベースをもつシステムと、ベースなしのターンテーブル本体のみのものとがあるが、原則的にはベースを含めてパフォーマンスが決るので、そのほうが好ましい。
30万円未満では、ベースなしだがテクニクスSP10MK3が抜群の回転性能で見落せない。トーレンスTD126MKIIIBCセンティニュアルはデザインの違いはあるが同等品。バランスのよい音と実用性の高さは抜群。
30万〜60万円では同じくトーレンスのTD226BCがウエルバランスで秀逸だ。TD226システム同様、デザインは好みではないが……やや高級感に乏しい。
60万円以上ではトーレンス〝プレスティージ〟が文句のないところ。〝リフアレンス〟ほどではないが、その風格、美しさは、音のよさに匹敵するものといえるだろう。マイクロSX8000II+RY5500IIはBA600ベースとAX10Gアームベースのトータルシステムで威力を発揮する力作である。
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