井上卓也
ステレオサウンド 52号(1979年9月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
ユニークなMC型カートリッジメーカー、ゴールドバグから、最初の製品クレメントにつづき、第2弾製品としてメデューサが発売された。テーパー型アルミ合金パイプと鉄芯にコイルを巻く振動系をもち重量が5・6gと軽量な特長はクレメントと同じだが、インピーダンスが10Ω強と約60%低くなり、出力電圧が0・2mVと2倍になっていることがメデューサの特長だ。
粒子が細やかで、滑らかな音をもつクレメントにくらべると、メデューサは、音に活気があり、フレッシュさが特長だろう。聴感上の帯域はストレートに伸び、ローレベルでの切込みがクリアーであるためにMC型ならではの繊細さと、独特なデリケートさのあるグラデーションの豊かさがこの製品の魅力であろう。
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