ラックス 30C74

菅野沖彦

ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より

 オーケストラのスケールはよく再現される量感豊かなスピーカー。しかし、音色的には品位が高いとはいえず、高域が繊細ながら、甘美な味つけがある。また、低域はよく鳴るが明解さの点で、やや濁りがあって不満だ。音程が明瞭に聴き分けられない嫌いがあり音量だけで押しまくる傾向がある。また、ピアノが後へ引っ込むような印象もあり、衝撃音に、もう一つトランジェントの点で不十分なところがあるような気がした。

Leave a Comment


NOTE - You can use these HTML tags and attributes:
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください