トリオ LS-505

菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 かなり、個性をもった音で、好みの分れる製品だと思う。とにかく、前へ前へ音が張り出してくるので、欲求不満はない。しかし、決して貴品のある音ではないのである。このあたり、好みの音楽によって評価が分れると思うのだ。肉質の、弾力性に富んだ音は、血の通った魅力だが、センスと品位の高さがもう一つ。

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