スペクトロ・アコースティック Model 202

井上卓也

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 コントロールアンプ♯217とほどよく似たキャラクターとクォリティをもったパワーアンプである。
 リファレンスコントロールアンプLNP2Lとの組合せでは、♯217の場合よりもクォリティが高く、緻密さが加わるが、さほど大きな変化ではない。バランス的には、低域は重量感、力感は抑え気味だが安定したベーシックトーンであり、中域は量的に充分あり、緻密さはいま一歩ではあるが、高域にかけて適度に粒立った印象があって、反応が早そうに聴こえる特長がある。ステレオフォニックな音場感は、左右のスピーカー間のすこし奥に広がり、音源が遠く感じられるが、鮮明さを失わないメリットは大きい。

Leave a Comment


NOTE - You can use these HTML tags and attributes:
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください