オプトニカ CP-3

井上卓也

ステレオサウンド 55号(1980年6月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 CP3は、この価格帯としては珍しい160ℓの大型エンクロージュアに、38cmウーファーを採用した3ウェイ構成のバスレフ型スピーカーシステムだ。
 38cmウーファーは、アルカライズド・プリヒート・ロウテンパレーチュア・プレス(APL)方式による高ヤング率、軽量コーンと、直径156mm磁石とポールに銅キャップ低歪処理をした磁気回路の組合せ。16cmフリーエッジ・コーン型スコーカーは2・8ℓのバックキャビティ付で、ウーファー同様のコルゲーション入りコーンと銅クラッド・アルミ線(CCAW)ボイスコイル、同じくメタルボイスコイルボビンを採用している。トゥイーターは、前面にスランド型音響レンズ付の口径5cmフリーエッジ・コーン型で、クロスオーバー周波数4kHzで使用。
 エンクロージュアはバスレフ型で、内容積160ℓ、システム重量41kgのスタジオモニターを連想させる大型4面仕上げである。ネットワークは音質対策をした部品による低損失設計で、各定数はヒアリングテストにより決定されたとのことだ。
 CP3は事実上はフロアー型サイズのシステムだが、4面仕上げのスタジオモニター的設計であるため、標準としている60cm角のアングルに乗せて使った。帯域バランスはスケールの大きい低域ベースの安定型で高域もスムーズ、音色も明るい。

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