井上卓也
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
この製品は、トータルマチック型と呼ばれるフルオート型プレーヤーシステムである。レコードサイズと回転数を選択した後に操作レバーをPLAYの位置にするとアームはメカニズムにより自動的にリードインするタイプで、REPEAT機構も備えている。オートの動作は、比較的にスムーズであり、メカニズムは安定している。
モーターは、FG型のACサーボ型で、ターンテーブルは、ベルトにより駆動されるが、このタイプの特長で、スタートが早く、トルクも充分にある。トーンアームは、S字型スタティックバランスタイプで、ダイアル式のアンチスケートデバイスが付属している。
このシステムは、MODEL 6300よりもクリアーな音で、低域の音の芯が強く反応も少し早い。聴感上の帯域は、さして広いタイプではなく、細部を引出して聴かせることもないが、音の輪郭を外側から掴み、クッキリとした音を聴かせる。
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