Daily Archives: 1978年12月5日 - Page 3

オンキョー TW-40A

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 オンキョーのM6MKII、M3MKIIは、出力音圧レベルが高く、明るい音色のスピーカーシステムとして定評を得ているが、これらのシステムに使われているトゥイーターと同じ設計方針でトゥイーター単体ユニットとして開発されたのがこのTW40Aである。4cm口径のカーボン繊維コーンの中央部にはチタンキャップが取り付けてあり、超高域で箱の部分がドーム型として動作をするため複合型トゥイーターとオンキョーでは名付けている。能率が高く広帯域型の製品だ。

マクソニック T45EX

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 基本的な構造はT45と同様なユニットであるが、磁気回路にはいわゆる磁石を使わず、磁気回路内部にコイルを巻込み、これに電流を流して電磁石とする励磁型を採用したモデルである。励磁用端子電圧8V時に20、600ガウスの磁束密度が得られるが、電圧を変化させれば磁束密度も変化し、ダイアフラムへの磁気制動が変わるため、一種のダンピングコントロールが可能となり音質をある範囲内で調整できる利点がある。外見寸法、重量ともパワートゥイーターといった印象。

マクソニック T45

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 一般にトゥイーターは軽量で直径が小さな振動板を使い高域特性を改善しているが、このT45は直径45mmのジュラルミンダイアフラムを使い、高域特性を向上するためには、同心円状に置かれた3個のイコライザー・マルチホーンにより小口径ダイアフラム同等の結果としている。なお、このマルチホーンは、長さとフレアが異なった3個のリングホーンの組合せで、ダイアフラムの平面波を球面波とするよう働き、指向性を改善しているのが特長である。

フォステクス T725

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 フォステクスのホーン型トゥイーターのトップモデルで、ドライバーユニットを使う本格派のスコーカーと組み合わせて使用するのが本来の目的である。開口径74mmのホーンはアルミブロックから削り出し加工でつくられ、かなり低い周波数から使用できる設計だ。磁気回路は、重量350gのアルニコ系マグネットを採用し、102dBの出力音圧レベルを得ている。このユニットは、マルチウェイ用で使うほかに、優れた20〜30cm口径のフルレンジ型ユニットとの2ウェイも考えられる。

フォステクス T925

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 フォステクスのTシリーズ・トゥイーターは同社の最高級モデルで、なかでもこのT925は、ホーンのカットオフ周波数が高く設計された、スーパートゥイーターであることが特長である。アルミ棒から削り出し加工をしたホーンは、開口径60mmで、5kHz以上からの再生周波数範囲をもっているが、クロスオーバー周波数は7kHz以上と考えてよい。磁気回路は、15、000ガウスの磁束密度をもち、出力音圧レベルが108dBと高いのもこのユニットの特長である。

フォステクス FT5RP

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 RPシリーズのトップモデルで、FT3RPをケースに収納した製品と考えてよい。振動板は、厚さ12・5ミクロンのポリイミドフィルムに高密度ボイスコイルパターンをエッチングしたタイプである。磁気回路は、強力な希土類コバルトマグネットを同極同士対向させ、そのサイズは前後非対称としている。この非対称が超高域での周波数特性と指向性の優れるRPシリーズのポイントだ。FT5RPは出力音圧レベルが93dBと高く、既製システムの超高域用としても使える。

フォステクス FT60H

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 カットオフ周波数1・5kHzの比較的口径が大きなホーンを採用したトゥイーターである。ホーンはアルミ合金を切削加工したハイパーボリックカーブをもち、ダイアフラム材料には、FT50Dの振動板と同様な構造の5層構造をもつ軽質量、高剛性のタイプを使っている。この振動板はグラスファイバーを中心とし熱硬化性樹脂と表面に金属蒸着としたタイプで、エッジ部分も振動板と一体成型されているのがFT50Dと異なる点だ。