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サンスイ SP-511

井上卓也

コンポーネントステレオの世界──1980(ステレオサウンド別冊 1979年12月21日発行)
「’80特選コンポーネント・ショーウインドー」より

オーソドックスに30cm低音ベースにコーンがたでまとめた3ウェイ。バッフルボードは低音の振動で中高音の汚れを防ぐ特殊構造設計。分散配置でJBL的手法を駆使したネットワークで音は新鮮。

サンスイ SP-511

井上卓也

ステレオサウンド 53号(1979年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 久しぶりのブックシェルフ型の新製品である。今回新発売されたシステムは、ともに32cmウーファーベースの製品だがSP301が2ウェイ構成、SP511が3ウェイ構成で、オールコーン型ユニット使用である点が特長である。
 SP511は直径120mmのフェライト磁石採用で、共振モードを抑えた新開発ダイキャストフレーム使用のウーファーと、直径85mmフェライト磁石採用の13・2mm口径のスコーカー、R付ダイキャストフレーム採用の小口径3・6cmトゥイーターを組み合わせたシステム。
 バッフル面のユニット配置は、音像定位が明確な左右対称型で、ウーファー取付部とスコーカー、トゥイーター取付部を分離構造とし音響的干渉を避けたセパレートバッフル採用。ネットワークは分散配置型で、背面取付のアッテネータ一に代表される配線の短縮化、合理化が追求されたJBL系のノウハウを導入した新タイプである。SP511は、力強く豊かで反応が速い低域が最大の特長。エネルギー感のある中域、ストレートな高域は、コーン型独得の魅力だ。