ナガオカのカートリッジNM66の広告
(スイングジャーナル 1971年9月号掲載)
ナガオカ NM-66
テクニクス SB-500, SB-600, SB-700, SU-3100, SU-3400, SU-3600, ST-3100, ST-3400, ST-3600, SL-30, SL-1000W, EPC-205C, EPC-260C
サンスイ SP-70
岩崎千明
スイングジャーナル 9月号(1971年8月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より
ブックシェルフ・タイプという形態のスピーカーを日本のオーディオ・ファンの間に定着させたのは、米オリジナルのARでもなければ、それをイミた形でスタートしたパイオニア製品でもない。
ほかならぬサンスイのスピーカー・システムSP100、SP200のシリーズだろう。この製品のずっと以前からこの形をとったシステムがないわけではないが、サンスイが始めてスピーカーに手をのばして発売したブックシェルフ・スピーカーが高い人気と業績をあげたのは注目に価する出来事としてわがステレオ史に残るだろう。
ブックシェルフとしては大体ARを原点とした物が多く、製品がARほどのサウンドに至らなかった当時は「ブックシェルフの音は低音がつまっている」と酷評されるのが常であった。この常識をサンスイのシステムはぶちこわし踏み越えた。
サンスイはこれらシステムを発売するに約2年先立ち、JBLの日本総代理店として扱い製品は、JBLのスピーカーを中心としてすべてにおよんだが、このキャリアはハイ・ファイ製品にもっともむつかしい音作りに貴重な経験となった。そして具体的なポイントとしてはJBLのブックシェルフ・スピーカーとして名乗りを上げたランサー・シリーズが、すべてチューンド・ダクトと呼ばれるバスレフレックス・タイプか、またはその変形とされているドローン・コーン形式のパッシブ・ラジエーターによって低音特性を得ていることにある。
この世界的な名器を範にとったサンスイのブックシェルフ型の低音特性が従来のそれとまったく違ったサウンド低音感として大いに受けて、画期的な売行きとその後のスピーカーの方向をすら変えてしまったわけである。
このバスレフレックス・タイプの箱に入れるべき「ユニット」は、オリジナルのブックシェルフともいうべき密閉箱型式のユニットにくらべて、f0がかなり高くとり得ることこそ特長だ。というのは、このためコーン紙を含む振動系のf0の低いものとくらべて軽くできるという特点をそなえ、これがスピーカーという電気機器にとってその性能の最大点である能率の向上をはかれる点にある。「ブックシェルフになってスピーカーは能率が低下した」という点はサンスイのものに限っては、決してそうでない点がサンスイのみの特長でもあるわけだ。この利点はスピーカーが小さくなればなるほど重要な意味をもってくる。つまり、小型スピーカーを使用する需要者にとっては、なるべく安上りのコンポーネント・システムを狙うため、いきおいアンプに対する価格をおさえ、必然的にパワーの小さいアンプを用いてシステムを構成することになる。小型スピーカーほど小出カアンプで鳴らされるという矛盾がごく普通にまったくの無頓着さで行われているのだ。小型スピーカーほど低能率、従ってハイ・パワーを必要とするのに、小型システムを低価格の小型アンプで鳴らすという理にそむいたことが平然と行われ、常識となっている現状なのだ。そこで小型スピーカーの高能率化こそ良い音へのなさねばならぬ急務である。いや、急務であったのである。
一般のアマチュアやファンがそれに気付く動機こそ、SP70の出現だった。SP70が、小型ブックシェルフの中でもズバヌケた売行きだということだ。それは、消費者がむつかしい理くつを抜きにして、SP70が他の類形的なシステムと違う点、高能率という点を「音の良さ」という形で気付いているからに違いない。
4チャンネル化時代をむかえたオーディオの世界で、SP70の存在は、まだまだ重要なものであるに違いない。また4チャンネル用としてSP70が部屋の四隅におかれるのは、ある意味で理想的なリスニング状態といえるのである。
オルトフォン M15, MF15, AS212
ヤマハ MS-5B
ラックス SQ505X, SQ507X
Lo-D L-201
サンスイ SL-5, QR-500, SR-1050
パイオニア F-600, F-800
パイオニア QA-80, QT-6600, QT-2100
パイオニア T-3300
ソニー SLH
トリオ KL-4050, KL-5060A, KL-7050
サンスイ SR-1050, SR-2050, SR-4050
シュアー M44-5
岩崎千明
スイングジャーナル 8月号(1971年7月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より
キミはいま、自分の再生装置に対して不安を感じていないか。
キミの再生装置の音が果して本当によいかどうか自信があるか。
キミの再生装置を友達に聴かしてやるだけのファイトがあるか。
レコードの傷みが全然気にならないでいるか。
そういうときに、まずレコードプレイヤーのカートリッジをチェックしてみて、絶対に信頼できるなら、まずキミはしあわせだ。
優れたカートリッジほど、使い方はむつかしい。軽針圧を保ったまま、完全にトレースさせるには、アームが優秀であって、その調整が完全でなければならない。
むろん、そのためにはレコード自体の保守が十分に行き届いている必要があるし、その音溝が最良の状態に保たれていなければならないし、それをトレースする針先は、きわめて厳格にチェックして、正しい状態に保たれていなければならない。
正しい状態、これがなかなかのくせものだ。キミがまだかけだしのマニアならどういうのが正しいのかということすら十分に知らないだろうし、もし、かなりマニアなら、ほんの僅かのカンチレバーの片寄りでも気になるだろうし、動作中片寄りを起こすことのない、軽針圧カートリッジはごくわずかだ。
こう書いていくと、たったカートリッジの針先ひとつにしたって、大へんな神経の使いようと、細心の注意の要求のため、音楽を楽しむどころではなくなってしまう。
さて、そこでだ。
キミを、こういう一切のわずらわしさから解放してくれるカートリッジがあるのだ。シュアーM44/5、これだ。M44/5はもう発表以来10年近い歴史を持っている。
この原型でもあるM3型がステレオ・レコード発売以来、もっとも優れたカートリッジとしての座を永く保っていたが、M44出現以来、その座はこのM44にとって変った。「美しい安定した音色」という偉大なるおまけがついて。
今日、国産カートリッジもその高性能ぶりは舶来カートリッジに迫り、あるいは追い越そうとさえしている。
カートリッジの優秀性を測るべきポイントとして、私はその中音域から高域にかけてのトラッキング・アビリティーつまり音溝に対する追跡能力というか「追随特性」と、もうひとつ最高域のセパレーションの2点について注目するが、この点でも国産カートリッジの高級品は非常に優れており、海外製の高級品に決して負けてはいない。ただひとつの点をのぞいて。
そのただひとつの点、これを端的に持っているのが、このM44を端に発するシュアー製品である。というのは、なによりも音が安定していて、美しいのである。
音が美しいというのは、ある意味ではそこで楽器的な要素が介在することとなって再生という事象にある面で水をさすことにもなり得る。
しかし、限度ある再生音楽において音が美しいという点は他のいずれの長所にもまして大きなるポイントなり得るのである。
M44/5が、今でもなお多くのファンの支持を得ている、というのも、このカートリッジか、決して今日的な高性能カートリッジでもなければ軽針圧カートリッジであるという理由でもない。ただ非常に安定に動作し、音が豊かで美しいという点のみにある。この点では、おそらく、これからもこのカートリッジに優る製品は決して多くはないであろうし、M44/5がまだまだ多くの新らしいファンを獲得していくことが予想できるのである。























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