カセットデッキのベストバイ

井上卓也

ステレオサウンド 73号(1984年12月発行)
特集・「ジャンル別価格別ベストバイ・435選コンポーネント」より

 カセットデッキの高性能化、機能の多様化は、すでに完成期を迎え、オーディオ製品というよりは、プログラムソースのベースとしての必需品的な性格が強くなり、ステレオサウンド的オーディオとは関係のない商品へと進んでいる様子である。
 価格的にも、すでに10万円前半が高級機の上限的な傾向が定着し、カセットテープの高性能化によるクォリティアップという好材料もあって、最下限の音質が向上したため、一段とオートリバース、Wカセットへの方向が促進されるだろう。
 10万円未満では、リバース型のビクターDD−VR77、ヤマハK750aが音質、機能に優れ、音質重視型ならソニーTC−K555ESIIが抜群の音を聴かせる。
 10万円以上では、ビクターDD−VR9のリバース型、ヤマハK1xの音質重視設計がベストバイに値する。オープンリール型は、すでに特殊な存在で対象外。

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