ダイナベクター DV-30C

井上卓也

ステレオサウンド 49号(1978年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 DV30シリーズは赤い透明な合成樹脂とシルバーに輝く軽金属のコントラストが特長となっているシェル一体型のMCカートリッジである。標準状態ではヘッドコネクターから針先位置の寸法は50mmに設定して出荷されているが六角レンチで調整は可能だ。30シリーズは、30A、30Bが高出力型で直接フォノ入力に接続できるのに対し、30Cは低出力型で、カンチレバー材は炭素繊維を芯材としたボロン、巻枠部分はアルミで補強され、針先は西独製特殊ラインコンタクト型、磁気回路のマグネットは英国製の強力なHERAを採用している。コイルは特殊巻線機によりポリアセタールの角型巻枠に井桁状に巻いてある。昇庄トランスはDV6A指定だ。

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