オーディオテクニカ AT-14E

菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 テクニカのVM型カートリッジは、カッティングヘッドのムーヴメントと再生のそれを基本的に一致させることによって、忠実なリプロダクションを得ようとするアイデアによる。時間をかけてリファインされてきた新しいシリーズは、VM型のよさである明解なセパレーションと、明確な音像の定位感は、今や、位相差や残響時間による、ほのかなプレゼンスの味わいも再生できるまでになった。

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