ビクター BLA-E40

菅野沖彦

ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より

 すっきりと端正なシェイプをもったバランスで、癖のない再生音が得られた。高音域の質がよくしなやかで柔らかい音色をもちながらよくのびている。中音域と低音域の間に抜けが感じられ、パンチの弱さとなっている。こうしたバランスはクラシックにはむしろ暴れのない再生音で美しいが、ジャズには弱さが出て迫力に欠ける嫌いがある。中音域の充実はジャズ再生の絶対の条件だといってもよいだろう。

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