ティアック LS-360

菅野沖彦

ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より

 音のクオリティは決して高くはない。緻密でマッシヴな音質ではなく、どちらかというと甘く柔軟な質である。バランスはよくとれていてあらゆるソースに無難な再生音を聴かせてくれる。オーケストラでは中低域の切れ込みにもう少し明解な解像力が欲しいが、全体に美しいまとまりがあってナチュラルであった。ジャズでは、やや軽く平面的な印象があり、もっと密度の高い締まった音で迫るものが欲しい気がする。

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