瀬川冬樹
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴 純粋聴感で選ぶベストシステム」より
何ともいえない暖かみのある、やわらかい音質で、たとえばNo.3、14、25などから切替えると、高域が急に無くなったように見えることがあるが、単独にしばらく聴き込んでみると、柔らかい中にもかなり高い方までよくのびた特性が感じられる。とくにヴォーカルやムードでは、すばらしい雰囲気を再現した。面と向かって肩ひじ張って聴くというより、素敵なデザートを楽しむようなゆったりした気持で聴き流していたくなるような、またそんな目的のためにちょっと欲しくなるようなスピーカーだった。
テスト番号No.36[特選]
0 Comments.