ビクター KD-2

菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より

 ポータブル・カセットレコーダーの国産中の傑作だと思う。この機械の母体となったKD3(4)という、一廻り大きなポータブルテレコをリファインして、コストを下げたのが弟分のKD2である。しかし、製品としての魅力ではこのほうが上といってよく、デザインも傑出した出来だと思う。使い勝手も、ポータブルとしての耐振動性も、そして肝心の音質も、水準以上の製品だ。プロポーションも快い。

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