井上卓也
世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より
マーク・レビンソンLNP2Lとの組合せでは、かなり硬質でタイトな音となり、300Wのパワーのゆとりを活かしたスケールの大きさがあまり感じられない。M60のペアとしては、LNP2Lはマッチせず、音の傾向から推測すれば、今回の試聴した製品のなかでは、マッキントッシュC32あたりが応わしいコントロールアンプとなるだろう。C220では、EMTの入力は結果としてM69に直接入るために、これをベースとすると、M60は、引き締ったかなりタイトな音をもつアンプだということがわかる。いわゆるハイパワーアンプにありがちな散漫さがなく、整然と音を整理しソリッドに聴かせるところが特長である。
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