サンスイのスピーカーシステムSP1001、コントロールアンプTC505、パワーアンプBA60、エレクトリッククロスオーバーネットワークCD5、アナログプレーヤーSR2020の広告
(スイングジャーナル 1969年6月号掲載)
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サンスイ AU-222, AU-555, AU-777, TC-505, BA-60, BA-90, TU-555, CD-5
サンスイ Multi Amplifier System
サンスイ SP-1001, SP-2002
サンスイ CD-5
サンスイ SP-1001
菅野沖彦
スイングジャーナル 4月号(1969年3月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
サンスイの新製品スピーカー・システムSP1001を聴いた。同社はSPシリーズのシステムでスピーカーの音まとめを完全にマスターし、SP100以来、200、50、30、といずれも水準以上のシステムとして好評だった。SP100の当りぶりは業界でも伝説化するほどで、これほどの成果を収めた(営業的に)スピーカー・システムは後にも先にも珍しい。スピーカー・システムというものは、すべてのオーディオ製品の中で、耳によるまとめのもっとも難しいものだ。いい方をかえれば、製品の性能を決するファクターの中で、耳によるコントロールの占める部分がもっとも大きい。つまり理論的に解明されていない部分が多く、どうしても実際に聴いて仕上げていかなければならない。つまり、スピーカー・システムはそのメーカーの音への感性を雄辨に物語るわけであるから、メーカーにとっては大変こわい商品でもあるわけだ。現在のオーディオのかかえている問題の典型的なパターンがスピーカー・システムであるといっても過言ではない。もちろん理論的に裏づけられた正しい設計と、科学的に体系化され整理集積されたデータがなければ、同じオリジナリティーの製品を大量に生産することは不可能であるし、スピーカーに対して適用される現在の測定方法によるデータも満足すべきものでなくてはならない。現在の測定データは不十分ではあるが絶対に必要な条件でもある。このような実状のもとでサンスイのSPシリーズは実にみごとに物理特性と感覚性の両面をバランスさせ、それを巧みに生産システムに結びつけて量産化したものであるといえる。
このSP1001のシステムは、低音に25cmウーハー、中音に16cmスコーカーのそれぞれコーン・スピーカーを使い、高域は25mmのドーム型という構成である。エンクロージュアはサンスイお得意のパイプ・タクトによる位相反転型で、SPシリーズ特有の豊かなソノリティーの一因となっているように思う。このSP1001は、従来のSP100と同級品だからSP100のMKIIのような商品といえるだろうが音は透明感と解像力の点で一新され大変明解な清新な音色となった。ユニットをみれば、SP100とはまったく異なった系列のシステムてあることがわかり、SP100のウォーム・トーンからこれはクリアー・トーンという印象になった。しかし、従来一貫して感じられていたSPシリーズの暖かさと艶麗さをもっていることは感心させられる点だ。音には必らず個性がでるということを改めて感じさせられた。低域はよくのびて弾力的だし、中域の明るい抜けのよさは特にジャズの再生には向いている。そして高音域がやや甘くしなやかすぎるのが私としては、ひとつ気になるところなのだが、これは高音域用に1個数万円もするトゥイーターを使っても満足のいかない問題だから欲張り過ぎかもしれない。また高域はパワー・アンプによってもずい分その質が変わるものだし、これは簡単に片づけられないことだと思う。シンバルの音色にはドラマーなみの悩みを感じるのがマニア共通の問題であろう。スティック・ワークの鋭いアタックとブラッシュ・ワークの繊細な音色を共に満足に再生することは、その両方を満足に録音することと同様にむずかしいと思う。
背面の端子板は、2〜3チャンネルのチャンネル・アンプ・システムで駆動できるダイレクト・コネクターとネット・ワークによる3ウェイのコネクター、高中それぞれを3段階にレベル変化できるスイッチが設けられた本格派であるし、とかくやっかいな結線ターミナルもワン・タッチの操作が簡単で安全性の高いものであり、商品に対する誠意を感じた。
サンスイ AU-222, AU-555, AU-777, TC-505, BA-60, BA-90, TU-555, TU-777
サンスイ SP-1001
菅野沖彦
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より
中低域に適度な脹らみをもたせた充実した音は、誰の耳にも快感として感じられるだろう。バランスづくりが大変効果的である。カラヤン、ベルリン・フィルの音がやや、甘味が加わるが、分厚いソノリティがよく再現された。シンバルのスティックによる打音、ブラッシングによるハーモニックも実にリアルで、高域の質がよい。欲をいうと、中低域にもっとソリッドでしまりのある品位の高い音がほしいところだが、総じてすばらしいまとまり。
サンスイ SP-50
菅野沖彦
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より
オーケストラのスケールの再現は物足りないが、よくまとまったスピーカーである。いわば箱庭的まとまりとでもいうのだろう。全域にわたって、バランスのよい再現が得られる。中低域のしまりがなく、軽い鳴きをともなった音だが、これが全体の効果的な音づくりに利いているのかもしれない。高域にやや甘さがあるが、ムード音楽の艶っぽい弦楽器のユニゾンなどではかえって効果的。よくまとめられたシステムだと思う。
サンスイ SP-100
菅野沖彦
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より
ベルリン・フィルの響きは中音域がよく、前へ出ず、低音ののびとしまりも物足りなかった。全体のバランスはとれているのだが、質的に充実感が足りない。よくいえば柔らかく、甘い、快い音だが、悪くいえば、にごってもごもごした不明瞭鈍重な音といえる。したがって、ジャズにも、抜けた明るさと積極的に前へ出るパンチがなく食い足りないもどかしさがでる。解像力のなさが一番の問題点として残るだろう。
サンスイ SP-2002
菅野沖彦
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より
オーケストラの再生では中音域に多少鳴きが感じられた。もう少し中域が締まると、このシステムはかなり高度なものだと思う。全体の音のまとまりがよく、量感もあるし、緻密さもある。ジャズの切れこみ、迫力も十分でベースの音程も明晰、シンバルのリアリティもよい。インパルシヴなピアノやヴァイヴは派手な音に聴こえるが、これは中音域のキャラクターだろうと思う。この辺の暴れが、また、ある種のソースでは魅力となることもある。
サンスイ SP-200
菅野沖彦
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より
中域が充実したシステムだが、プログラム・ソースによってはやや、盛り上りが過ぎる嫌いがなくもない。オーケストラのテュッティでブラスの音がやや、ガーガーとうるさい印象で鳴るのが耳障り。しかし、全体にクオリティがよく、再生音は力強い。広いDレンジにも余裕ある対応を聴かせ、ジャズの近接マイクによるアタックにも鋭い立ち上がりと余裕のある響きを聴かせる。室内楽の緻密な質に対する要求にはやや、高域の品位が物足りない。
サンスイ SP-2002
瀬川冬樹
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴 純粋聴感で選ぶベストシステム」より
音のつながりがよく、柔らかく気持よく鳴るという点では、No.26や33、および後述の47などと相通じるところのある良いスピーカーだ。
テスト番号No.43[推選]
サンスイ SP-50
瀬川冬樹
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴 純粋聴感で選ぶベストシステム」より
No.2とは正反対に、能率も中以上だし(少なくとも聴感上は)、朗々と鳴るという感じの音質。低域と高域に、少々抑制の足りないところが無くはないが、おそらく手なれた、かなりの説得力を持った音の作りかたである。グラマーだが大柄でなく、トランジスター・グラマーといった音。
テスト番号No.8[推選]
サンスイ SP-1001, SP-2002
サンスイ SR-2020, SR-3030
サンスイ SR-3030
サンスイ SP-50, SP-100
サンスイ AU-555
岩崎千明
スイングジャーナル 11月号(1968年10月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
山水が、67年度ハイ・ファイ市場のベスト・セラー・アンプである傑作AU777を曹及型化したAU555を発表したのは、今春であった。そして、ちょうど同じ時期に、米国ハイ・ファイ市場で長期的なベスト・セラーを約束されたARのアンプが日本市場に入ってきた。
この2つアンプはいろいろな意味で、それぞれの国民性をはっきりと表わしている点で、同じ普及型アンプながら対照的といえる。
もっともARのアンプは、米国市場でこそあのあまりに著名なスピーカーAR3とともに、250ドルという普及品価格である、その点にこそ大きな価値があるのである。つまりコスト・パーフォーマンスの点でずばぬけているのであるが、日本市場では、ともに10万をかるくオーバーする高価格な高級品としてみなされており、その本来の価値がどこにあるのか見うしなわれてしまっている。しかし、本国では平均的月収の1/2〜1/4程度のあくまで普及品なのである
さて、ARのアンプであるが、ARの創始者であり今春の組織変えまでの中心であり社長であったエドカー・ヴィルチャーの完全な合理主義にのっとった厳しい技術の集成である。そこには、スピーカーにみられると同じの、不要な所は徹底的に省略し、必要な所はとことんまで追求して費用も惜しみなくつぎこむという、いかにもきっすいの技術者根性がむき出しにみられる。そして、そのパネル・デザインは無雑作で、かざりひとつないみがきパネル、そこに5つのつまみが、デサインもなしにといいたいほど無造作に並ぶ。しかし、このつまみの間かく、大きさまで使いやすさを計算したものに違いないことは扱ってみて納得できる。もっともニクイ点は、スピーカー・システムAR3とつないだときに最大のパワー60/60ワットをとりだすことができる点であろう。
しかし、ここであえて断言しよう。暴言と思われるかも知れないが。もしARのアンプの日本価格が半分になったとしても日本市場では、ARのアンプは売れることはないだろう。歪なく、おとなしい、優れた特性だけでは日本のマニアは承知しないのである。ARのスピーカーが圧倒的に高い信頼性を得ている日本においてもである。
その解答が、AU555にある。AU555をみると国こそ違うが、それぞれの市場においてほぼ同じ地位にある2つのアンプのあり方の違いが、そのままその国のマニアの体質の違いとか好みを表わしていることを発見する。
AU555には、ARアンプのような大出力はない。ほぼ半分の25/25ワットである。しかし、その範囲でなら0・5%という低いひずみは実用上ARアンプにも劣るものではなかろう。
しかも、ARと違って入力トランスのない、つまり位相特性のすぐれた回路構成とフル・アクセサリー回路がマニアの好みと市場性をよく知ったメーカーらしく、AU777の爆発的な売れ行きのポイントが、この3万円台のアンプにも集約されているのをみる。
25/25ワットの出力も日本の家屋を考え、サンスイのスピーカーの高能率を考慮すると、ゆとり十分といえよう。加えて、プリ・アンプとパワー部が独立使用できる点も、マルチアンプ化の著しい日本のマニア層の将来をよく見きわめたものといえよう。そのひとつがダンピング・ファクター切換にもみられる。2組のスピーカー切換と6組の入力切換はマニアにとって、グレード・アップのステップを容易にしよう。最近、さらにこのAU555と組み合せるべきチューナーTU555が出たが、共に今後当分の間、中級マニアにとってもまた初歩者にとっても嬉しいアンプであるに違いなかろう。
















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