ヤマハのアナログプレーヤーYP511の広告
(オーディオアクセサリー 1号掲載)
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ヤマハ YP-511
ヤマハ YP-311
ヤマハ NS-690(組合せ)
岩崎千明
コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より
ヤマハのスピーカーの名声を決定的にしたのがこのNS690だ。あとからのNS1000Mが比類ないクォリティで登場してきたので、この690、やや影が薄れたかの感がなきにしもだが、やや耳あたりのソフトな感じがこのシステム特長となって、それなりの存在価値となっていよう。30cm口径の特有の大型ウーファーは、品の良さと超低域の見事さで数多い市販品の中にあって、最も品位の高いサウンドの大きな底力となっている。ドームの中音、高音の指向性の卓越せる再生ぶりは、クラシックにおいて理想的システムのひとつといえる。このヤマハのシステムの手綱をぐっと引きしめたサウンドの特長が大へん明確で組合せるべきアンプでも、こうした良さを秘めたものが好ましいようだ。
ヤマハのアンプが最もよく合うというのはこうした利点をよく知れば当然の結論といえ、CA1000IIはこうした点から、至極まっとうなひとつの正解となるが、あまりにもまとも過ぎるといえる。その場合、ヤマハのレシーバーがもうひとつの面からの、つまり張りつめた期待感と逆に気楽に音楽と接せられる、ラフな再現をやってのける。
スピーカーシステム:ヤマハ NS-690 ¥60,000×2
プリメインアンプ:ヤマハ CA-1000II ¥125,000
チューナー:ヤマハ CT-800 ¥75,000
プレーヤーシステム:ヤマハ YP-800 ¥98,000
カートリッジ:(プレーヤー付属)
計¥418,000
ヤマハ NS-1000M(組合せ)
岩崎千明
コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より
ベリリウムを素材としてダイアフラムに採用し、理論と技術との両面から達成したまれにみるデバイスは日本のスピーカーの世界に対する誇りでもあろう。クリアーで鮮麗な響きがこの高いレベルの再生を物語り、アタックのまざまざとした実感は、ちょっと比べものがないくらいだ。品の良さに力強さが融合したヤマハの新たなる魅力だろう。
大型のブックシェルフともいうべきこの1000Mは、ウーファーの量感もあって、豊かさを感じさせる見事な再生ぶりがひとつの極限とさえいえる。ただこのためには、アンプは高出力かつハイクォリティを条件とすることになるが、この点で、ヤマハの誇るFET採用アンプBIは、まさに1000Mの女房役として切っても切れない存在といえよう。
プリアンプにはあらゆる点で、オーソドックスな良さを持つCI、またはより高い鮮度と純粋さを音に感じるC2が適切。好みからいえばC2といいたいのだがマニアの多様性、一般性からはより高級で、壮麗なサウンドのCIというところだろう。プレーヤーは使い勝手とデザインの両面から考えてB&Oを選ぼう。
スピーカーシステム:ヤマハ NS-1000M ¥108,000×2
コントロールアンプ:ヤマハ C-I ¥400,000
パワーアンプ:ヤマハ B-I ¥335,000
プレーヤーシステム:B&O Beogram 3400 ¥140,000
カートリッジ:B&O SP12 ¥19,000
計¥1,110,000
ヤマハ NS-470
瀬川冬樹
ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より
どんな種類の音楽を聴いても、バランスの上でどこかおかしいとか出しゃばりすぎるというようなことがなく、ややマジメながらほどよく聴かせる点は、さすがに音楽をよく知っているメーカーの製品であることを思わせる。ただしあくまでも、この価格の枠の中でという前提つきでうまくまとめた音、というべきだが。テストレコードの中で、たとえばバルバラの唱うシャンソン(前号120ページを参照)から、人間の情感のようなものを、いちおう、と条件をつけてもまあそれほど不満なく聴ける。そういうプログラムの場合は50センチぐらいの高めの台の方が、音の立体感やプレゼンスがよく出てくるが、新しい録音のシンフォニーなどでは、もっと低い台で背面も壁に近づけ気味でないと、低音の土台の量感に不満が残る。全音域のバランスはそういうくふうで満足のゆくところまで合わせこめるが、本質的に生真面目なところがあって、いわばおもしろ味を欠く傾向がある。まじめサラリーマンといおうか。アンプやカートリッジでその面を補いたくなる。
採点:83点
ヤマハ NS-451
瀬川冬樹
ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より
この価格やサイズやユニット構成の製品に、高価格帯のような音のスケール感や積極的な魅力を望むことは無理であることを断わった上で、正攻法に、まじめに取り組んで成功したスピーカーだといってよいと思う。弦、管、打、いずれの楽器にもヴォーカルにも、ことさらの強調も不足もあまり感じさせずに、一応納得のゆくバランスを聴かせる。音はどちらかといえばソフトな方で、たとえば1000Mのあの鮮鋭な音よりは690の系統に近いが、小型の割には音の肉づきがよく、やせた感じ、貧弱な感じがしないで、どんなレコードをかけても安心して音楽に身をゆだねておくことができる。当り前のことながら国産のこの価格帯には、このことひとつでもまだ満足できる製品が少ない。使いこなし上の注意としてはあまり低くない台(30~60cm)に乗せ、背面を壁にやや近づけて低音の量感を補う方がよさそうだ。カートリッジは、オルトフォンVMS系では弦に良いがピアノには少し柔らかすぎ。シュアーV15/IIIの系統の方がその面ではよかった。
採点:88点
ヤマハ NS-1000M
瀬川冬樹
ステレオサウンド 36号(1975年9月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(上)最新40機種のテスト」より
テクニクス7といろいろな意味で対照的。総体に抑制を利かせてゼイ肉のない、鋭角的かつ鮮鋭な音。テクニクスの暖かさ、豊かさに対して細身で冷徹。箱の共鳴音もほぼ完全に抑えているので、ハイパワーでも音のくずれや濁りが少なく、低音のファンダメンタルの音域でも音階の動きが明瞭に再現される。反面、低音楽器の低次倍音領域(200~500ヘルツ附近)でやや抑えすぎのような印象もある。音の肉附きを少しそぎ落しすぎのような印象もある。要するに総体に抑制を利かせた細身の音質。しかし音の品位はすばらしい。Nす690などと切換えて聴くと、こちらの方が金属的な音がするが、これにかぎらずJBLでもタンノイでも、金属系の振動板を持ったスピーカーは、角がとれてこなれるまで一年あるいはそれ以上を要する。したがって本当に長期に亘って鳴らし込まないと正当な評価ができないわけだが、しかし現状でも、クリアーそのものにすべての音を正確に鳴らし分ける解像力が、新しい魅力だといえるだろう。
ヤマハ NS-690
井上卓也
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
スッキリと適度の緊張感を伴った音をもっている。低域の伸びも、よいタイプで、ある程度以上のパワーのあるアンプと組み合わせたい。プログラムソースの幅も比較的広い。
ヤマハ CR-600
岩崎千明
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
プリメインの600よりもずっとソフトな音が意外なくらいで、一般的なリスナーを対象とした商品という現れか。その点がかえってハイレベルのファンにも受けそうな魅力だ。
ヤマハ CR-400
岩崎千明
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
FMの感度に、もう一歩と望むのはこの価格からは無理というもの。市販レシーバー中級群のデザインと使い良さは時代を越えた永久的な魅力といえる。誰にも薦められる良さ。
ヤマハ CR-1000
岩崎千明
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
サブ用として居間などにぜひ一台は欲しくなるのが音楽の分る高級マニアだろう。つまりこのアンプの質は外観の斬新さ以上にオーソドックスな絶対的良さを秘めているのだ。
ヤマハ CT-800
井上卓也
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
聴感上、あまりワイドレンジを感じさせる音ではないが、滑らかで暖かみのある音は、長時間聴いたときに、まったく疲労感のないよさがある。適度さを心得た製品と思う。
ヤマハ CT-7000
井上卓也
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
FM局の送り出した音を正しく再生するといったタイプではないが、あくまでも済みきったFMサウンドを聴かせる点では、この機械をおいて他にはあるまい。
ヤマハ CR-800
井上卓也
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
とかく、軽視されがちなレシーバーという観念を見事にくつがえした機種である。良いスピーカーと組み合わせてメインに使うのもよし、セパレート型のサブとして使うのもよい。
ヤマハ CR-400
井上卓也
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
ローコストながら、安物を買った後悔が感じられないのがよい。ジックリ聴くためには不満もあるが、適度の品格があり、レシーバー本来の気軽に使うには好ましい機種である。
ヤマハ CR-1000
井上卓也
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
本格派のレシーバーとしてはトップランクの製品である。細部の問題はあるが、トータルバランスの良さは格別であり、並みのセパレート型が顔負けの音をもつのは素敵である。
ヤマハ B-I
菅野沖彦
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
V−FETアンプの一号機としてヤマハが意欲的に発売した製品だけに、内容、機能の両面に充実した独創性を感じる。しっかりと締った音像、弾力に富んだ中低域は音楽的だ。
ヤマハ CA-800II
瀬川冬樹
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
ホールトーンの余韻の響き方など、少し整理しすぎかな、と思わせる面のなくもない現代的なクールな音色だが、明るく軽やかで、滑らかな質感が美しく、いかにも洗練された音。
ヤマハ YP-800
菅野沖彦
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
現代的なすっきりしたデザインが魅力的で仕上げの精度もよくもつ喜びがある。性能も高く、附属のシュアー75EMも万人向きだ。カートリッジなしのYP800CLでもよい。
ヤマハ CA-1000II
瀬川冬樹
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
CA800IIをさらに丁寧に仕上げたという印象の、質感の滑らかさ、明るさ、鮮やかさが音質の特長。デザインにも新しい面を開拓した功績を高く評価したい。
ヤマハ CA-1000II
岩崎千明
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
マークIIになってパネルデザインに変更はないが、中味の方はイコライザーを始めドライバーに至るまで手を入れた徹底的な改良でまた質的向上を成した評判のアンプ。
ヤマハ B-I
井上卓也
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
ソリッドステートアンプの第二世代として注目されるFETパワーアンプである。いわゆるFETらしさが目立たぬ音が特長であり高出力A級アンプといった性格に注目したい。
ヤマハ CT-800
瀬川冬樹
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
新しいヤマハ・オーディオ製品のイメージの定着に寄与したユニークなデザインも高く評価できるが、外観ばかりでなく内容もオーソドックスで、性能は安定、音質も良好。
ヤマハ CT-7000
瀬川冬樹
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
CT800の後にこのデザインを見て、成程、これが理想の姿だったのかと納得させられた。ダイアルやボタンの感触にも細かな神経のゆきとどいて、いかにも高級感に溢れる。
ヤマハ NS-1000
瀬川冬樹
ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より
NS1000Mと全く同じ構成ということだが、音質の方も、その外観ほどではないにしても、見た目の違いのように、精悍さをやや抑えた印象があり、家庭用にはこちらをとる。
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