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クレル PAM-2 + KSA-100

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新セパレートアンプ44機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★★
 生気にとんだ音をきかせてくれる。⑤のレコードでのフラウト・トラヴェルソのひびきの独自のかすれをこれほどなまなましく示した例は他にはなかった。また②のレコードでは音楽の流れのスピード感もよく示して見事であった。スレッショルドには感じとれなかったひびきのあたたかさがここにはあった。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★★★
 ④のレコードでは6人の歌い手のそれぞれの顔がみえるようななまなましさを示した。③のレコードでのベースの音が過度にふくらむのをおさえていたのは、このアンプの性能によるとみるべきであろう。①のレコードでも大編成のオーケストラならではのひびきの多彩さをあじわえた。
JBL・4343Bへの対応度:★★★
 ひびきの量感の提示ということでいえば、この組合せできけたものが今回の試聴でのベストであった。その一方で、⑤のレコードでのフラウト・トラヴェルソのフォルテとピアノでの音色の微妙な変化にも、ほぼ完璧に対応していた。ほれぼれときいた。見事の一語につきる。

試聴レコード
①「マーラー/交響曲第6番」
レーグナー/ベルリン放送管弦楽団[ドイツ・シャルプラッテンET4017-18]
第1楽章を使用
②「ザ・ダイアローグ」
猪俣猛 (ds)、荒川康男(b)[オーディオラボALJ3359]
「ザ・ダイアローグ・ウィズ・ベース」を使用
③ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
④「キングズ・シンガーズ/フレンチ・コレクション」
キングズ・シンガーズ[ビクターVIC2164]
A面2曲目使用
⑤「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

オーレックス SB-Λ77C

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新プリメインアンプ11機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★
 Bのレコードのきこえ方がもっともこのましい。ピアノにしてもベースにしてもきりりとひきしまったひびきが特徴的である。輪郭の提示にすぐれ、ぼやけたところのないのがいい。Cのレコードにしてもひびきのにじみの提示はかならずしも十全とはいえないが、すっきりしたきこえ方はこのましい。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★★
 Bのレコードで音像がふくらみすぎた。Aのレコードではパヴァロッティの声に硬さが感じられたものの、直進してくる声の力の提示はすぐれていた。Cのレコードではひびきのまろやかさによく対応できていた。ただ、チェロのひびきがいくぶん強調されぎみではあった。
JBL・4343Bへの対応度:★★
 総じて力感にみちた音に特徴があった。Aのレコードでのひびきはスケール感にみちていて、奥行きも感じられたが、しなやかさの点でいくぶんものたりない。Bのレコードでの力にみたち音のきこえ方から、エネルギー感のある音の提示にすぐれたアンプといえるのかもしれない。

試聴レコード
Ⓐ「パヴァロッティ/オペラ・アリア・リサイタル」
パヴァロッティ(T)、シャイー/ナショナルPO[ロンドンL25C8042]
Ⓑ「ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
B面1曲目「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」を使用
Ⓒ「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

ヤマハ C-70 + B-70

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新セパレートアンプ44機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★★
 C50+B50のお姉さんとでもいうべきか。ひびきの直進力に対する反応ではC50+B50の方がまさっているが、ひびきのひろがりということではこっちの方が上である。総じてほっそりした寒色系のひびきをきかせた。①のレコードでの細部の音の動きに対しての反応にはきくべきものがあった。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★
 エネルギッシュな音の表現ではいかにもものたりない。であるからといってやわらかいひびきの提示できくべきものがあるかというと、かならずしもそうとはいいがたい。④のレコードなどでは妙にひっそりとして、ひびきとしての生気が感じとりにくかった。いかにも弱いという印象であった。
JBL・4343Bへの対応度:★★
 ともするとひびきがきつくなりがちなこのスピーカーの弱点をうまくおさえているというべきであろう。②のレコードでパワフルになりきれないものたりなさは残るものの、低い方がふくらみすぎないところはこのましい。⑤のレコードであきらかにしたしなやかなひびきはこのましかった。

試聴レコード
①「マーラー/交響曲第6番」
レーグナー/ベルリン放送管弦楽団[ドイツ・シャルプラッテンET4017-18]
第1楽章を使用
②「ザ・ダイアローグ」
猪俣猛 (ds)、荒川康男(b)[オーディオラボALJ3359]
「ザ・ダイアローグ・ウィズ・ベース」を使用
③ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
④「キングズ・シンガーズ/フレンチ・コレクション」
キングズ・シンガーズ[ビクターVIC2164]
A面2曲目使用
⑤「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

オンキョー Integra P-306R + Integra M-506R

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新セパレートアンプ44機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★
 このスピーカーとしては異色のなり方をした。ひびきの湿度の高いのが特徴的であった。①のレコードでの各楽器のひびきの特徴の提示のしかたとか、④のレコードでの声のまろやかさの示しかたなどはこのましかったものの、力強いひびきへの反応にものたりなさを感じた。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★★
 レコード③で示される音場がかなり狭く感じられた。⑤のレコードでのひびきのとけあい方はこのましかったが、ひびきが総じて暗くなるきらいがなくもない。②のレコードでのベース、ドラムスのひびきなどは本来の力を示しきれず、このアンプとスピーカーとの組合せの弱点をあきらかにした。
JBL・4343Bへの対応度:★★★
 ⑤のレコードでチェロが太くおしだしぎみにきこえたのが印象に残った。①や②のレコードでの力強い音への反応もまずまずといえるものであった。④のレコードでの提示がこのスピーカーのものとしてはめずらしくひかえめであった。⑤のレコードではひびきがきつくなりすぎるきらいがなくもなかった。

試聴レコード
①「マーラー/交響曲第6番」
レーグナー/ベルリン放送管弦楽団[ドイツ・シャルプラッテンET4017-18]
第1楽章を使用
②「ザ・ダイアローグ」
猪俣猛 (ds)、荒川康男(b)[オーディオラボALJ3359]
「ザ・ダイアローグ・ウィズ・ベース」を使用
③ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
④「キングズ・シンガーズ/フレンチ・コレクション」
キングズ・シンガーズ[ビクターVIC2164]
A面2曲目使用
⑤「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

ヤマハ A-8

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新プリメインアンプ11機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★★
 音色があかるいので、鮮度の高い音をきくことができる。Cのレコードの音などにしてもいくぶん肌ざわりがつめたいが、それぞれのひびきの特徴を示している。Bのレコードでのきこえ方にしても、いくぶん迫力に不足するところがあるにしても、めりはりがきいているこのましさがある。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★★
 Bのレコードのきこえ方がもっともこのましくない。ぼってりした感じになる。Aのレコードではオーケストラのひろがりのあるひびきをこのましく示している。Cのレコードでもひびきのまろやかさをあきらかにしていてこのましい。もうひとつきりりとひきしまったところがほしいが……。
JBL・4343Bへの対応度:★★
 Aのレコードでは弦楽器がきつくきこえ、パヴァロッティのはった声が硬い。しかしながら音色があかるいために、さわやかさが感じられる。Bのレコードで迫力が感じられるものの、音像のふくらみが気にならなくもなかった。Cのレコードではひびきのあたたかさが感じとりにくい。

試聴レコード
Ⓐ「パヴァロッティ/オペラ・アリア・リサイタル」
パヴァロッティ(T)、シャイー/ナショナルPO[ロンドンL25C8042]
Ⓑ「ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
B面1曲目「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」を使用
Ⓒ「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

ラックス L-530

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新プリメインアンプ11機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★
 やわらかい音のなまなましさには独自のものがある。しかしながらひびきが総じて浅く、迫力に欠けるきらいがある。Aのレコードでのパヴァロッティの声にしていくになくふっくらした感じになる。Bのレコードではハット・シンバルの音がもっと鮮明に輝いてほしい。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★★
 たっぷりしたひびき方をよしとすべきかもしれないが、そのためにBのレコードのきこえ方などは音像も大きめでもったりした感じになる。Cのレコードのきこえ方がもっともこのましかった。ヴァイオリンの音のきめのこまかさなどはよく示されていた。音に勢いがあればさらにこのましいが。
JBL・4343Bへの対応度:★
 このスピーカーとはいかにも相性がよくない。Aのレコードでの弦楽器などいかにも硬くやせた感じになり、Bのレコードではベースの音がふくらみすぎている。Cのレコードでも音の肉づきがわるく、ぎすぎすした感じになっている。総じてとげとげしさがきわだつ。

試聴レコード
Ⓐ「パヴァロッティ/オペラ・アリア・リサイタル」
パヴァロッティ(T)、シャイー/ナショナルPO[ロンドンL25C8042]
Ⓑ「ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
B面1曲目「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」を使用
Ⓒ「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

マークレビンソン ML-10L + ML-9L

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新セパレートアンプ44機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★★
 直進する音の先端がいくぶん丸くなっているという印象である。アタックの鋭い音での反応ではスレッショルドでのものの方がすぐれている。⑤のレコードでのしなやかな音の提示はこのましいが、音像はいくぶん大きめである。④のレコードでの声の余韻は大変に美しい。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★
 ①のレコードでは個々の楽器のひびきの性格を鮮明に示すものの、トゥッティで濁りが感じられる。③のレコードではこのスピーカーの弱点をカヴァーしきれていない。ベースの音は大きくふくれてしまっている。⑤のレコードでのフラウト・トラヴェルソの音もモダン・フルートのごとくである。
JBL・4343Bへの対応度:★★
 あたたかいひびきはそれなりに魅力ではあるが、切れこみの鋭いシャープさが求められる。②のレコードではその面でのものたりなさがきわだつ。逆に③のレコードでは三つの楽器のひびきのとけあいが美しく示されている。力感の提示よりしなやかさへの対応にすぐれた組合せというべきか。

試聴レコード
①「マーラー/交響曲第6番」
レーグナー/ベルリン放送管弦楽団[ドイツ・シャルプラッテンET4017-18]
第1楽章を使用
②「ザ・ダイアローグ」
猪俣猛 (ds)、荒川康男(b)[オーディオラボALJ3359]
「ザ・ダイアローグ・ウィズ・ベース」を使用
③ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
④「キングズ・シンガーズ/フレンチ・コレクション」
キングズ・シンガーズ[ビクターVIC2164]
A面2曲目使用
⑤「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

マランツ Pm-6a

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新プリメインアンプ11機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★★
 積極性のあるなり方とでもいうべきか。Aのレコードではパヴァロッティのフォルテの声が硬めになる傾向があり、奥行きの提示は必ずしも十全とはいいがたいが、オーケストラの音に力が感じられる。Bのレコードでのベースのひびきは迫力にとみ、ピアノの音にも豊かさが感じられる。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★
 たっぷり墨をふくませた筆で書いたような感じでひびく。細部の鮮明さでいま一歩というべきである。Cのレコードでの音色の微妙さはかならずしも充分にあきらかになっているとはいいがたい。AのレコードでもBのレコードでもバスの音の強調されすぎているのが気になった。
JBL・4343Bへの対応度:★★
 総じて硬質である。Bのレコードではそのためのよさも示されているが、Aのレコードではパヴァロッティのはった声がきつめになる。Cのレコードでの結果がもっともこのましくない。ここでの楽器の音色の微妙さがあきらかになっていない。くっきりして力にみちた提示はすぐれているが……。

試聴レコード
Ⓐ「パヴァロッティ/オペラ・アリア・リサイタル」
パヴァロッティ(T)、シャイー/ナショナルPO[ロンドンL25C8042]
Ⓑ「ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
B面1曲目「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」を使用
Ⓒ「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

オンキョー Integra A-820GT

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新プリメインアンプ11機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★
 全体的にふっくらとしたひびきが特徴的であった。音像は大きめであっても音に積極性がるので水ぶくれした感じにはならない。もっともこのましくなかったのがBのレコードであった。ひびきが暗いことも関係して、音の鋭さが充分に示されず、もったりした感じになった。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★
 Cのレコードでのひびきのまろやかさはこのましかったが、きこえ方のバランスということになると2本の弦がいくぶん強調されていたところに問題があった。Bのレコードでは和音をひくピアノの音が重く鈍くなっていた。Aのレコードでは弱音の声に独自のなまなましさがあった。
JBL・4343Bへの対応度:★★★
 C−A−Bの順でこのましくきこえた。フラウト・トラヴェルソの音色はきめこまかでこのましかった。Aのレコードでのオーケストラのひびきが充分にひろがっていた。とりわけそのうちのホルンの音はのびやかさがあってこのましかった。Bのレコードでは反応の鈍さが気になった。

試聴レコード
Ⓐ「パヴァロッティ/オペラ・アリア・リサイタル」
パヴァロッティ(T)、シャイー/ナショナルPO[ロンドンL25C8042]
Ⓑ「ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
B面1曲目「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」を使用
Ⓒ「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア-アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

デンオン PMA-950

黒田恭一

ステレオサウンド 64号(1982年9月発行)
特集・「スピーカーとの相性テストで探る最新プリメインアンプ11機種の実力」より

ヤマハ・NS1000Mへの対応度:★★★
 このスピーカーのきめのこまかさをいかしているAのレコードでのパヴァロッティの声がいくぶん細めに感じられ、Bのレコードでのピアノが充分な迫力を示しきれないきらいはあるものの、ごりおしにならない表現はこのましい。ひびきはあかるく一種の透明感がある。
タンノイ・Arden MKIIへの対応度:★
 全体に音像がふくれぎみである。このスピーカーの弱い部分をカヴァーしきれているとはいえない。とりわけCのレコードでのチェロのひびきのふくれが気になった。Aのレコードではひろがりが感じられ、パヴァロッティの声がゆたかにきこえたのはこのましかったが……。
JBL・4343Bへの対応度:★★
 総じてひびきが浅い。Aのレコードでのパヴァロッティの声はくっきりきこえるもののいくぶん硬質にすぎる。このスピーカーの反応としては意外なことにというべきであろうが、Bのレコードでのきこえ方がソフトであった。その辺にこのアンプの性格の一面をみるべきか。

試聴レコード
Ⓐ「パヴァロッティ/オペラ・アリア・リサイタル」
パヴァロッティ(T)、シャイー/ナショナルPO[ロンドンL25C8042]
Ⓑ「ジミー・ロウルズ/オン・ツアー」
A面1曲目「愛さずにはいられぬこの思い」を使用
ジミー・ロウルズ(P)、ウォルター・パーキンス(ds)、ジョージ・デュビビエ(b)[ポリドール28MJ3116]
B面1曲目「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」を使用
Ⓒ「ハイドン/6つの三重奏曲Op.38」
B.クイケン(fl)、S.クイケン(vn)、W.クイケン(vc)[コロムビア−アクサンOX1213]
第1番二長調の第1楽章を使用

デンオン PMA-950

デンオンのプリメインアンプPMA950の広告
(モダン・ジャズ読本 ’82掲載)

PMA950

ラックス L-510, L-530, L-550

ラックスのプリメインアンプL510、L530、L550の広告
(モダン・ジャズ読本 ’82掲載)

LUX

マッキントッシュ C29, MC2255

マッキントッシュのコントロールアンプC29、パワーアンプMC2255の広告(輸入元:バエス)
(モダン・ジャズ読本 ’82掲載)

mcintosh

オンキョー Integra P-306R, Integra M-506R

オンキョーのコントロールアンプIntegra P306R、パワーアンプIntegra M506Rの広告
(モダン・ジャズ読本 ’82掲載)

onkyo

オーレックス SB-Λ70C

オーレックスのプリメインアンプSB-Λ70Cの広告
(モダン・ジャズ読本 ’83掲載)

Aurex

アキュフェーズ E-301

アキュフェーズのプリメインアンプE301の広告
(モダン・ジャズ読本 ’82掲載)

E301

サンスイ AU-D907F EXTRA

サンスイのプリメインアンプAU-D907F EXTRAの広告
(モダン・ジャズ読本 ’82掲載)

AU-D907F

マランツ Pm-6a, Pm-8MKII, St-8MKII

マランツのプリメインアンプPm6a、Pm8MKII、チューナーSt8MKIIの広告
(モダン・ジャズ読本 ’82掲載)

Pm6a

テクニクス SU-V7

テクニクスのプリメインアンプSU-V7の広告
(別冊FM fan 33号掲載)

SU-V7

AGI Model 511b

井上卓也

ステレオサウンド 60号(1981年9月発行)
「Pick Up 注目の新製品ピックアップ」より

 AGI511コントロールアンプは、数年前の登場以来、シンプルで簡潔なデザイン、精密感があり加工精度が高い筐体構造、優れた性能が直接音質に結びついた印象のダイレクトでフレッシュなサウンドなどこの種の製品に要求される要素が巧みに盛り込まれているオーディオ製品としての完成度の高さにより、一躍注目され、多くのファンを獲得してきたが、今回ラインアンプのICを変更し、新しくbタイプに発展した。
 詳細は不明だが、511のラインアンプは、最初期のタイプが初段差動アンプがバイポーラトランジスター構成のIC、その後FET差動のICに変更されている様子であり、これがAGI511aとして知られているタイプである。今回新採用のICは、米国NASA系の技術を受け継いだ半導体メーカー、BURR−BROWN社製の最新型で、これの採用により特性面での改善は大変に大きい。
 新ICによりラインアンプのスルーレイトは、従来の50V/μsからフォノイコライザーと同じ250V/μsと高まり、THDは、20Hzから100kHzの超高城まで変化をしないといわれる。なお、bタイプのイニシアルは改良のプロセスを示すが、国内市場では、いわゆるaタイプはパネル面に表示されていなかったために、新採用のBURR−BROWN社製ICの頭文字Bの意味をとってbと名付けられたようである。また、bタイプになっての変更はICのみで、使用部品関係は従来どおりの高精度部品を採用している特長を受け継いでいる。なお、輸入元のRFエンタープライゼスでは、従来機のbタイプへの改良を実費(55、000円)で引受けるという。
 bタイプは、511初期のクッキリとコントラストをつけた音から、次第にワイドレンジ傾向をFET差動IC採用で強めてきた、従来の発展プロセスの延長線上の音である。聴感上の帯域が素直に伸びている点は従来機と大差はないが、内容的には一段と情報量が多くなり、分解能の高さは明瞭に聴きとれるだけの充分な変化がある。音色は明るく、のびやかな再生能力があり、大きなカラーレーションを持たないため、組み合わせるパワーアンプにはかなりフレキシブルに反応をする。内外を含め最近のコントロールアンプとしては最注目の製品だ。

サンスイ AU-D707F EXTRA

井上卓也

ステレオサウンド 60号(1981年9月発行)
「Pick Up 注目の新製品ピックアップ」より

 AU−D707F EXTRAは、従来の707Fに較べ、シャーシの機構設計面で上級機同様の銅メッキシャーシを全面的に新採用しており、その内容的な変化は、大幅な変更と考えてよい。
 シャーシの銅メッキ処理は、以前から一部の高周波関係の機器では採用されていたが、オーディオアンプにこれを導入したのは、おそらくサンスイが最初で、AU−D907リミテッドが第一弾製品だ。
 オーディオでの銅メッキの効果は、鉄板の電磁誘導フラックスの抑制、アース間電位差の低減、シャーシ自体の振動の抑制などの相乗効果で、聴感上で歪感が減少しSN比が向上して、いわゆる今までノイズに埋れていた音が聴きとれるようになること、ステレオ再生で最も重要な音場感的情報が多くなり、パースペクティブな奥行き感やクリアーな音像定位が得られるようになるようだ。ただし、データとして現われる計測値は、未だ確実に得られてなく解析方法も手探りの状態にあるが、聴感上の効果は容易に誰でも判別可能なほど変化量がある。
 現在、アンプ関係のエレクトロニクスの技術発展はめざましく、各社各様のアブローチでその成果を挙げているが、このエレクトロニクス系を組み込むシャーシの機構設計面では、従来からのいわゆるケースという意味でしか考えられてなく、優れたエレクトロニクス系が非常に悪い環境条件に置かれているために、その本来の性能が結果としての優れた音質に結びつかない例が多いのは、省エネルギー時代に大変に残念なことである。この銅メッキ処理もさしてアクティブな対策ではないが、低迷状態にある機構設計に甘んじている設計態度を標準とすれば、現状の壁を破るひとつの手段として正当に評価されるべきものと思われる。
 他の変更は、共通のデザイン的な見直し、高域300kHzまで偏差を抑えた超ワイドレンジRIAAイコライザー、パワーアップがあるが、MC型対応はヘッドアンプ使用だ。
 AU−D707F EXTRAは、従来からの素直で安定感のある音を一段とリファインし緻密でリッチな音としたタイプだ。厚みのある低域ベースの音は、穏やかで質も高い。聴き込むほどに本質的な長所が判ってくるタイプで信頼度は大変に高い。

サンスイ AU-D907F EXTRA

井上卓也

ステレオサウンド 60号(1981年9月発行)
「Pick Up 注目の新製品ピックアップ」より

 サンスイのスーパーフィードフォワード方式を採用したFシリーズのプリメインアンプに改良が加えられ、型番末尾にEXTRAが付いたフレッシュアップモデルに発展し、新発売されることになった。
 トップモデルのAU−D907F EXTRAは、銅メッキシャーシの全面的採用に代表される基本コンストラクションは従来と変わりはないが、電源部の細部の配置がリファインされ、相互干渉を抑えるとともにシールド板の増設、パワートランジスターの電磁輻射の低減などの対策のように機構設計の改良とアンプ系の新発想に基づく見直しにより、その内容は一段と充実し、製品の位置づけとしてはかつてのAU−D907リミテッドを凌ぐモデルに発展していると思われる。なお、規格上ではパワーアップと歪率の低減がある。
 その他、本機のみの従来にない特長として、MCヘッドアンプが廃止され、LOW/HIGH切替型の4層シールド構造の昇圧トランスの新採用と、MOS・FETエラーコレクションアンプを採用し、スーパーフィードフォワード効果を一段と向上させているのが特長である。
 AU−D907Fとの比較では、音の粒子が一段と細やかになり、聴感上のスクラッチノイズに代表されるSN此が向上、分解能が優れているのが聴かれる。帯域バランスは、従来のいかにもワイドレンジ型という印象から、ナチュラルに伸びたキャラクターの少ないタイプに変わり、音場感の前後方向のパースペクティブな再生能力は従来のサンスイアンプの領域を超えたものだ。各種のプログラムソースに対するフレキシビリティは高く、ピークのシャープな伸び、活き活きとした表現力は、他の2モデルとは一線を画した本棟のみの魅力だ。
 MCトランスは、LOWインピーダンスMC使用では、このタイプ独特の低電圧・大電流型のメリットを活かせるため、SN比が優れ、緻密で彫りの深いサウンドが得られる魅力がある。聴感上の帯域バランスはわずかに狭く感じられる点もあるが、トータルとしては昇圧トランスの採用はメリットが大きいと思われた。HIGHインピーダンス型MC使用では、カートリッジの電力発電効率が低下するためトランスのメリットが少なくなり、聴感上では帯域バランスがナロー型となり少し不足気味である。

ビクター P-L10, M-L10

井上卓也

ステレオサウンド 60号(1981年9月発行)
「Best Products 話題の新製品を徹底解剖する」より

 ビクター独自のスーパーAクラス増幅とピュアNFB方式を採用したプリメインアンプは、同社が従来より提唱する音場感再生で優れた再生能力を示し既に定評が高いが、今回、7070シリーズ以来久し振りに、ビクターアンプのトップランクの位置を占めるセパレート型アンプとして、コントロールアンプP−L10とパワーアンプM−L10のペアが発売された。
 P−L10は、外観上はプリメインアンプに採用しているシーリングポケットによるパネルフェイスのシンプル化を受け継いだデザインで、フラットで整理されたパネルと、独自の伝統を有する木工技術の成果を活かした人工ローズ材の鏡面平滑塗装21工程の入念な仕上げによるウッドキャビネットが標準装備である。
 回路設計上の特長は、RIAAイコライザ一回路に人力電圧を電流に変換増幅し、この電流をRIAA素子に流してオームの法則により単純にイコライズする方式を新採用している。この方式の特長は、電流によるイコライゼーションのため、CR型の動特性、伝送特性と、高域ダイナミックレンジの大きいNF型の利点を併せもち、電圧・電流変換率を変えるのみでトータルゲインがコントロールでき、MM型と高インピーダンスMC型間での性能、音質が変わらないことである。
 ボリュウムコントロール回路は、音量の大小により音質が変化することが多い可変抵抗器型が一般的だが、ここでは実用レベルでのSN比が大きくとれ、信号回路に可変抵抗が入らぬ可変利得アンプによるボリュウムコントロールの採用が目立つ点だ。また、イコライザー・ボリュウムアンプ回路には回路の高速応答性を高め、歪、Dレンジを改善するフィードスルー回路がある。
 フォノ2は、低インピーダンスMC型専用入力で、信号は負荷抵抗切替付ヘッドアンプを経由してイコライザーに導かれる。
 トーン回路はボリュウムアンプの後段に置かれ、ダイレクト使用時にはモード、サブソニック回路ともども切離され、ボリュウムアンプ出力がプリアウトに出る。
 使用部品は、音質重視設計で、窒素封入リレー、金属皮膜抵抗、銀箔クラッドスイッチ接点、プレーン箔電解コンデンサー、低雑音ツェナーダイオードなどが採用され、プリントパターンも音質重視レイアウトだ。その他、標示ランプ系は、ノイズ発生が多く音質劣化の原因となりやすいLEDを全廃し、白熱ランプの定電流点灯をしているのも本機の注目すべきポイントである。
 M−L10は、スーパーA採用のパワーアンプ7050の成果をベースに発展したタイプだ。出力段トランジスターが一定電圧で動作し、電流のみ変化させ、スピーカー実装時と抵抗負荷時と同じ性能を得る目的でパワー段までカスコード回路を採用した全段カスコード回路採用が特長である。このタイプは出力段トランジスターが数ボルトの低電圧で動作をするため発熱量が少なく、スピーカー実装時の瞬間発熱量は従来方式の1/10以下となり、サーマルディストーションの改善とアイドリング電流が安定し、裸特性が向上するとのことだが、アンプトータルとしての発熱量は、電源側トランジスターが発熱をするため変わりはない。
 その他の特長には、P−L10と同じく新開発人工ローズ材の鏡面平滑仕上げウッドキャビネットの採用、便用部品面でのプレーン箔電解コンデンサー、低雑音ツェナーダイオード、高速型ダイオード、トロイダル型電源トランスと、電源ON時のインラッシュ防止回路の対電源電圧安定性の改善などの高信頼性、音質重視の設計のほかスーパーA方式の採用があげられる。
 P−L10とM−L10の組合せは、落着いた色調の艶やかなウッドキャビネット、フラットなパネルフェイスを採用しているために、オーディオアンプにありがちなメカニカルな印象が少なく、家具などのマッチングにも違和感が少ないタイプだ。
 この種のセパレート型アンプは、パワーアンプの電源をコントロールアンプのスイッチドACアウトレットでコントロールするのが一般的な使用法であるが、音質を重視する場合には、個別に壁のACコンセントから給電するか、止むをえない場合でも電源容量が充分あるACタップから単独に給電したい。コントロールアンプは電源ON時に暖かみのある色調の白熱ランプによる表示灯が点灯するが、パワーアンプは電源ON時には大型の2個のパワーメータースケールが赤に表示され、しはらくしてアンプが定常状態になるとスケール照明が白に変わる、ちょっと楽しいセレモニーが盛り込まれている。
 一般的なハイインピーダンスMM型カートリッジ使用では、ナチュラルに伸びた帯域バランスと音の粒子が細かく、滑らかに磨き込まれた艶やかな音。本格派の分解能が優れたアンプのもつ、わざとらしくない反応の良さが従来の同社製アンプとは異なった次元の製品であることを物語る。いつもは鋭角的な4343Bがスムーズでフレキシブルに鳴る。ナチュラルな音場感の拡がり、音像定位のクリアーさは立派で、情報量が充分に多い。低インピーダンスMC型使用では、SN比が非常に優れ、ノイズの質が非常に高いのが特長である。総合的な完成度が充分に高く、大人の風格が備わった見事な製品である。

マークレビンソン ML-9L, ML-10L

マークレビンソンのコントロールアンプML10L、パワーアンプML9Lの広告(輸入元:RFエンタープライズ)
(スイングジャーナル 1981年9月号掲載)

マークレビンソン

ビクター A-F33

ビクターのプリメインアンプA-F33の広告
(スイングジャーナル 1981年9月号掲載)

A-F33