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マッキントッシュ XRT25(組合せ)

菅野沖彦

ステレオサウンド 124号(1997年9月発行)
特集・「オーディオの流儀──自分だけの『道』を探そう 流儀別システムプラン28選」より

いかにミニマム・コストといわれても、オーディオの醍醐味、しかもユニークなXRT26システムと同質の魅力が味わえるシステムとなると、XRT25を使う以外には考えられない。「音は人なり」だが、この企画では「音は物なり」ということになる。事実、オーディオは物がなければ始まらない世界であるから、この両面は明確に認識しておかなければいけない。したがって、ここではCDプレーヤーとアンプの価格でコストを削るという結論になった。CDプレーヤーはマランツCD16D、プリメインアンプはアキュフェーズのE406Vという、どちらも最新の製品の組合せによる本格派だ。これで前者より80万円以上のコストダウンである。この組合せでXRTの世界が実現するはずで、最低3年は楽しめると思う。自身のサウンドイメージが明確に定まり、より高い要求が生まれたらクォリティとセンスのアンプグレードへと進むべきであろう。

マッキントッシュ XRT25(組合せ)

菅野沖彦

ステレオサウンド 124号(1997年9月発行)
特集・「オーディオの流儀──自分だけの『道』を探そう 流儀別システムプラン28選」より

 XRTシリーズの頂点が26で、そのジュニアモデルがこのXRT25である。一回り小さいモデルであり、XRTシリーズの大きな特徴であるセパレート・トゥイーターコラムが短縮されて、ウーファー/スコーカーとインラインでエンクロージュア中央に装備されている。音や空間イメージはまったく同系統のものだが価格は半額近い。CDプレーヤーとアンプの合計をスピーカーのペア価格とほぼ同額になっているのであるが、どうしてもボウ・テクノロジーのZZエイトを使いたく、バランスとしては悪いかもしれない。しかし、この組合せを薦めたい。アンプはマッキントッシュのOPTでインターフェイスをとるのがベスト。プリメインのMA6800を使う。予算がなければOPTなしのMA6400でいいだろう。部屋への設置の気配りと、MQ109の調整でしっかり攻め込みバランスをとれば、レコード音楽芸術の至福を堪能することができるであろう。