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オプトニカ SO-9, SX-9

井上卓也

ステレオサウンド 55号(1980年6月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 SO9は、昨年秋のオーディオフェアで発表された、全増幅段をすべてFET構成にしたコントロールアンプだ。
 薄型のプロポーションにまとめられたパネルフェイスは、コントロールアンプというイメージよりは、最近のFMチューナーのようにカラフルにデザインされ、このところヨーロッパで一つの傾向として受入れられている各種のカラーで照明された、華やかで軽快なデザイン傾向と共通点が感じられる。
 構成は、MCヘッドアンプ、イコライザー、トーンコントロールアンプの3段構成で、全段FET使用のDC構成が目立つ。機能は、表示ランプ付のPHONO2カートリッジ負荷抵抗切替、モード切替、テープモニター、高・低フィルター、ラウドネスなどの他、一般のゴム脚部分がプレーヤーシステムのインシュレーターと同様に、高さ調整可能であるのがユニークだ。
 SX9はSO9とペアとなる全段FET構成の100W+100Wのステレオパワーアンプである。出力段のパワーMOS型FETは高域特性が優れスイッチング歪が無視できる特長があり、放熱器にはフレオンガス流体放熱器を使う。なお、電源部は左右独立型トロイダルトランスだ。パネルフェイスには、デジトロンパワーメーターと信号をグラフィックに見せるオーディオスペクトロアナライザーを備える。