ローテルのプリメインアンプRA1312、RA1412、チューナーRT1024の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)
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ローテル RA-1312, RA-1412, RT-1024
ローテル RA-1412
菅野沖彦
ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より
あまりなじみのない製品だが、実にユニークなプリメインアンプである。少々こっけいに感じるぐらい、大向うを張ったデザインだが、内容は真面目に作られたアンプだと思う。なめらかで艶のある楽器の質感はよく再生されるし、音の張り、弾み、力感も、なかなか素晴らしい。見た目の品があれば文句なし。
ローテル RA-1412
瀬川冬樹
ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ ’77ベストバイ・コンポーネント」より
輸出を主としているメーカーだけに、海外マーケットを意識したデザインの個性の強さが、国内では必ずしも良くない先入観を抱かせてしまうので損をしているが、音質は本誌42号でも書いたように一級の水準だし、機能その他も価格に見合う内容を十二分に持っている。もっと注目されてよいアンプだ。
ローテル RA-1412
瀬川冬樹
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より
ローテル・ブランドのアンプも、もう何年も前から本誌でたびたびテストしているが、これまではいつも水準すれすれの出来であっても、とりたてて傑出しているということはなかった。そういう印象が頭にあったせいか、このアンプから出てきた音を、一曲一曲聴き進むにつれてただびっくりして聴いてしまった。これは出来のいいアンプだ。
まず第一に音のバランスのコントロールが絶妙だ。難しいベートーヴェン「18−4」のクヮルテット第三楽章の、トリオのハイポジションで馬脚をあらわすアンプが多いのに、ローテルはほどよく潤いを持ってしかも弦のみずみずしさを十分に保ってしっとりと響かせる。シンフォニーのトゥッティでもバランスや分解能に破綻をみせないし、菅野録音のベーゼンドルファーの打鍵音が、ほかの高級機も顔負けの美しい響きと艶を持って鳴る。ダイレクトカッティングのパーカッションも、力も密度もありよく弾む。
ローテル RA-1412
菅野沖彦
ステレオサウンド 42号(1977年3月発行)
特集・「プリメインアンプは何を選ぶか最新35機種の総テスト」より
まず、大型のアメリカ人好みの、ものものしいパネルフェイスに度肝を抜かれる。決して品のいいルックスではないが、少なくとも、国産アンプのほとんどがそうであるような画一性からは独り立ちした個性をもっているし、仕事として力の入ったものだ。ところで音だが、これがまったくルックスとは違って、耳触りのよいキメの細かいスムーズな高音のラインを響かせながら、しっかりと充実した中低域にサポートされている立派なもので、なにをかけてもちゃんとプログラムソースの特徴を再現する。フィッシャー=ディスカウの声の魅力も見事だし、対照的な大オーケストラのfffパートで、バランス、音色分析ともに乱れがない。ピアノの質感も、ややタッチが軽くなるが、明晰で音色の表現もまずまずであった。もう一つ、締って充実した音の品位の高さがあれば特級品だ。各種スイッチ類もノイズを出さないし、残留ノイズも少ない優秀なアンプである。
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