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インフィニティ Intermezzo 2.6, Intermezzo 1.2s

井上卓也

ステレオサウンド 137号(2000年12月発行)
「TEST REPORT 2001WINTER 話題の新製品を聴く」より

 今年のインフィニティの新製品展開は非常に積極的で、インターメッツォ、インタールード、エントラの3シリーズ構成という多彩さだ。
 ここでは、インターメッツォを紹介しよう。このシリーズは、新シリーズ中の最高性能版で、4モデルにより構成されている。
 インターメッツォ2・6は、シリーズの中心機種で、比較的小型な2ウェイシステムだ。外観からわかるように、エンクロージュアは木材ではなく、なんとアルミダイキャスト製である。これは、形状を自由に選べる利点があり、デザインや音響的に理想的なエンクロージュアが実現できるという。
 さらに、注目すべきは、低域にパワーアンプを内蔵し、部屋の音響特性に合わせてアクティヴに調整するR.A.B.O.S.を採用したことだ。
 付属CDとマイクで部屋の固有レスポンスを調べ、3種類の値を特殊な計算尺から読取り、内蔵アンプにその値をセットするだけの容易な操作で、部屋空間に最適な低音再生を実現しようとするものだ。基本的には、部屋に固有の低域周波数でのピークを抑える働きをするものだ。
 ユニットには新開発のセラミック・メタル・マトリックス振動板(C.M.M.D.)を搭載。測定上は、相当すぐれた振動板のようだ。
 低域はアクティヴ型だが、高域はLC型ネットワークを採用し、その両方をパワーアンプで駆動するのが基本的使用方法。
 インターメッツォ1・2Sは、R.A.B.O.S.を搭載したサブウーファーで、口径305mmのC.M.M.D.コーンを採用。エンクロージュアはアルミダイキャスト製。
 2・6は、反応が速く、質感が細やかで、スムーズに音が伸びる特徴がある。R.A.B.O.S.は、相当に効果的で、部屋の響きが自然に感じられるメリットがある。1・2Sを加えれば、当然、重心の低いと堂々とした音になり、ここでもR.A.B.O.S.は、音と音場感の変化を聴かせ面白い。時間をタップリとかけて使い込んでほしい魅力の新製品である。