井上卓也
ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
ソリッド5以来のスリムでシンプルなデザインを受け継いだ新製品である。
ターンテーブルは、外周に投光式ストロボスコープをもつ直径33cm、重量1・2kgのアルミダイキャスト製で、FGサーボ型のACモーターでダイレクトにドライブされている。このタイプのモーターは、耐負荷特性が優れ、温度ドリフトが少なく、安定した回転が得られるメリットがある。
トーンアームは、定評があるダイナミックバランス型アームMA505と同等な性能をもつタイプで、演奏中にも針圧の調整が可能であり、最近の高性能化したカートリッジの聴感上での適性針圧を探し出せる大きな特長をもっている。なお、ヘッドシェルは、共振が少なく剛性が高いH303が付属している。このアームは、別売サブウェイトを使えば、重量級カートリッジの使用が可能である。
プレーヤーベースは、天然木を使ったスリムでコンパクトなタイプだが、穴あけ部分を最小に抑えて実効質量を大きくし、共振点を低くし、ハウリングに強い構造としている。なお、ベース側面に別売サブアームベースを使用すれば、2本のトーンアーム使用が可能となる点も見逃せない。
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