Tag Archives: AT33

オーディオテクニカ AT33ML

井上卓也

ステレオサウンド 75号(1985年6月発行)
特集・「いま話題のカートリッジ30機種のベストチューニングを探る徹底試聴」より

●本質を見きわめる使いこなし試聴
 標準針圧1・5gから、上限の1・8g下限の1・2gの範囲で、0・1gステップで丹念に追込んでみる。結果としては、安定感のある低域をベースに適度なクリアーさと、音場感のある音を求めれば、針圧1・8gがベストサウンドである。サラッとした、軽快さのある、反応の速い音と、キレイに拡がるプレゼンスや抜けの良さを求めれば、針圧1・3gが良いという、解答は2つに分かれた結果である。
 基本的に、試聴に使った2種類のプレーヤーと、同じSMEながら内容の違ったアームとのマッチングの問題があるのだろう。
 ここでは、プレーヤーの性質から、安定型よりも、音場感型を目指して、針圧1・3gを採りたい。このプレゼンスを活かしながら質感を向上させ、緻密さが出てくれば最高である。まず、プレーヤー置台上にジュウタンの残りを敷いてみるが、材質が悪くNGだ。では、ヘッドシェルまわりを調べよう。取付け、ネジをアルミ製から真チュウ製に変え、しっかりと絡めつけてみる。これで低域の質感が向上し、弦の浮きが収まる。次に置台上での移動で追込む。中央でもかなり鮮度感があり、柔らかさもある良い音だが、右側に寄せ、前から20mmあたりが反応も速く良い。ここで、再びIFCを僅かに減らし1・25とする。これで、音場感的な、左右の拡がり前後方向の奥行きも十分な良い雰囲気となるが、やや低域の質感が軟調となり、表現が甘くなるため、4344の後側のキューブを約20mm押込み低域を締めて完了とする。

●照準を一枚に絞ったチューンアップ
[ウィズ・ラブ/ローズマリー・クルーニー]
大村 しっとりした女性ヴォーカルですと、低域がやややわらかめで、穏やかな感じの、この音でもいいと思いますが、このレコードは4ビートのジャズですから、もっとスイングしてほしい。ローズマリー・クルーニーも年増の女性ですから、すこし音に鮮度感をもたせないと必要以上にダレるような気もします。
井上 今度もスタビライザーを試してみました。使用したのは、ソニーのときと同じ、オーディオクラフトのSD45、デンオンのDL1000Aに付属のもの、マイクロのST10の三つです。
大村 三つのスタビライザーの基本的な音の傾向は、先ほどと同じで、デンオン、オーディオクラフトはリズムがダレるところがあります。ST10はメタリックなところが、音の芯をくっきりさせる方向にうまく働き、ダイナミックなリズムの表現がすっきりと聴けるようになりました。そして、この状態で右奥に置いてみると、ほどほどの音の伸びが出てきて、ダイナミックな感じがさらに増したようです。やや4344をモニターライクに聴くには線が太いかもしれないけど、決してダレることのないこの音は、ローズマリー・クルーニーの年齢に相応しいかと思います。

オーディオテクニカ AT33ML

井上卓也

ステレオサウンド 75号(1985年6月発行)
特集・「いま話題のカートリッジ30機種のベストチューニングを探る徹底試聴」より

 標準針圧1・5gでは、暖色系の豊かな低域と程よくエッジが効いた中域から中高域がバランスした安定感のある音だが、やや、音場感は狭い。上限の1・6gでは、彫りが深く、芯が安定した音となり、表情も豊かで帯域バランスも伸びやかだ。ただ、中高域の少し輝かしさが顔を出すが、これを除けばグッドサウンドだ。下限1・2gでは、変化量は少ないタイプだが、表面的な音となり、スクラッチノイズが気になり、中高域もメタリックで少し浮いた印象となる。
 標準針圧以上に狙いを定め、細かく、1・625g、1・75g(針圧目盛での値)と追込むと、針圧1・75g、IFC1・6あたりで程よくスッキリとした安定感のある音とプレゼンスが得られる。
 ファンタジアはライブハウス的な響きが豊かで低域も柔らかく、一応の水準の音だ。
 アル・ジャロウは、重く力強い低域は粘りがあり好ましいが、昇圧手段を選びたい音。

オーディオテクニカ AT160ML/G, AT150E/G, AT140E/G, AT130E/G, AT120E/G, AT37E, AT34EII, AT33E, AT32EII, AT31E/G, ATH-0.1, ATH-0.2, ATH-0.2F, ATH-0.4, ATH-0.6, AT666EX, etc…

オーディオテクニカのカートリッジAT160ML/G、AT150E/G、AT140E/G、AT130E/G、AT120E/G、AT37E、AT34EII、AT33E、AT32EII、AT31E/G、ヘッドフォンATH0.1、ATH0.2、ATH0.2F、ATH0.4、ATH0.6、アクセサリーAT666EXなどの広告
(オーディオアクセサリー 27号掲載)

AudioTechnica

オーディオテクニカ AT1000, AT34EII, AT31E/G, AT33E, AT1000T

オーディオテクニカのカートリッジAT1000、AT34EII、AT31E/G、AT33E、昇圧トランスAT1000Tの広告
(別冊FM fan 33号掲載)

AT1000

オーディオテクニカ AT30E, AT31E, AT32E, AT33E, AT34EII

オーディオテクニカのカートリッジAT30E、AT31E、AT32E、AT33E、AT34EIIの広告
(別冊FM fan 30号掲載)

AT34