ピエガ P2

井上卓也

ステレオサウンド 130号(1999年3月発行)
「TESTREPORT ’99 話題の新製品を聴く」より

 ピエガは、’84年にLDR型トゥイーターを開発したレオ・グレイヤーとカート・シュークによって’86年にスイスのチューリッヒで設立されたオーディオメーカーである。ピエガとは伊語でカーテンのひだという意味で、リボンの形状やアナログ波形をイメージしたもののようだ。LDR型トゥイーターは、超微振動/最高のインパルス特性/超広帯域/ナチュラルな減衰特性/高感度/低歪みなどを特徴としており、また、ウーファーユニットは、前記の特徴を持つLLDR型ユニットにふさわしい他社製品を選別しているという。
 新しく輸入発売されたモデルは、バスレフ型のP2/P3と密閉型のP5である。今回試聴したP2は、18cm口径の低域ユニットとLDR型トゥイーターを組み合せた2ウェイスピーカーシステム。専用スタンドは用意されておらず、試聴にはターゲットオーディオ社製R2スタンドを使用した。
 リボン型トゥイーターとコーン型ウーファーの組合せは、音色的、音質的に大変難しいものであるが、さすがにLDR型を独自に開発しただけに、P2は見事にコントロールされた広帯域型で、ディフィニションがすぐれ、爽やかに伸びきったすばらしいレスポンスを聴かせる。基盤になる低域は組み合せたR2スタンドが大変見事なバックアップを示し、ほどよくソリッドで小口径とは思えないスケール感と伸びと安定感がある低音で、聴いていて楽しい。ユニット間のつながりは違和感がなく、たくみにコントロールされていて音色的にも音質的にも見事なまとまりを聴かせる。聴きこめば、クロスオーバー周波数付近は少々薄めである。しかしこの薄さは絶妙で、システム設計におけるノウハウといえよう。
 音はダイミックによく鳴り、響きあい、スケール感も豊かで、大型システム的な余裕があるので楽しく、またこの透明感のある音は小気味よい。

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