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B&W DM4/II

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 ピリッとどこかにからしのきいた、きちっとした輪郭をもちながら音楽を豊かに再生する。しかし、大型スピーカーのような大音量再生には不適当だ。

KEF Model 104aB

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 20cmウーファーと独特の楕円型ドロンコーン、ドーム型トゥイーターをもつ2ウェイシステムで、端正なまとまりの中に芯のしっかりした音をもっている。

ヤマハ NS-690II

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 いい意味での日本的な良さをもった数少ないものの中の一つだと思う。淡泊な美しさの中に透明な味わいがあり、品のいい音を再生してくれる製品だ。

サンスイ SP-LE8T

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 20cmシングルコーンの名作LE8Tを一発収めたシステムで、明るく抜けきったJBLサウンドを、実にバランスよく苦労なく鳴らすことができる。

フィリップス RH541

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 MFBを利用したパワーアンプ内蔵の小型システムだ。プリアンプ一台とソース系があればローコストシステムが構成できる点もメリットで、ヨーロッパのスピーカーらしい一つの味わいがある。

パイオニア S-180

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 32cmウーファーとボロン合金振動板のスコーカー、トゥイーターによる3ウェイシステムで、アトラクティブなサウンドの世界が魅力である。

オンキョー MX7

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 特に強い個性の主張はないが、すべての音楽がどこかに一つの甘さをもって美しく再現されるという点で、先のMX5に共通する。31cmウーファーになり、豊潤な音のスケールがより拡がっている。

ダイヤトーン DS-35BMKII

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 いわゆるハイフィデリティ再生を志向したスピーカーらしい、輪郭のはっきりした明快な音がする製品である。精緻な再生というべきか。

セレッション Ditton 15XR

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 同社のスピーカーには、独特の豊かさを感じさせるものと、明るく軽快な、ちょっとホーンスピーカーを思わせるようなふっきれた音のものとの二つの大きな流れがあるが、これはどちらかというと前者の暖かいふくよかな音をもっている。洗練された音が魅力。

JBL 4301WX

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 小型ながらJBLらしい本格的な響きを彷彿させるスピーカーで、ハイパワー再生にもそれほど破綻をきたさない。明らかに上級クラスの4343や4333Aの音の線上にありまさにミニジャイアンツという言葉がふさわしい。

オンキョー MX5

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 28cmプラスターコーンウーファーをベースにした3ウェイで、独特なしなやかさのある弦楽器の音が魅力的。

ブラウン L300

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 先のL100のところでも述べたように、同じ技術的なコンセプトによって作られており、共通な音づくりがなされている。ミニスピーカーながら3ウェイ構成だが、L100より一段とブライトな音色をもち、温覚の表現力が生きるスピーカーである。仕上げは黒と白の二種類。

ソニー SS-G4

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 上級クラスのSS−G5、G7、G9という一連の同社の音づくりの線上にあるサウンドをもつ。標準的ブックシェルフサイズながら、豊潤な低音をベースに下スケールの大きな再生が可能だ。

マグネパン MGII

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 ついたて状の平板スピーカーで、このタイプの中では最も妥当なバランスを持っている。癖がなく、平面波による音が独特な音場をつくり出す。

アルテック A7-X

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 本来は劇場用の2ウェイシステムだが、難なく苦なくスケールの大きな、立派な音が得られる製品である。

エレクトロボイス Interface:D

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 同社のスピーカーの特徴は、明快さ繊細さよりも粘りのある重厚さ、たくましさにある。その点、好みのわかれるところかもしれないが、同社を代表する本機の力強い音は魅力だ。

アルテック Model 19

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 同社の本格的ホーンシステムはプロフェッショナルユースとして開発され、実際に多くの劇場やPA用として使われているが、それを家庭用システムとした製品が本機だ。やはりホーン型ならではのトランジェントのよい、スケールの大きな音だ。

ソニー SS-G9

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 同社の最高峰大型フロアー型4ウェイシステムで、豊かな堂々たる再生音が得られる。決して枯れた音ではなく、あくまで現代的な、生々しいリプロダクションが可能なスピーカーだ。

アコースティックリサーチ AR-9

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 同社初のトールボーイ・フロアー型で、両側面に取付けられた30cmウーファー、20cmミッド、ドーム型のミッドハイとトゥイーターによる4ウェイ5スピーカー構成。

アルテック 620A Monitor

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 決して生の音に近い音を再生するわけではないが、使い手次第で可能性の広がるスピーカーといえる。いかなるプログラムソースのファクターも忠実に伝えてくれることは確かだ。

スペンドール BCIII

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 BCIIのスケールアップ版といえ、相当パワフルな再生にも応えてくれる。BCIIはパワフルな再生は無理だが、その分瑞々しさでは勝る。

JBL L220

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 同社のニュージェネレーションともいえるトールボーイ型の新製品で、やはり輪郭の鮮やかな明るい音だ。

セレッション Ditton 662

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 基本的には先の66のグレイドアップ版で、多少現代的にすっきりと明るい音に変っている。やはり可能性の大きな立派なスピーカーだ。

ダルクィスト DQ10

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 ユニークな形状を採用したダイナミック型スピーカーで、フェーズドアレー方式と呼ばれる、各ユニットのボイスコイル一を同一平面上に揃える方式がとられている。

タンノイ Arden

菅野沖彦

ステレオサウンド 51号(1979年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’79ベストバイ・コンポーネント」より

 38cmHPDユニットを使った大型フロアー型で、堂々としたスケールの大きな再生が可能。最近ユニットとレベル調整が改良され、MKIIとなった。