Category Archives: スピーカー関係 - Page 105

テクニクス SB-500

テクニクスのスピーカーシステムSB500の広告
(スイングジャーナル 1970年11月号掲載)

SB500

クライスラー CE-1acII, CE-2aII, CE-5aII, CE-5acII, CE-4a, CE-6a

クライスラーのスピーカーシステムCE1acII、CE2aII、CE5aII、CE5acII、CE4a、CE6aの広告
(スイングジャーナル 1970年11月号掲載)

CE6a

リチャードアレン NEW GOLDEN EIGHT TWIN, デッカ DK30, Acoustic Lens

リチャードアレンのフルレンジユニットNEW GOLDEN EIGHT TWIN、デッカのトゥイーターDK30、音響レンズAcoustic Lensの広告(輸入元:バルコム)
(スイングジャーナル 1970年11月号掲載)

Decca

サンスイ SP-150, SP-3005, AU-888, CA-606, BA-150, TAC-505, SAX-350D, SAX-1000, TU-888, CD-5A, SR-4050

サンスイのスピーカーシステムSP150、SP3005、プリメインアンプAU888、コントロールアンプCA606、パワーアンプBA150、レシーバーTAC505、SAX350D、SAX-1000、チューナーTU888、エレクトリッククロスオーバーネットワークCD5A、アナログプレーヤーSR4050の広告
(スイングジャーナル 1970年11月号掲載)

Sansui1

クライスラー CE-6a

菅野沖彦

スイングジャーナル 11月号(1970年10月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より

 クライスラーのCE6aというスピーカーは明らかに用途を限定したスピーカー・システムのようである。つまり、これから普及しそうな4チャンネル再生システムの2−2方式のリアー・チャンネル用として、あるいは、サヴ・スピーカー・システムとしてリヴィング・ルームか寝室にという目的を意図した設計ポリシーであろう。奥行の浅い正方形バッフルを持ったプロポーションから、それは一目瞭然である。使用ユニットや構成は同社の傑作といってよいCE5a系と全く同一で20cmウーハー、12cmスコーカー、ホーン・トゥイーターの3ウェイである。もちろん、すべてのCEシリーズに共通のアコースティック・サスペンション方式で、f0の低いQの小さなフリー・エッジのハイ・コンプライアンス・ウーハーをベースにした完全密閉型となっている。ネットワークのクロスオーバー周波数がCE5aと異なるかどうかは不明だが、その再生音はややちがう。しかし私の個人的好みからいくと、この6aの音のほうが中低域の明瞭度があって好ましいように感じられた。CE5aのほうが豊かだとする人もいるし、事実、低域の再生キャラクターは、あのほうが分厚く豊かだ。しかし、6aの低域のほうが中域へのかぶりが少ない感じですっきりと音階を分離する。それでいて、低音域の量感も決して不十分な感じはなく、むしろ、あの容積のフラットなエンクロージュアから、これほどの量感豊かな低域が再生されることに驚くほどである。能率もけっして高いほうではないが、市版のアンプがハイ・パワー化の傾向にある現状では全く問題なく、パワー・ハンドリングにもゆとりがあって、相当な入力にも耐えて、大音量でジャズを満喫することができる。冒頭に書いた、サブ・スピーカー、あるいは、リアー・チャンネル用ということにこだわらずに、メイン・システムとして十分通用する実力をもったものと思う。小型システムを大型の代用品とか間に合わせのように考える人がいるが、それに賛成できない。狭い部屋には小型システムというのは一応常識的ではあるが、かといって、オーディオに熱心ならば、それに趣味として打込んでいれば、たとえ寝るスペースがスピーカーに占領されても、本人さえよければ大型システムを入れるのがよい。しかし、それにも限度があって、入らなければ仕方がない。また、部屋の中でスピーカーが目立つのを好まなかったり、小型のほうが趣味に合うという人だっている。小型システムは決して大型の代用品ではなく、要望に応じて独立存在価値をもつものだ。しかも、大型とは異なった設計理論と、製造面の相違から、小型には小型特有のメリットが音の上にもある。小型システムでも残念ながら、大型の代用としての能力しか持たないものもあるが、そうしたものは私たちのオーディオの世界に無関係であって、それは趣味の音響機器としてではなく、実用品として存在すればよいのである。話しが少々脱線したけれど、このクライスラーのCE6aは5a型と共に、小型システムの最高級品といってよい内容と、製品としての完成度をもった好ましいものだ。今さらいうまでもないが、好き嫌いは別として、同社のシステムに共通のバッフルの美しい仕上げ、紗を使ったフロント・フィニッシュなどには商品作りの誠意が滲みでている。これを商魂といっては誤りで、趣味の対象である嗜好品には、このように製作者の作品に対する愛情が現れるべきだ。仕上げのよさとはそういうもので、売らんかなという発想からでた表面だけのつくろいはすぐばれる。このサイズを形状を好まれる人は是非聴いてみるべきシステムで、きっと満足されると思う。

サンスイ SP-3005

サンスイのスピーカーシステムSP3005の広告
(スイングジャーナル 1970年11月号掲載)

SP3005

オンキョー U-5000, U-6000

オンキョーのスピーカーシステムU5000、U6000の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

U6000

アコースティックリサーチ AR-2ax

アコースティックリサーチのスピーカーシステムAR2axの広告(輸入元:フォスター電機)
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

AR

テクニクス SB-500

テクニクスのスピーカーシステムSB500の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

SB500

ビクター BLA-155, BLA-205, BLA-255, BLA-305, BLA-405

ビクターのスピーカーシステムBLA155、BLA205、BLA255、BLA305、BLA405の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

Victor

タンノイ IIILZ, Autograph, GRF

タンノイのスピーカーシステムIIILZ、Autograph、GRFの広告(輸入元:シュリロ貿易)
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

Tannoy

サンスイ SL-5, TAC-505, SR-1050

サンスイのスピーカーシステムSL5、プリメインアンプTAC505、アナログプレーヤーSR1050の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

Sansui

サンスイ SP-2002, AU-999, BA-60, BA-90, CD-5, TU-999, SR-2050

サンスイのスピーカーシステムSP2002、プリメインアンプAU999、パワーアンプBA60、BA90、エレクトリッククロスオーバーネットワークCD5、チューナーTU999、アナログプレーヤーSR2050の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

Sansui2

Lo-D HS-1400W

Lo-DのスピーカーシステムHS1400Wの広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

HS1400W

クライスラー CE-1acII, CE-2aII, CE-5aII, CE-4a, CE-6a

クライスラーのスピーカーシステムCE1acII、CE2aII、CE5aII、CE4a、CE6aの広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

CE1

YL音響 YL-11, YL-15, YL-17

YL音響のスピーカーシステムYL11、YL15、YL17の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

YL

オンキョー F-600M

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 F500Mの音質を、そのままスケール・アップしたという作り方で、中低域の厚みのある、聴感上の能率の良い、ふくらみのある音色に共通点を持っている。キャビネットがひと廻り大型になったせいか、ウーファーが大口径になったためか、500Mよりは重低音がよく出るし、中低域の厚みも一層増しているが、半面、少々重い感じがしないでもない。両者に共通の特徴として、音量を上げても相当に絞りこんでも、割合に楽器のバランスが崩れずに音像がしっかりしている点が上げられるが、一方、音がナマの形でむき出しにされるような感じで、楽器の位置がぐっと近づくかわりに、何となく音に粗さがあって、なめらかなきれいさに欠けるところがわずかとはいえ、気になるところだ。もう少し抑制を利かして、抜けのよい、軽いふくらみがあれば申し分ないというところ。

採点表
大編成:★★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

パイオニア CS-700

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 ブックシェルフ・タイプの中では、割合に柄の大きい方で、おそらくそのためだろう、低域のゆったりとした、スケール感の豊かな響きを持っている。中・高域のユニットはcS500と同じものと思われるが、低域が豊かに聴こえるせいか、cS500のように中高域だけ飛び出すような印象は割合におさえられてて、たっぷりした、のびのびとよく鳴る音質である。
 よく鳴る、という印象ではティアックのLS360と一脈通じるところがないでもない。つまり、少々野放しに響きすぎる感じもあるが、中~高域に軽い、くせの少ない音質のためか、押しつけがましい音質というほどではない。
 しかし総体に、そう品位の高いという音質ではなく、スピーカーと対座して音楽を聴こうという作りかたとは逆のように思われる。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

ヤマハ NS-15

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 従来のテストの結果やその構造上から、かなり独特な音色を想像していたら、どうも予想が裏切られてしまった。音域は決して広くないが、たいへんバランスの良い、聴きやすい音質なのである。このユニークな平板スピーカーを、よくぞここまでこなしたものだと感心させられる。
 聴感上は、フィリップスなどとちょうど正反対のバランスで、中低域に盛り上りがあってそれが音に厚みを持たせ、注意域から高域にかけてはダラ下りにきれいにまとめてしまった作りかたで、重低音とかハイのさわやかなのびといった印象はあまりないかわりに、充実した中域が、安っぽさのない美しい音質を聴かせる。コーラスなどのハーモニイがきれいに溶け合う。置き場所を研究したり使いこなしにくふうすれば、これなりに十分楽しめる音だと思う。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

ビクター BLA-255

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 アラ探しをしようとしても、とりたてて見当らないし、かといって何か魅力があるかと聞かれても困るといった、いわば平均的な性格という点では、No.15のBLA205と共通したところがある。ただ、全体のまとまりという点からみると、約五千円アップしたこちらに何かそれだけのメリットがあるかと思って聴いてみるが、これといった特徴は見当らなかった。一応、こちらの方が音域はやや広くなること、重低音の量感でやや勝ることなど良いところもある一方、中高音域が張り出して低音が不足した感じになって、決して圧迫感のある音ではないが音に厚みが不足した印象になる。その点、BLA205の方は、バランスのとりかたがうまかった。しかしいずれにしても、うまくまとめたシステム、という感じ方は共通している。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★
音のバランス:★★
音域の広さ:★★★
能率:★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★

シャープ CP-31

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 まず外観だが、山水の格子のデザインをへたにモディファイしたような、まるでそっくり頂きのようなデザインを、こういうい大メーカーが平気で売るという神経は断じて納得できない。なるほど、細かくみれば格子のパターンも違うしキャビネットのディテールも違うのだから、意匠登録には牴触しないかもしれないが、こういう商売のセンスは、わたくしは嫌いだ。
 そういうことで印象を悪くしたが、そういう先入観で音を判断するような態度は、できるだけ避けたつもりだ。けれど、少なくとも各音域間の音のつながりのよくないこと、音域によって音の性格が変るところは、やはり具合がよくない。抑制が利かず、音が野放しに鳴るのに、低音が不足していて、バランスのとりかたにも再検討の要がありそうだ。

採点表
大編成:★★
小編成:★★
独奏:★★
声楽:★★★
音の品位:★★
音のバランス:★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★
デザイン:★★
コストパフォーマンス:★★

ワーフェデール Super Linton

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 相当にクセの強い独特の音色を持った製品だ。まず音域は決して広くない。ローコスト製品だからこれは当然の作り方だろう。しかしそのせまい音域の中味はたっぷりと音がつまっている感じで、ツヤのある明快な中音域は、かなり張り出すように聴こえながら、いやな圧迫感がほとんどない。
 中低域から低域にかけては、箱が小型のせいもあるにちがいないが、聴感上あきらかに不足している。もちろん重低音など再生されない。それでいて、中域がきれいでヴォーカルなど結構それらしく楽しめる。いってみれば、そうとうに楽天的な作りかたで、、深刻ぶったところなどこれっぽちも見当らない。中高域など、チリチリと独特のスクラッチ・ノイズを強調する。アラを探せば欠点だらけのくせに、変に惹きつける魅力を持った妙なスピーカーだ。

採点表
大編成:★★
小編成:★★★
独奏:★★
声楽:★★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★
能率:★★★
デザイン:★★★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

ティアック LS-360

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 本誌10号のブラインド・テストにも登場したシステムだが、印象はそう変っていない。第一に、総体に良く鳴りひびくという音質で、特に中低域では箱の共鳴音のような感じの膨らみのある音質が、やや饒舌でさえある。中高域はかなりきらびやかで、曲によっては相当に派手な音になる。どちらかというと抑制のよく利いた音質を好きなわたくしにとっては、この社の製品は総体によく鳴る音で、これがティアックのキャラクターのようだが、音域をできるだけ広げ、音のバランスをとるという点では一応成功している。ただ、この製品では各音域の音色にやや統一感を欠くことと、音の品位の点で少々もの足りなさを感じる。限られた条件の中で、音域を広げるか、音域を狭くしても品位をあげるか、難しいところだろう。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★★
音域の広さ:★★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

トリオ KL-4060

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 同じトリオの3060、5060と一脈通じる、中高域に独特のツヤを持たせた、張りのある音質を持っている。ただ今回のテストでは、同社製品の中では、この機種が最も中高域の強調された印象だった。こういうバランスのためか、明瞭度が良く、音源がぐっと近づくように感じられる。いわゆる「音が張り出す」というイメージである。ただ、中域以上でチリチリ、シリシリという感じのスクラッチ・ノイズの類が割合に耳ざわりで、音の素性は必ずしも悪い方ではないのに、バランスのとり方にやや難があるように思われた。重低音は、このクラスのものとしては割合にしっかり再生される。
 KL3060と同じまっ黒のネットは、狭い住宅では雰囲気を暗くして好ましくない。この点と音のバランスとに検討が加えられれば、さらに良くなる製品だと思う。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★
デザイン:★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

オンキョー F-500M

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 F500にマルチアンプ端子を追加した、小改良モデルである。以前の型にくらべて、前面ネットの色調があかるくなった点は好感が持てる。
 音質そのものは、F500とそう違うようには思われず、バランスのよい、各音域間のつながりのよい聴きやすいまとめ方は従来どおりだが、改めて切換比較してみると、今回のテスト機種の中では、中~低域がやや盛り上った感じで、そのこともあってか聴感上の能率がかなり高い方で、よく響いて元気の良い鳴り方をする。新製品のR4000と切換えると、よけいこの特徴が強調されて聴こえる。聴感上の低域は豊かだが、重低音のファンダメンタルが充分に出るという特性ではない。ただ、R4000あたりとくらべると、豊かに響くがやや大まかな点もあって、4000の方が抑制が利いてキメが細かく感じられる。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)