オンキョーのプリメインアンプIntegra 714の広告
(ステレオ 1970年5月号掲載)
Category Archives: アンプ関係 - Page 106
オンキョー Integra 714
ダイヤトーン DS-34B, DA-44UA
Lo-D IA-1200, SR-300, SR-600
オンキョー Integra 613
ビクター MCA-105, MCT-105
ニッコー TRM-1200
アイワ TPR-2001, TP-1009
オンキョー Integra 613
オンキョー Integra 714
ラックス SQ707
ビクター MCP-105, MCM-105, CF-105
トリオ KT-7000
岩崎千明
スイングジャーナル 4月号(1970年3月発行)
「SJ選定 best buy stereo」より
KT7000が出た時、この製品が日本のHiFi市場において、類に無い傑作であると感じた私は、トリオの工場へファルコンを駆って取材にいった。
クリスタル・フィルターを用い、選択度のずばぬけたIF回路、ICを本格的に採り入れた回路構成、FETを採用して、入力混変調をシャット・アウトしたフロントエンド(入力同調回路部分)、さらに何よりも注目すべき帯域1メガヘルツ(MHz)のFM複調回路(ディスクリミネ一ター)。歪を極度におさえセパレーションを格段に向上させ、高音域までも信号洩れをおさえたステレオ・アダプタ回路、いずれをとってみても今までのFMチューナーの国産品はおろか海外製品をはるかに上回る高性能ぶりはカタログを見ただけではすべてを納得できなかったのであった。
開発部長兼任の春日常務(当時)の部屋で手にしたKT7000は、中身も今までのチューナーの概念では計れないものだったし、その性能ぶりも予想を上回るすばらしさだった。
「カートリッジを換えて音がよくなるのをマニアならだれでも知ってるでしょう、チューナーだってまったく同じですよ。KT7000に換えれば今までのチューナーがどんなに音を取り逃がしていたかわかりますよ」という春日常務の言葉が少しも大げさでなく納得できたのである。
チューナーにおいてその性能を判断する一つの手軽な方法として私は次のようなことをいつも試みる。
局側でステレオ開始時に調整のためのソースを流すが、右チャンネルから音が出るとき、左の音をボリュームを上げて聞いてみる。左側の場合も同じだ。洩れ信号は必ずといってよいほどザラついて汚たない。つまりセパレーションの悪いチューナーでは単にセパレーションが悪いだけでなく、それは明らかに「歪」そのものなのである。
この方法で確かめたとき、かたわらの出原開発部長がニンマリと笑って「KT7000は大丈夫ですよ。アダプタ回路の帯域が今までのよりずっと広いんです。これは縁の下の力みたいに目だたないのですが、技術的にも価格的にも大へんな仕事でした……」
なるほど、見えない努力はここだけでなく、あらゆる点におよんでいた。クリスタル・フィルターのシャープな選択度特性は、単に数個組合わせただけでは完全なフラットな帯域特性をうることはむずかしく、さらに従来なおざり視されていた位相特性をよくする点がからんでトリオのすこぶる優秀な技術陣でも大へんな努力の積み重ねが強いられたという。しかしこれらの数多い技術的試練も成果を上げたといえよう。その後の、そして今日において.もベストセラーを続けるKT7000がすべてを物語る。
このKT7000の人気が KA6000の評価を高め、その後この2機種を主力としたトリオのアンプ全体の売れゆきを高める索引力として大いに力あったようだ。
最近KT7000が特にテープ・マニアに多く使われると聞く。私自身、接したテープ党にも圧倒的に使われており、また推めてもいる。理由は、最近ますますレンジが拡がり、ステレオ放送録音で高域でのビートを起こしやすいのがKT7000によって解消するからだ。つまりオーディオ・マニアが増えるにしたがい、オーディオ技術、ステレオ再生技術が向上するにしたがってKT7000の真価がいっそうはっきりし、その存在がクローズアップするというわけだ。
このベスト・バイ紹介記に数多くの商品が登場してきたが、このKT7000は、おそらく今まで以上に長いベスト・バイを続けるにちがいない。本当に優秀な製品というのはそういうものだ。
ビクター MCA-105
菅野沖彦
スイングジャーナル 4月号(1970年3月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
再生装置の機能は最近ますます充実してきた。特に、再生系のコントロールをあずかるプリ・アンプの操作機構と多目的機能の充実ぷりには目を見張るものがある。その中でも、今月の新製品、ビクターのMCA105プリ・メイン・アンプは万全の機能をもったマルチ・ユース・システムの中核をなす製品といえるだろう。このプリ・メイン・アンプには、きわめて豊富なユティリティが備わっているが、その性能もプリ・メイン・アンプというカテゴリーが持つべき充分な優秀性をもっていると思う。現在、市場にあるアンプをタイプ別に見れば、いわゆるステレオ・レシーバーと呼ばれるチューナー、プリ・メインの一体型、そしてプリ・メイン型、さらにセパレート型というプリとメインが独立したものの3種類に大別出来るが、これらの商品が、そのタイプの本質的かつ必然的性能をもっているものばかりとは限らない。つまり、ステレオ・レシーバーは、すべてが一つにまとまっているというのが最大の特長、プリ・メイン型は、オーディオ専門アンプというのが本質的な性格、独立型は、さらに専門化した特長をもつものだから、それぞれが用途に応じる特徴というだけではなく、性能的にも自ずと差があると思うのが当然である。しかし現状はさにあらず、プリ・メイン型といっても、ステレオ・レシーバーからチューナー部だけをのぞき、あとは全く同一クラスのものもあるし、独立型といえどもプリ・メイン型をただ二分して、それぞれに電源部をもった単品としたものも多い。これは市場性、ユーザーの要求に応える適応性などから生れたことで、別に問題とするにはあたらないが、初めてアンプを買う人がどのタイプを買ったらよいかと迷うことも事実である。したがって、私個人の意見としては、これらのタイプのちがいと性能のちがいを結びつけ、あまりに高級なプリ・メイン部をもつ高価なレシーバー、逆に、性能的に物足りないプリ・メイン型や独立型は人にすすめないことにしているのである。そこで、このMCA105に話をもどすが、このアンプのもっているプリ・メイン部の性能は、そうした私の考え方でのプリ・メイン型としても立派なものだと考えるのである。音質は大変マッシヴで迫力のあるもので、ダイナミックな聞きごたえがあるし、スムースに余裕のあるパワーが得られる。ミュージック・パワーは8Ω負荷で80W、実効出力は同負荷だと32W×X2という値だが!やや能率の低い小型ブックシェルフ・スピーカーを、内蔵のSEAでブースト・コントロールをして鳴らしても充分な力がある。SEAは今さら説明を要しないだろうが、帯域分割型のイコライザーでビクターでは音場補正という打ち出し方をしているように、細かな山谷を自在に調整して好みの音質を得ることのできる便利なもの。このアンプでは60、150、400、1K、2K、4K、6K、15Kという7分割で、±10dBのコントロールができるが、60Hzがスイッチで40Hzと切換えられるので実用上は8素子のSEAとしての効力をもっている。コントロール・レバーの動作やタッチはきわめてスムースで使いよい。入力回路は豊富だし、半固定レベル調整がつき、各種プログラム・ソースの同時比較試聴などには大変便利。そして、大きな特徴はピンク・ノイズ発生器が内蔵され、音色パターン認識による音質調整や、位相チェックなどに利用できるのは、マニア気質を把んだ心憎いセンスである。そもそも、このプリ・メイン・アンプは、♯105シリーズの一つとして発売されたものたが、統一デザインのシステム製品がチューナー、チャンネル・フィルター、パワー・アンププリ・アンプというようにずらりと並んで、多種類の構成ができるようになっている。従って当然、マルチ・アンプ・システムやマルチ・チャンネル・ソース・システムというバラエティに発展させられるわけで、70年のアンプにふさわしい製品だ。
ラックス MQ830, MQ860, FL153
マランツ Model 16
ダイヤトーン DS-22B, DA-33U
テクニクス SU-50A (Technics 50A)
パイオニア SX-90, SX-100S
オンキョー Integra 714
サンスイ AU-999, TU-999
パイオニア SC-100, SM-100
オンキョー Integra 712
岩崎千明
スイングジャーナル 3月号(1970年2月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
コンピューター万能の時代である。コンピューターをアンプの設計に活用した、という時代の先端をそのまま商品とした強力なアンプがオンキョーから発売された。
ハイ・ファイ業界の眼れる獅子といわれた関西の大型専門メーカー大阪音響は、すでにマルチ・チャンネル・アンプ・ステレオ・シリーズで一躍業界でフット・ライトを浴びる存在となって一年。お手のもののハイ・ファイ用スピーカーを基盤に着々とステレオ専門メーカーの地盤を確固たるものにしつつある。コンポーネント・ステレオが流行のこのところ、すでに発表以来高性能をかわれているスピーカー・システムE83AやF500のスピーカー陣にいよいよアンプが加わることとなったのである。
結論から申し上げると、このアンプ群、いかにも百獣の王にふさわしい大型メーカーの作り上げたアンプである。
初めてのアンプ製品ながら、じっくり時間をかけて、ベテラン技術スタッフがガッチリと取組んで完成したにふさわしい、手ごたえのある本格的高性能を秘している。ただ欲をいえば、もう少し商品としての魅力がほしい。しかし、やはり専門メーカーらしくオーソドックスなデザインになっている。同じ関西の非常に手堅いアンプメーカーL社の商品に対する考え方と同じものをデザインに感じさせる。
ハイ・ファイ専門メーカーとかステレオ専門メーカーといえるメーカーは決して多くはない。オンキョーはそういう数少ないメーカーであり、業界で屈指の規模の大型メーカーである。
カラー・テレビまで自社の技術で作り出し得る高度の電子回路技術力は、アンプ・メーカーではチューナーで名の通っているT社がわずかにこのオンキョーと匹適する程度であろう。
テレビに対するパルス回路的考え方が、アンプの低域特性に応用されて、コンピューターの出動にまで発展したものであろう。アンプの低域時定数の理想的な決定に複雑で面倒な計算に計算機を応用したという。そして、もうひとつの理想的な回路として、このところにわかに注目されてきている出力コンデンサーレス、OTL回路を含む全段直結アンプ方式を、すでに検討を終り、オンキョー・アンプの最高級機種としてインテグラ701を同時に発しているのである。ただ701は全段直結とハイ・パワーのためにかなりの高価な値段で一般の若いマニアには手がとどきかねると申しておこう。
インテグラ701を最高ランクとして712、713、714を除いてまったく同じといってよいパネル・デザインである。
最近のアンプの各社の製品を見ると、マルチ・アンプ方式に対する配慮がにじみでているが、オンキョーの場合も同時に発表されたディバイダー・アンプとパワー・アンプを組合せてマルチ・アンプシステム化ができる。しかし、このマルチ・アンプ・システムは非常にレベルの高い音楽ファン層を意識していることがわかる。きわめて周到に設計されており値段も安いものではない。これでもうかがわれるようにオンキョーのアンプはかなり高級マニアを狙ったものだ。いまは、珍しいものではない周波数切換付きトーンコントロールも、親切な配慮であるし、よけいなアクセサリー回路も欲ばっていない。つまり非常にありきたり、オーソドックスな設計基本方針にもとづいて製品化されたものであることがわかる。
特徴のないデザインもそれの現われであろう。ただこのあたりまえな衣の内側は非常に充実しており、それは712において13kgという超重量にも見られる。おそちく、胴大な電源回路が同クラス製品中ずば抜けた迫力をもたらしているのであろう。
初級者にはきわだった魅力を聴しにくい製品ではあるが、あなたがレベルの高い音楽マニアならインテグラ・シリーズの良さを使っているうちに、本当に認めるであろう。
このアンプを実際に鳴らしたとき、この価格が妥当なものであるごとがすでに判ったことは確かである。この重低音の力強さと分厚い響、中音域のぬけのよさ、そして高音ののびはさすが大型メーカーの手がけた製品にふさわしい一流製品である。






















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