パイオニアのレシーバーSAX45、SX65の広告
(スイングジャーナル 1969年5月号掲載)
Category Archives: 国内ブランド - Page 215
パイオニア SX-45, SX-65
サンスイ AU-222, AU-555, AU-777, TC-505, BA-60, BA-90, TU-555, CD-5
ビクター GB-1B
パイオニアPL-31D
ビクター CHR-200
トリオ KL-91, MS-500
パイオニア S-80/IS
富士フィルム S-150
フォスター F-25, F-30
パイオニア SA-90, TX-90
ソニー TC-6635, TC-986D, TC-255, TC-355, TC-560D, TC-666D
パイオニア SA-70
菅野沖彦
スイングジャーナル 5月号(1969年4月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
プリ・メイン・アンプSA70はパイオニアが新しく発売した一連のアンプの中の一つで、求めやすい価格で高級アンプの機能をそなえた注目の製品である。アンプの形式として、プリ・メイン型は最も人気のあるものだし、事実、使いやすさの点でもセパレート型や一体型の綜合アンプよりも好ましい。プリとメインの独立したセパレート型は、それなりに設計上の理由があるはずだが、市販製品のすべてがそうした必然性から生れてきたものばかりともいえない。プリとメインが一体になっていて感じる不都合さはないといってもよいほどなのである。ただし、それにはプリ部とパワー部とが切離すことができるというのが条件であるが、この点でも最近のプリとメイン型は考慮がされているし、このSA70は後で述べるが、特にこの点には細かい気の配ばられた設計である。一方、チューナーつきの綜合アンプ、いわゆるレシーバーと称されるものも、ほとんどの場合、別に不都合はないのだが、チューナーを使わない時にも電源が入っていて働いているといったことや、配置の変化や機能的な制約などで不満がでることもある。また、なんといっても、各種単体パーツを自由に選択し使いこなすといったマニア心理からすれば綜合型は向かないだろう。そんなわけで、アンプの主力がプリ・メイン型となったわけだろうが、ここ当分はこのタイプの全盛時代が続きそうである。当然のことだが、このタイプのアンプには各社が最も力を入れていて種類も豊富だし、性能のよいものが多いのである。そうした状況下で発売されたのが、SA70とSA90だが、共にパイオニアとしては初の本格的なTRプリ・メイン・アンプなのである。同社がこの製品にかける熱意がよくうかがえる力作だ。まず音質についてだが、大変好ましいバランスをもっていて、高域の癖がなく自然な再現が得られ、中低域の量感が豊かで暖い。切れこみのよい解像力は音像がくっきりと浮彫りにされて快い。パワーも十分余裕があって、能率のよくないブックシェルフ・タイプのスピーカー・システムでも思う存分ドライヴすることができる。この価格として考えると大変プライス・パフォーマンスの優れた、まさにお買徳品といった印象が強い。
このアンプの機能的特長としては最高級アンプと同等の、ないしは、かつてのアンプにはない、豊富なユティリティを持ち、アイディア豊かな、そしてユーザーの立場に立った親切な設計が感じられる。その最たる点はプリ・アンプ部とメイン・アンプ部とのジャンクションである。最近のプリ・メイン型はすでに書いたようにプリとメインを切り離して独立させて使えるようにジャンパー・ターミナルのついたものが多くなったが、特にこの製品では、プリ・アンプの出力を大きくとって単体として使いやすいように工夫されている。スイッチによって、結合状態と分離状態とで入出力のゲイン・コントロールをバランスさせているのが興味深い。これは、後日チャンネル・アンプ・システムなどに発展させるにあたって便利である。プリ・アンプの出力とメイン・アンプの入力レベルの規格が各メーカーによって異る場合にも心配がない。さらに、フォノの入力は2系統で、フォノ2は前面パネルに設けられたプッシュ・ボタンでMCカートリッジ用の入力回路に切り換えられるし、−20dbのミューティング、2組のスピーカーの切換と同時駆動スイッチなど万全のアクセサリーだ。トーン・コントロールは3dbステップのスイッチ式というように、なかなかこっていて、いかにもマニアの心理を知りつくしたサービス精神にあふれている。
短時間ではあったが使ってみて感じたことは、最近の製品の共通した特長であるパワー・スイッチとスピーカー切換スイッチの共通は必らずしも便利とは云い切れないこと、モード切換スイッチのST、L、R、L+Rの順序は
ST、L+R、L、Rのほうが使いよいと思ったぐらいで、非常に使いよく、デザインも美しく、コンパクトなサイズとよくバランスして愛着を感じるに十分な雰囲気をもったまとまりである。全予算を10〜15万円位にとった時のアンプとして最適のものだし、将来のグレード・アップにも立派にフォローできる。
ティアック LS-360
岩崎千明
スイングジャーナル 5月号(1969年4月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
ティアックが最初にスピーカー・システムを発表したのはもう一年も前であった。かなり好評をもってむかえられたこの大型ブックシェルフ型スピーカーの音に、初めて接したとき、私はそれほど感じなかったがまた同時にテープレコーダー・メーカーとしてトップ・クォリティをうたわれるティアックの音に対する独特なポリシーないしは立場のむつかしさというものの一面をかい間みた思いがした。テープレコーダーというものはレコードと一律にして判断でき得ないきわめて優れた再生品位を持っている。これはまぎれもない事実である。そして、これと表裏一体のマイナスの面も無視はできないこのマイナス面にはヒスを主体とするSNがあり、あるいは位相の問題もあろう。このマイナス面を意識しすぎた音作りが最初のスピーカー・システムの音にあったといえるのである。
具体的にいうならば声や歌が生々しいプレゼンスを持っているのにかかわらず器楽曲における類をみない独得の音色的バランスである。ヒスに対しての心使いから生れたのであろうが、少し高域が足りないようである。
TEACというブランドの知名度は、日本においてよりも米国マニアの間での方がより高い。それもずっと以前、ステレオ初期から、超高級テープレコーダー・コンサートン・ブランドのメーカーということで伝説的でさえあった。
そして、このトップ・レベルののれんがスピーカー・システムという音作り一本の商品に気おいこみすぎた結果といえそうだ。さてこのところテープレコーダーのティアックがマニアの間でますます地盤を固めてきた結果プレイヤー、アンプなど商品の範囲を広げるのは当然である。プレイヤーはマグネフロートを吸収してティアック独特の精密仕上げにより性能を一新した傑作であり、また当初海外向けに出されたアンプはとかく、ユニークな設計と企画のインテグレイト・タイプAS200は、これまた高品位の再生に期待通りの真価を発揮する優秀製品である。JBLのアンプを思わせるAS200の出現は、引き続きティアックが本格的なスピーカー・システムにも力を入れてくることを予想させた。
今回発表された新型システムLS360は、まぎれもなく「ティアック」ブランドにふさわしいスピーカー・システムということができる。
30cmウーハーを使用した3ウェイという常識的な構成をうんぬんすることは、ここでは必要ないだろう。注目したいのは、単にハイ・ファイ・テープレコーダー・メーカーというせまい立場で、この音は企画され設計されたのではないといえる点だ。AS200の回路構成にみられるコンピュータ技術に立脚した回路、たとえば差動アンプ回路やその安定性、またこのハイ・レベルの音から知ることのできるハイ・ファイ的センス、これは単にテープレコーダーの高級品メカニズムだけを作っていた頃のティアックのものではない。
ハイ・ファイ総合メーカーに大きく飛躍していこうという姿勢から生み出された音作りを新型スピーカーにも見出すことができるのである。
きわめてクリアーな歪の少なさを感じさせる中音。かつてのシステムから一段とレベル・アップしたすぐれたバランスの上に成り立っている音は分解能力の点でもずばぬけ、手元にあったヴォルテックス・レーベルの前衛派の数枚は、定位よくマッシヴに再現され、ひときわ鮮烈さを増したことを伝えよう。中音域に起因すると思われるいま少しのブラスの輝きがほしいが、このスケールの大きな音がこの価格で得られるというのもティアックならではのことだ。
サンスイ Multi Amplifier System
フォスター FCS-300
サンスイ SP-1001, SP-2002
パイオニア CS-5, CS-7, CS-8, CS-A55, CS-A77, CS-A88, SX-45, SX-65, SX-85, PL-11, PL-A25, PL-30, T-4000, T-5000, T-6000, SE-30
ヤマハ YM-50, YS-50
ビクター MCA-104
オンキョー MC2200
アカイ 4000D
富士フィルム S-150
デンオン DP-4500
岩崎千明
スイングジャーナル 4月号(1969年3月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より
音楽ファンが、レコードから音楽だけでなく、音そのもののよしあしに気付いてくると、機械の方にもこり出してくる。そして装置がステレオ・セットから、アンプ、スピーカー、プレイヤーと、独立したコンポーネントになり、さらにそれが高級化の道をたどるようになって、オーディオ・マニアと呼ばれるようになる。その辺で妥協してしまえばよいのにこのあとも時間と金をつぎこみ、泥沼に入るようになると、呼ばれているだけでなく、本当の「マニア」になってしまう。そういうマニアが極点として、放送局仕様のコンポーネントを揃えるというのはしばしばみられる行き方である。海外製の高級パーツを揃える場合と似て、ひとつの標準として、自分自身に納得させ、安心させるに足るよりどころをそなえている点が、魅力となっているのだろう。たしかに、放送というぼう大な聴き手のマスコミにおいて使われる機器であるだけに、それは最大公約数的な意味の「標準」として、またさらに信頼度と安定度とを要求される。この「標準」によって音楽を聞くことにより、ひとつの安心感のもとに音楽を楽しむことができるというものだ。
またさらにオーディオ一辺倒の音キチでなく、本当の音楽ファンが音の良さに気付いた場合の機械に対する手段としても、放送局仕様のパーツで装置を形成するケースも少なくない。どちらの場合でも、局用仕様という点が「標準」として誰をも納得させるからであり、そういう点では正しい結論といい得る。
オーディオ技術が進み、しだいに優れた製品が多くなり、どれを選んだらよいかという嬉しい迷いが多くなったこの頃、放送局用仕様という「スタンダード」は、かくて大きな意味を持ってきたようである。
特にNHKにおいて使われている音楽再生装置に最近は著しくマニアの眼が向けられるようになった。三菱のダイヤトーンのスピーカーがそうであり、コロムビア・デンオンのテープ・デッキや、ここに紹介するデンオン・プレイヤーがそうである。
デンオンは本来、NHKのスタジオ演奏用機器の設計製作だけを目的としたメーカーであった。NHKの他、官公庁の装置をわずか作るだけで、全然といってよいほど一般市販品を作っていなかった。
ところが、コロムビアがデンオンを吸収したことが、マニアの福音となって、待ちこがれた局用仕様がマニアの手に入ることになった。
その中でも、特に注目されているのが、DL103カートリッジである。
ステレオ・レコード演奏用としてNHK技術研究所と、デンオンが協同開発したカートリッジである。昔モノーラル・レコード用として同様に協同開発したPUC3が米国の最高級と絶賛されたフェアチャイルドなどと互角に張り合った高性能を知る者にとって、このDL103は大きな期待を抱かせた。そしてDL103のこの上ない素直な音はどんなマニアをも納得させずにはおかなかった。装置の他の部分がよければよいほどDL103はそれにこたえて新らしい音の世界を開いてくれたのである。
コロムビア・デンオンが、高級マニアのために企画したプレイヤーDP4500に、このDL103がつくのは当然すぎる企画だろう。そしてこのカートリッジの高性能を引出すシンプルな、しかし高精度で仕上げられたアームと、マグネフロート機構でロング・ベスト・セラーのベルト・ドライブ・ターンテーブルを組み合せたプレイヤーが、このDP4500だ。もし、予算に制限をつけず、安心して使えるプレイヤーを選ぶことを望まれたら、少しの迷いもなく薦められる、価値あるプレイヤーだろう。






















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