アカイのカセットデッキCS50D、CC60Dの広告
(スイングジャーナル 1971年4月号掲載)
Category Archives: 国内ブランド - Page 176
アカイ CS-50D, CC-60D
テクニクス SB-400, SB-500
ラックス SQ707, WL717
サンスイ SP-3005
ニッコー TRM1200, FAM1200
トリオ KR-5170
YL音響 18000, EL-1000
フォスター RCF-233, ADP-02
オーディオテクニカ AT-VM35
オットー DCA-170X
富士フィルム FM
テクニクス SU-3600
岩崎千明
スイングジャーナル 4月号(1971年3月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より
ナショナルというブランドは、あまりにも電気製品と強く結びついて普及しすぎた。
その点がナショナルのハイ・ファイ進出をきまたげた。さまたげただけではない、ブランド・イメージをこの業界にあって、なくてはならない「高級」から遠ざけた。
10年前に、8PW1、という名作スピーカーを生み、ステレオ・カートリッジの優秀品を生んだ、ステレオ・メーカーの姿勢は、おそらく永く変ることがなかったのに違いないのに、家電メーカーとして、あまりに大きく成長し、その名を世界に知られすぎたため、ハイ・ファイからその姿がうすらいだかのように見えた。
しかし、最近のナショナルは違うと断言してよい。
オーディオ・フェアやショーにおけるその力の入れよう、意欲のすざまじきは、多くの人が感じとっているだろう。OCLアンプの先駆として市場に華々しくデビューしたテクニクス 50Aが、その力と姿勢を、さらに意欲とを如実に示している。
そして、今度のSU3600である。このアンプと接したのは、昨年の秋の東京オーディオ・フェアを先きがけること数週間前であった。そのプロトタイプは、パネルに厚い底のカバーをつけ、つまみも既製の小さなプラスチックの物というデザイン的には未完成品であった。しかし、このフク面アンプに火を入れ、コルトレーンの「インプレッション」に針を落した時、私は「してやったりさすが……!」と心の中でさけんだ。私の手元には、すでに市販のS社のOCLアンプやT社の高級アンプをはじめ、最近愛用することの多いSA660があったがそれらと較べてこの音質はひけをとならいどころか素晴しい迫力と解像力とを、品のよいナショナル特有のソフト・トーンの中に融合させていた。
その時から私は、このアンプSU3600がリスニング・ルームの一角に陣取ることができるようになったのであった。
私はこのアンプの一番気にいった点は、ほかでもない低音のうねるような迫力であった。コルトレーンのテナーは、50Aで聴いた記憶よりもずっと力強く感じられた。しかも、ギャリソンの太く鋭い響きのベースの迫力が、コルトレーンのテナーを一層力強くバック・アップしたし、ロイ・ヘインズのシャープなドラミング、小刻みのハイ・ハットはまるで怒濤のように私を包んで鬼気をはくすき間すら与えなかった。
テクニクス 50Aの音を愛するファンにとっては、あるいは、高音域のするどい切込みに応ずるアタックの良さをきつすぎると批判するかも知れない。しかし、シンバルの音というのは、この鋭どさなくては再現でき得ないだろうし、M・タイナーのハイノートの早いパッセージは、こうまで生々しくならないに違いない。
試みに「エラ・イン・ベルリン」に盤を移そう。エラの太く、豊かなヴォリームは、実にスムームに、前に出てピタリと定位する。いわずもがな、ナショナルのハイ・ファイ製品で、もっとも得意な再生は、ヴォーカルであり、歪の少なきをつきつめたハイ・ファイに対する姿勢は、ここに非の一点もなく結実している。さらに付け加えたいバックの大型スケールのアンサンブルこそ、最低音域までひずみの少ない大パワーを秘めている証拠であろう。
このアンプの諸特性は、この音出しのときは知らされてはいなかったが、このクラスでは大幅に上まわるハイ・パワーであるに遠いない、ということはベースのタッチを聴いただけで十分了解し得た。それは私がテクニクス 50Aで少し物たりなかった点である。
そして最後に、このアンプは、7万円台というテクニクス 50Aの40%ほど安くなるだろうと知らされたのであった。オーディオ・フェアを待つまでもなく専門誌上においてSU3600の優雅にして魅力たっぶりのパネルをみた。さらにフェア直前の発表会で実物の量産アンプに模した。アンプの性能、サウンドをそのままに表している品のよい堂々たるパネル・デザインであった。
私は昔、ハーマン・カードンの真空管アンプ、プリ5型、パワー4型を毎日のようにながめ用いたが、それと似た感じでありながら、はるかに高級イメージを与えていた。それはナショナルならではの商品企画の優秀さをそのまま表わしていることを強く感じさせた。トランジスター・アンプという名からくるサウンド・イメージをぶちやぶった、ナショナルの若い世代、ジャズ・ファンに挑むすばらしいアンプが市場に送りだされたことは拍手とともに推賞の辞を惜しむものではない。
ビクター GB-1D, MCA-V7, MCA-V5, MCP-V9, QCE-V7, SRP-B50M, MTR-15M, SFCU-2, QTH-V7
アカイ GX-220D, GX-280D, GX-365D
ビクター MTR-10M, MTR-15M, QHR-202
テクニクス SU-3600, SU-50A, SU-30A, SU-40A, SA-54, SA-4200, SA-4500
アイワ TP-1100, TPR-2001
ソニー ST-5000F
瀬川冬樹
ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)
特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より
改めていうまでもない国産最高クラスのチューナーで、大型のダイアル窓に、実効長23センチという長大なスケールが、完全に等間隔で目盛ってある。FM専用機である上に、余計な文字が全然書いてないから、ダイアル面が非常にすっきりしているし、書体もメーター目盛もシャープで格調が高く、いかにも高級感に溢れている。
同調ツマミを素早くまわしてもゆっくり動かしても、メーターの針のふれの応答速度やダンピングが適当であるため、同調をとりやすいという点、高級品ならとうぜんのことながら、このフィーリングが、5300や5500にまで受けつがれているのはたいへんによいことだ。
とくに5000Fの場合は、ダイアル目盛がかなり正確に合っている。高級チューナーの中にも、目盛の不正確な製品が少なくないが、目盛の正確さは内容の精度にも結びつく。ただし本機の場合ダイアル指針を控え目にしすぎて、やや暗いところではバックの黒に埋もれてしまう点は一考をわずらわせたい。また、このクラスの製品であれば、アンテナ端子にも同軸ケーブル用のコネクターを設けるよう望みたい。
マランツ Model 23J
瀬川冬樹
ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)
特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より
大きさはトリオなどの製品とほぼ同等。ごく標準的といえるが、パネルの高さがやや大きく、ダイアル窓が左右に長く上下に細いパターンのために、よけいにこのプロポーションが強調されている。同調ツマミは、マランツ♯18以来の、大型フライホイールの摺動する独特のスタイル。窓の右半分をこの大型ツマミ、左半分を二個のメーターが占有している結果、ダイアルスケールの有効長は約12センチ弱と、このクラスのチューナーとしてはごく短かく、この狭いスペースにたくさんの表示を入れて繁雑になることを避けたためか、FM、AMとも周波数の明確な位置が刻まれていないので、ちょっと同調はとりにくいようだ。
また、同調ツマミを廻す操作とチューニングメーターの針の応答速度がうまく合わないので、す早く同調をとりたいと思うとき、うまくゆかずにイライラしてしまう。メーター指針のふれの早さと針のダンピング(制動)に一考をわずらわせたい。
音質はたいへんバランスがよく、おとなしくなめらかでありながら適度のツヤも躍動感もある。このあたり、さすがに価格だけのことはあると感心させられる。
ティアック AT-200S
瀬川冬樹
ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)
特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より
日本で最初に直結回路を採用したプリメイン・アンプ200誌リースが最近マイナー・チェンジされたが、それにともなって新たに製作されたチューナーである。パネルの下半分、木目の化粧貼りを施した部分に、同調ツマミ以外のすべてのコントロール類を収容しているので、ふたをしめた状態ではたいへんすっきりした意匠である。
ダイアルスケールは有効長約16センチ。本体の大きさにしてはやや短かい方だが、目盛は等間隔で簡潔に表示され、指針が赤く光るので指示は明確で、しかもダイアル目盛は、FMのスケールが上半分、AMのスケールは下半分にあって、使用中のバンドの文字だけが照明で浮き上がり、不要の帯域は消えているので、誤読がなく人間工学的に優れた設計である。また目盛の文字の明るさが明暗二段に切換えられる。
バックパネルにもこの親切さは行きとどいて、75Ω同軸ケーブルをハンダづけせずに接続できるようになっていたり、別売のAZ200(スコープインジケーター=マルチパス等を観測できる)に接続するための専用のコネクターがあるなど、マニアにはうれしい製品である。ごく標準的な、バランスの良い中庸を保った音質であった。
ビクター MCT-105
瀬川冬樹
ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)
特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より
これはなかなかユニークな意匠だ。ブラック・パネルの大きな部分をダイアル目盛板が、上半分をFMバンド、下半分をAMバンドと占有して、切換によって必要なバンドのみ文字とスケールが照明される。これはシャープのST503Jなどと同様のアイデアでおもしろい。ダイアルスケールの有効長は約15センチ。等間隔目盛ではない。FMバンドの左端にセンター指示のチューニングメーター、AMバンドの左端(つまりTメーターの下)にシグナルメーターがあり、FMの場合は二つのメーターが点灯し、AM手はTメーターの方は消えてしまう。どちらの場合も、ダイアル指針はオレンジ色に明るく光っている。AMとFMが完全に独立しているので、AM局とFM局をあらかじめ選局しておいてひとつ切換えることができるのは便利だ。簡単なアンプが組み込まれて、ヘッドフォンをじかに接続できる点も利用価値が多かろう。FMのアンテナ端子に、75Ω同軸ケーブル専用のM型シールドコネクターがついているのも本格的だ。
音質はMCT104bと共通点があり、音域をうまく丸めておとなしく聴きやすい音に意識的に作られているように感じた。
トリオ KT-7000
瀬川冬樹
ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)
特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より
トリオとは商売敵のメーカーのある男に言わせると、トリオのアンプがよく売れるのは、アンプ自体の性能よりもKT7000の性能の良さに引きずられて売れる、のだそうだ。むろん私自身はそんなふうには考えていない。それどころか新製品のKA7002、5002あたりは実にすばらしいプリメインだと思っているが、裏がえしていえば、そういう「伝説」が生まれるくらいにKT7000の性能は高く評価されている、とみることができるだろう。つややかでのびのある美しい音質に特徴がある。この本質はゲーT5000、30000にも共通していえる。
しかし操作上では、やはり本機にもいくつかの難点が見うけられる。第一に、ダイアル目盛の色の光りかたにどことなく安っぽさが残っていて、高級感を損なっている。メーターのスタイルや光の洩れもそれに輪をかけている。ダイアル面はシンメトリーにこだわりすぎたのか、同調メーターとシグナルメーターが左右両端に配置されているが、これを一ぺんに見ようとしたら、目はロンパリになる。指針がやや不明瞭。スケールは約20センチと長くてよいが、そろそろ目盛を等間隔に改善して欲しい……等々。
パイオニア TX-100
瀬川冬樹
ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)
特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より
TX50、70、90が、色調など共通のイメージでデザインされていたのに対し、TX100は、新型のSA100(プリメイン)と一体に設計された製品だけに、パネルの色調が従来のゴールドでなく、日焼けした肌を思わせるブロンズ色で、ダイアルスケールも集来のグリーンにかわるスカイブルーというように、旧UAシリーズと明確に区別されている。
ダイアルの有効長も約21センチとたいへん長くなり、リニア(等間隔)目盛も採用され、非常に見やすくなった。赤く光るスポット指針(同調するとさらに明るく光る)はTX90からそのまま受け継がれ、二個のメーターも大型化し、読みとりやすく適度に高級感を持たせている。最も新しい製品だけに、現時点でかなり完成度の高い高級チューナーといえるだろう。
アンテナ端子は、75Ω同軸ケーブルを、TVのマッチングトランスの容量でハンダづけ不要で接続できるように改良されたが、このクラスであれば、さらにシールドの完ぺきなコネクターを採用してもらいたいところだ。
中~高音域のやわらかくおとなしい、パイオニアのチューナーに共通の音質である。


















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