Category Archives: 国内ブランド - Page 122

パイオニア PL-1200A

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 DDモーターを使ってローコストで出現し話題になっただけあって、巧みなシステム化が生きる実用価値の高い製品。広く一般層にすすめられる。デザインも立派に見える。

パイオニア SA-6300

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 聴感上の音質もパワー感も、この価格とは思えない充実したもの。使用頻度の少ない機能を思いきりよく省略して、実質的な内容にふりむけた設計が成功の原因。

ラックス SQ38FD/II

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 管球アンプでこれほど寿命が長いということは、やはり音質にそれだけのメリット(ヴォーカルや弦の生き生きと血の通った感じ)があるからだ。デザインは前作の方がよかった。

パイオニア SA-9800

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 8900のシリーズとは一線を画して、メカニックさ、ハイパワーの凄味のようなイメージをうまく表現したコンストラクションに魅力を感じる。チューナーも秀逸。

デンオン PMA-255

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 PMA500の音質には独特の作られた良さがあったが、500Zの方は必ずしも改良とは思えない。むしろこの255が、500に代わるべき新しい世代の製品だろう。

フィデリティ・リサーチ K-5

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 カートリッジをシェルにつけた状態で、保存するにも持歩くにも安全で便利。但しこのサイズならもう少し数が入る筈だし、シェルの形状によっては収まらないのもあるのは難点。

オンキョー Integra A-755MKII

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ややウェットなタイプだが、耳当りが柔らかくキメの細かいニュアンスのよく出る音質は相当に品位が高い。パネルレイアウトや色調には、もう少し洗練された味が欲しいが。

デンオン DP-3700F

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 DDモーターの中では、もっとも聴感上の問題のないのが、ここで使われているDP3000だし、トーンアームDA305もシンプルで安定した動作、高い適応性の優れたもの。

パイオニア SA-8800

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 このクラスとしては、音に重量感もあり、スケールも十分。ややラフなタッチながらまとまりのよさで聴かせる。ただしバランスつまみの安っぽい光沢はいただけないが。

マランツ Model 1040

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 音の濃やかさとかニュアンスよりもまず、全体のしっかりしこ構築と明るい躍動感で聴かせる音質。歪感も少なくパワーもある方。ひとランク上の♯1070も秀作。

デンオン PMA-700Z

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 700と比較すると確かに音質は改善されている。最も顕著なところは、オーケストラのトゥッティでも、音が固まらずきれいに分離してよく広がるところ。完成度の高い音質。

ラックス T-660

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 テクニクス、パイオニア、ヤマハなどの各社が、それぞれ他社に類型のない新しいイメージを定着しようと苦心している中で、T660も、内容、価格を含めて注目したい製品。

ヤマハ CA-1000II

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 CA800IIをさらに丁寧に仕上げたという印象の、質感の滑らかさ、明るさ、鮮やかさが音質の特長。デザインにも新しい面を開拓した功績を高く評価したい。

パイオニア TX-8900

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 8800のグレードアップモデル。中~高級に位置するチューナーの中で、回路構成も操作性も音質も、このランクの中では際立った良さを示す。新しい感覚のデザインに好感。

ダイヤトーン DA-A100

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 現在では、さしてパワフルなアンプではないが、A級アンプを思わせる、やわらかさと透明感をもっているのが好ましい点だ。とくに小音量で音の姿や型が崩れないのがよい。

サンスイ AU-9500

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 発表後すでに二年を経ていまなお他社のトップクラスのアンプと比べてもひけをとらないのは、電源部のゆりとある完璧さからか。怒濤のようなパワー感は、聴きものだ。

ビクター JT-V6

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 これ以前のビクター製のチューナーにくらべると、内容対価格も実質的に向上していることももちろんだが、ダイアルまわりの意匠にも新しさが出てきて、完成度が高い。

デンオン DP-1000

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 DP3000と実質的な性能はあまり変らずコストダウンした。自作派用のローコストとして、スペースファクターの良さを含めて使いやすい製品のひとつ。

デンオン TU-500

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 この種の製品には類型のないドラム式ダイアル。それで空いたパネルのスペースに、シグナルメーター兼用のVU計をつけるなど、メカ指向のマニアが喜ぶ発想が独特で楽しい。

オンキョー Integra A-722MKII

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 あくまで無個性のサウンドを狙うかの如き、オンキョーのアンプ群のひとつの頂点ともいえそうだ。711に匹敵するパワー感とクリアーな響きは、もっとも現代的な高品質。

テクニクス SP-10

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 デザインや操作性の面では多少の難はあるが(例えば速度微調ツマミが容易に動いてしまうとか、電源スイッチの操作性や感触など)、やはりDDの元祖。性能は最も信頼できる。

パイオニア Exclusive M4

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 聴感上ワイドレンジを誇るタイプではないが、透明感のある、やわらかい甘い音が蠱惑的である。各種のスピーカーシステムとも弾力性をもって適合し特長を引き出すのがよい。

パイオニア TX-8800

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ダイアル面の表現に、類型のなかった新しいイメージを出すことに成功した注目すべきデザイン。むろん性能対価格比も良好。チューナーのイメージを変えた点を評価したい。

デンオン S-170MKII

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 PMA500などの持っていた生き生きと新鮮な感じの音の魅力が、スピーカーにも生かされたという印象。同系のS270IIや370はもう少し真面目な音だが共に佳作。

マランツ Model 1070

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 マランツのプリメインの最新製品は、パワーこそ40/40W程度だが、音を聴くとその倍くらいの力を感じさせ、やや鮮かな音がひときわ重量感ある迫力でマランツ直系の音。