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アルテック 604-8G

岩崎千明

サウンド No.6(1976年5月発行)
「岩崎千明のグレート・ハンティング これだけは持ちたいコンポ・ベスト8(スピーカー編)」より

 アルテックが日本の高級オーディオ・ファンにとって、どうしても重要なイメージを持つのは、それがウェスターン・エレクトリックの音響機器製造部門としてスタートしたメーカーであるからだ。もうひとつは、米国を中心とした全世界の音楽産業において、もっとも古くから、もっとも広く使用されているスタジオ用モニター・スピーカーのメーカーであるからだ。
 モニターということばがスピーカーに用いられる最初の動機は、このアルテックの有名なコアキシアル大型ユニット604であった。もっとも最初は601であったが、602を経て604となり、その原形が今日とほぼ同じとなって30年は経つ。音楽が再生系を経てリスナーの耳に達するのが常識となった今日、プロフェショナルの関係者の使用するモニター用スピーカーが何であるのか、それを使うことによって、もっとも原形に近い再生状態が得られるに違いないと信ずるのは、ごく当然の帰結であろう。
 その604は今75年後期に大幅の改良を経て604-8Gとなった。8Gは8オーム型、16Gは16オーム型なので、日本では8Gが一般用として出ているが、当然16オームの16Gも現存することになる。今までの604Eにくらべて、ウーファーのf0を1オクターブ半以上も下げることにより、ローエンドの再生帯域を拡大し、また高音ユニットのダイアフラムの改良で、ハイエンドをよりフラットにして実効帯域内の高域エネルギーをずっと高域まで平均化して、フラットを完ぺきに獲得した。
 今までは、高域になるに従ってエネルギーが次第に増えるハイ上がりの特性であったのが、ごくフラットな平坦特性を得たため、ずっと聴きやすく、はるかにスッキリした再生特性を持つことになった。つまり、アルテックの現代性志向をはっきりと反映した新型ユニットといえよう。いままでアルテックをモニター用、音の監視用といういいわけで避けてきたマニアも、604-8Gは音楽再生用として受け止めよう。

アルテック X7 Belair(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 アルテックブランドには数少ないブックシェルフ型のシステム。特に日本市場を意識しての企画だけに、その音色を練りあげて、極めてスムーズなバランスの良さが明快なアルテックサウンドの上に構築されている。
 25cmのウーファーは市販品種ではないが、ドーム型のトゥイーターは、最新の市販ユニットだ。やや大型のブックシェルフ型の背面には、アルテックのマークも鮮かな、本格的な独立製品そのままのネットワークが埋め込まれているのが、このシステム全体の価値を大きくしているのは見逃せない。
 いかにもアルテックらしいスケールの大きな堂々たる低音のゆとりは、極端なローエンドの拡大を狙ったものではないが、量感のすばらしさは、この価格とは信じられぬほどだ。暖かい感触の中音、鮮明でスムーズな高音。音楽のジャンルを選ばぬ高い水準の音質は、組合せるべきアンプさえ得られれば、家庭用としてひとつの理想を成すに違いない。ここではパワフルな響きに分解能の卓越した再生ぶりを期待して、マランツの最高品質のプリメインを組合せる。心地よく、やや甘さのあるアルテックの音は格段の力を加えるに違いない。

スピーカーシステム:アルテック Belair ¥78,800×2
プリメインアンプ:マランツ Model 1150 ¥125,000
チューナー:マランツ Model 125 ¥84,900
プレーヤーシステム:テクニクス SL-1350 ¥90,000
カートリッジ:ピカリング XV15/1200E ¥26,700
計¥484,200

アルテック Crescendo (605B)

瀬川冬樹

ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より

 筆太の力強いタッチで朗々と鳴り響く味の濃い音質は、明らかにアルテックの個性である。中音域を最も重視してこの音域に厚みを持たせ、高域にしっかりと芯を一本通しながらなだらかに落し込んでゆく作り方は、現代の尺度からみればもはや旧式の特性には違いないが、そこに線の太い安定感が生じ、やはり名器のひとつと納得させるだけの、密度の濃い音で説得する力を持っている。能率のきわめて良い点も重要な長所だ。エンクロージュアの大きいことも手伝って、こせこせしない悠々たる鳴り方はブックシェルフや小型スピーカーには望めない。反面、弦の倍音のあの魅惑的な表情や、ヴァイオリンの独奏の鮮鋭かつ繊細な表情の出にくいという面ひとつとっても、やはりこれは古いスピーカーなのだという感想は否めない。左右にひろげて設置しても、オーケストラが中央に固まる傾向があり、ワイドレンジ型の爽やかな広がりを聴いた耳にはどうにも不満が残る。蛇足ながらエンクロージュアはオリジナルの620Aを奨めたい。

採点:85点

アルテック Belair(組合せ)

岩崎千明

スイングジャーナル臨時増刊モダン・ジャズ読本 ’76(1975年秋発行)
「理想のジャズ・サウンドを追求するベスト・コンポ・ステレオ25選」より

●組合せ意図、試聴感
 おそらくこれを見たマニアは、誰しもむしょうに欲しくなってしまうだろう。マニアとしての熱が高ければ高いほどに。マイクロの新型ターンテーブルDDX1000だ。
 いずれ新たに本誌をはじめ、多くの誌面を賑わすに違いないこの、ユニークなターンテーブルは、従来のプレイヤーの概念をまったく変えてしまった。
 手段と目的とを、豪華な形でこれほどまでに見事に結合した製品は、オーディオ界全般を考えてみても滅多にあるまい。まさにプロフェッショナルな現場で活躍する、カッターレース用のターンテーブルを、そのまま切り取ってきたとでもいえようか。プロフェッショナルな豪華さを、これほどまでに徹底的に意識して追求したターンテーブルは、他にあるまい。
 このマイクロのDDX1000を入り口に置いて、このコンポはスタートした。だから、メカニカルでプロフェッショナルなフィーリングを、コンポ全体に置こうと意識して、モニター的スピーカーを選び、マニア的マランツを選んだのだ。それも、プリアンプ、パワーアンプと確立した、セパレート型アンプだ。♯3200と♯140の組合せがそれである。
 さて、アルテックのベルエアは、すでにデビュー以来数ヶ月、しかし、商品の絶対数が足りず、よって日本市場での需要に応じ切れず、ディーラーはその対処に弱っているとか。ブックシェルフ型とはいえ、サウンドの上でも、またグリルを外した外観上にもモニター的な雰囲気をぷんぷんと生じる、オリジナル・アルテックの2ウェイ・システムの新製品なのである。
 このアルテック・ベルエアを思い切り鳴らしてくれるアンプに同じ米国西海岸(ウェスト・コースト)の、今や全米きっての強力きわまるアンプ・メーカー、マランツが登場するのは少しの不思議はないだろう。♯3200は、例の大好評の♯3600をベースとした、ジュニア型ともいえるプリアンプで、それとコンビネーションになるべき♯140は、先頃発売されたプリメイン・アンプ♯1150のパワー部を独立させたものともいえる、ジュニア型のパワーアンプだ。ともにデビュー早々で、特に日本市場の高いレベルのファンを意識した商品であろう。
 パワーアンプは、深いブルーに輝く大型VU計をパネルに備えて、みた目にもマニア・ライクだ。
 期待した通り、サウンドはマランツの共通的特長の力強いエネルギー感の溢れるものだ。それは70W+70W以上のパワー感をもってベルエアを、文字通りガンガンと鳴らしてくれた。ベルエアはそれ自体、朗々と鳴ってくれるシステムだが、その期待をさらに高めさせたのがこのマランツのサウンドだろう。ややもすると響きすぎのベルエアの低域は、マランツの力によって内容を充実した味を濃くしたといえそうだ。緻密なサウンドとなったこのベルエアのサウンドの響きは置き場所を選ぶこともなくなっただろう。
 プレイヤーのハウリングの少なさは構造上の特質としてアピールされるが、ベルエア-マランツによって得られる十分にしてパワフルな低域も、このシステムの低域の素晴らしさを一段と高める大きなファクターといえるし、試聴に使用したレコードをも申し分ない状態で再生できた。

●グレード・アップとバリエーション
──「ミンガス・アット・カーネギー・ホール」がすごくごきげんに鳴っていて、私達にしてもかなり楽しめたと思うんです。
岩崎 そうですね。でも、このベルエアというかなりの高能力スピーカーを持ってしても、なお♯140というマランツの70W+70Wのパワーアンプではドライブしきれない面がありました。どうしてももっとパワーが欲しいなと思いましたので、さらにパワー・アップを図るべく、同じくマランツの♯240を追加することで良好な成果がえられたと思います。♯240はメーターの付いていないタイプですがメーター付きの♯250と同規格製品です。予算とかデザイン、すなわち好みに合わせてどちらかを選べばいいと思いますが、ここでは実質一本やりで♯240としました。
──歴然と差が出ましたね。
岩崎 音の力強さが格段に違いますね。パワーの差だけではない、音のエネルギーそのもののグレード・アップだと思いますね。しかし、価格以上のものは得られていることの証拠に、音の出方そのものの、リアリティまでさらに一段と加わってきたと思うんです。本来はソウルフルな、黒い音楽を楽しもうということでプランをスタートさせたわけですが、パワーアンプを♯240に替えることで、さらに忠実度の高い、プレゼンスに富んだ、ジャズの熱演をより一層リアルにとらえることができましたね。
──そうですね。まさに狙い通りといったところでしょうか。加えて音そのものを一段と研ぎすまされたものにしようというお考えのようですが。
岩崎 音の輪郭をクリアーにし、エッジをとぎすますという意味ではカートリッジでのグレードを上げてみました。最初に用いたグレースのF9Lを最近発売されたピカリングのXUV4500Qにかえてみようと思いました。この他にも海外製品ではスタントン681EEE、エンパイアなど、いろいろ考えられるわけですが、現代的なサウンドを非常に広帯域で、しかも技術の新しさも感じるXUV4500Qを用いました。これは、この場合非常に成功したと思いましたね。一般に、このピカリングのカートリッジは、音がはね上ると言われていますが、決してそんなことはなく、確かにスタントンの方が落ち着いた音がしますが、XUV4500Qでは一聴してレンジの広さを感じさせる、フラット・レスポンスで、高域での解像力は抜きんでていますね。現代アメリカのハイファイ技術の最先端を行く、良さというものが各部にびっしりとうずめつくされているといった感じがしますね。
──そうですね。レコードの録音の良さがまさに明解に表現されているといった感じのサウンドのようですね。
岩崎 たとえばここで聴くキース・ジャレットにしましても、その透徹したサウンドが一段と透徹してくると申しますか、どちらかといえば、録音の良いレコードほどその真価を発揮するシステムだと思うし、またカートリッジをピカリングにすることでその傾向がさらに強まったと思うんです。音のメカニズムというものを、ずっと深くつきつめて考えていった場合、どうしてもこうしたシステムを組むことが私には必然性を持ったものに感じられますね。

アルテック X7 Belair

瀬川冬樹

ステレオサウンド 36号(1975年9月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(上)最新40機種のテスト」より

 いままでのアルテックの音という先入観で聴くとちょっと戸惑うほど、違った音質になっている。むろん昔から一貫している音の味わいの濃さ、あるいは一種脂の乗ったような線の太い、表情の豊かな表現というアルテックの特徴は十分に受け継いでいる。が、以前のアルテックからみると、高音のレインジが別もののように拡張している。そのために、アルテックにしてはびっくりするくらい、楽器の高次倍音のニュアンスや、演奏にともなうざわめきのような雰囲気を鳴らしてくれる。ただしその鳴り方は必ずしも繊細緻密という感じとはいいきれず、どこか大掴みで、まだ十分に練れているとはいえない元気の良い感じがつきまっているが。このスピーカーは割合低目にセットする方がいい。トゥイーターのレベルセットが連続可変なので、大掴みなバランスがとれたあとは、やや時間をかけて細かく合わせこんでゆく必要がありそうだ。ヨーロッパ系の品位やデリカシーを重んじる作り方とは正反対の大味な表現が、好きか嫌いかの分れ目になる。

アルテック X7 Belair

菅野沖彦

スイングジャーナル 7月号(1975年6月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より

 アルテックのスピーカーは常に強い魅力を聴く人に感じさせる。その音は決して優等生的な欠点のないものとはいえない。むしろ、立場を変えれば欠点だらけといってもよいものが多い。例えば、あの有名な〝ボイス・オブ・シアター〟A7システムがそうだ。ご承知のようにA7は大きな劇場用のシステムであって、アルテックはその持てる技術と歴史のほとんどをこの系統のシステムに注入してきた。つまり大ホールにおけるハイ・エフィシェンシーなエネルギーの伝送を、いかに人の感覚に快よい、音楽的効果と結びつけるかという方向である。そのために強力なコンプレッション・ドライバーと有効なホーン、それに見合ったウーハーの2ウェイを主軸とし、少々の低域特性の不満や、高域の減衰(10kHz以上の高域は大きなホーンでは余程のエネルギーでない限り空間で減衰するし、10kHz以上のエネルギーを放射すると往々にして歪の放射につながり、種々様々なプログラム・ソースを再生しなければならない劇場用としては、アラが目立つチャンスのほうが大きい)を承知の上で、主要なファクターに的をしぼるという達観を数10年前から持っていた。しかし、これが、モノのわかる人には家庭用としても音楽の有効成分の伝達──つまり、余計をものを切りすてて重要な音楽的情報を伝えるという大人の感覚に連り、A7を家庭用としても持ち込むという傾向を生み出したといえる。もちろん、プログラム・ソースの質的向上に伴って、A7シリーズのドライバーも高域低域のレンジ拡大がおこなわれ、現在の8シリーズの最新型ドライバー・ユニットはかなりレンジが拡がったが、2ウェイというシステムのままのレンジ拡大という基本思想は変っていない。ところで、そうしたアルテックも最近の家庭用ハイ・ファイ・システムの需要の大きさを無視しているわけにはいかなくなった。特に宿敵JBLが、この分野における活発な成果を上げ、それをプロ用にも生かしてくるようになっては、本家としてだまっていられなくなったのも無理からぬ話である。最近のアルテックはそうした、いわゆるハイ・ファイの分野にも意欲を持ち始め、2ウェイはもちろん、3ウェイのブックシェルフ・システムの開発にも積極的になってきたのである。近々、アナハイムから発売されるであろう一連のブックシェルフ・システムがそれだが、この〝ベルエア〟システムは、その動きを敏感に把えてエレクトリが完成した家庭用ハイ・ファイ・システムである。機会があってアルテック本社で一連の新製品と本機の比較試聴を行なったが、決してそれらにひけをとらないまとまりをもったシステムであった。使用ユニットはアルテックの新しい製品で、ウーハーが30cmの411−8A、トゥイーターが427−8A、それをN1501−8Aネットワークで1・5kHzでクロスさせた2ウェイ・システムだ。エンクロージャーは、ダンプド・バスレフである。エレクトリは既にベスト・セラー〝デイグ〟を世に送り出しているがその経験を生かしてつくられたこの〝ベルエア〟はアルテックのサウンドの魅力をよく生かし、しかも全体のバランスを周到に練った成果が聞かれるのである。明るく屈託のない音。がっしりとした音像再現による明解なディフィニジョンはまさにアルテック・サウンドそのものである。印刷の世界でよく使われる言葉に発色という言葉があるが、アルテックのスピーカーは、それになぞらえれば〝発音〟の鮮やかなサウンドであって、全ての音が大らかに発音されるのである。この〝ベルエア〟は価格的にも7万円台ということだが、ユニットやネットワークの本格派として、これは安い。先に書Vいたようにスピーカーは土台、目的をしぼってまとめられなければならないという現実の制約があるものだが、このシステムの目的はハイ・ファイ用としてレンジを拡大しながらも、決してひ弱繊細で神経質な音になることを避け、たくましくジャズを鳴らしてくれるところにあるとみる。それだけに、たしかな響き、心のひだのすみずみを微妙なニュアンスでデリケートに鳴らしてくれるというシステムではない。同価格クラスの他製品と比較して立派に存在価値を主張できるシステムというのがこの製品を試聴して持った印象であった。

アルテック 515B

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 使いやすい強力型ウーファーとして定評のあるユニットだ。エンクロージュアは、壁バッフルやバスレフ型がよく、中音や高音ユニットとの適応性が広く万能型といえよう。

アルテック 419-8B

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 能率が非常に高く、底抜けに明るい、男っぽい音である。やや大型のバスレフ型と組み合わせ、できればトゥイーターを加えたいが、適当な製品を探すほかはないのが残念。

アルテック 405A

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 小口径ユニットとはいえ、アルテックらしく、活気のある明るい音をもっているのはたのしい。小型のバスレフ型やバックローディング型との組合せが面白いだろう。

アルテック 605B

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 複合型フルレンジユニットの代表作である。一般的には604Eが注目されているが、コンシュマーユースには、この605Bのほうが、おだやかで、はるかに使いやすい。

アルテック 755E

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 パンケーキの愛称で親しまれているフルレンジユニットである。あまりハイファイ的ではないが、中域が充実し、緻密な音をもっているため、スコーカーとしても使用可能だ。

アルテック 604-8G

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 アルテックのスタジオモニターのユニットとして米国のHi−Fiを創る底力となり基礎となってきたユニット。その功績は敬意を表するに十分。最新型は高域が一段と拡張された。

アルテック 605B

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 最初に15インチの威力を知らされた思い出のユニットでもある点で、この私にとっては忘れられない。音像の自然な臨場感と、優れたバランスとは、音楽鑑賞用の標準ともいえる。

アルテック 9846-8A

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 アルテックの低f0の新型ウーファーをベースにした、広帯域化を狙った新システム。ダイナミックフォースと呼ばれるこのウーファーはJBL・LE15系といえば判りやすい。

アルテック 811B

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 あまり、ものものしい感じではなく、ホーン型を使いたいときに好適な製品である。414ウーファーと組み合わせたフロアー型あたりは、もっと使われてよいシステムである。

アルテック 511B

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 311シリーズほどではないが、比較的に開口面積が広く、型も大きいために、低音とのつながりがよい。高域は伸びるタイプではなく、ゆるやかに下がるようだ。

アルテック 806A

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 この種のメタルダイアフラムを使ったユニットとしては、比較的やわらかく、まるみのある音をもっているために、使いやすいのが特長である。416や414にマッチする。

アルテック 612C Monitor

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 伝統的な同軸型ユニットを使ったモニターシステムである。古典型だけに、ワイドレンジではないが、あかるく活気がある音と、同軸型らしい明快な音像定位に特長がある。

アルテック 802D

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 806Aと共通な音をもっているが、音の輪郭は一段とシャープであり、冴えている。それだけに、組合せホーンは、511Bよりも811Bのほうが好ましいようだ。

アルテック 291-16A

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 あまり高域が伸びた特性ではないが、大型ドライバーユニットの特長であるウーファーとのクロスオーバー周波数あたりのエネルギーは豊かである。明るく健康的な音である。

アルテック 414-8B

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 場所をとらずにフロアー型システムを作りたいという場合に好適なウーファーである。高音ユニットは、アルテックの811Bホーンと806Aの組合せが使いたい。

アルテック A7-8

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 本来劇場用の無愛想なシステムだが、2ウェイのよさをもった代表的なホーンシステムで、歴史に残る銘器だろう。決してワイドレンジではないが、豊かに鳴り渡る。

アルテック Crescendo

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 604Eと605B入りがある。605Bのほうが少し安いが、音はむしろこっちのほうがいい。歴史的なモニター・ユニットらしいオーソドックスなバランスと力を持っている。

アルテック A5

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 特殊な例を除いて、われわれに使えるアルテックのトップ製品である。高音、低音ともに、A7より1ランク上のユニットが使われ古典型の業務用システムらしい凄みがある。

アルテック A7-500-8

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ボイス・オブ・シアターの名称をもつ、定評高いシステムである。ハイファイ的に聴けば、物足りぬ面もあろうが、このシステムならではの個性的な音は、つねに新鮮である。