Monthly Archives: 9月 1970 - Page 2

パイオニア T-3300

パイオニアのカセットデッキT3300の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

T3300

パイオニア PC-20-LS

パイオニアのカートリッジPC20LSの広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

PC20

パイオニア SX-100S, SX-90

パイオニアのレシーバーSX100S、SX90の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

SX100S

オーディオテクニカ AT-VM35

オーディオテクニカのカートリッジAT-VM35の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

AT-VM35

オットー DCX-1300

オットーのレシーバーDCX1300の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

DCX1300

パイオニア E-1000

パイオニアのシステムコンポーネントE1000の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

E1000

テクニクス SU-3600, ST-3600

テクニクスのプリメインアンプSU3600、チューナーST3600の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

SU3600

ビクター CHR-250A

ビクターの8トラックデッキCHR250Aの広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

Victor1

サンスイ SP-2002, AU-999, BA-60, BA-90, CD-5, TU-999, SR-2050

サンスイのスピーカーシステムSP2002、プリメインアンプAU999、パワーアンプBA60、BA90、エレクトリッククロスオーバーネットワークCD5、チューナーTU999、アナログプレーヤーSR2050の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

Sansui2

サンスイ QS-1

サンスイの4チャンネルデコーダーQS1の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

Sansui1

ビクター CCR-660, TD-344, TD-694, TR-224, MTR-10M, CHR-250A

ビクターのカセットデッキCCR660、オープンリールデッキTD344、TD694、TR224、MTR10M、8トラックデッキCHR250Aの広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

Victor2

Lo-D HS-1400W

Lo-DのスピーカーシステムHS1400Wの広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

HS1400W

クライスラー CE-1acII, CE-2aII, CE-5aII, CE-4a, CE-6a

クライスラーのスピーカーシステムCE1acII、CE2aII、CE5aII、CE4a、CE6aの広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

CE1

アルテック MODEL 729A

アルテックのグラフィックイコライザーMODEL 729Aの広告(輸入元:エレクトリ)
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

ALTEC

YL音響 YL-11, YL-15, YL-17

YL音響のスピーカーシステムYL11、YL15、YL17の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

YL

パイオニア S-55

パイオニアのシステムコンポーネントS55の広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

pioneer

富士フィルム FM

富士フィルムのオープンリールテープFMの広告
(スイングジャーナル 1970年10月号掲載)

FUJI

オンキョー F-600M

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 F500Mの音質を、そのままスケール・アップしたという作り方で、中低域の厚みのある、聴感上の能率の良い、ふくらみのある音色に共通点を持っている。キャビネットがひと廻り大型になったせいか、ウーファーが大口径になったためか、500Mよりは重低音がよく出るし、中低域の厚みも一層増しているが、半面、少々重い感じがしないでもない。両者に共通の特徴として、音量を上げても相当に絞りこんでも、割合に楽器のバランスが崩れずに音像がしっかりしている点が上げられるが、一方、音がナマの形でむき出しにされるような感じで、楽器の位置がぐっと近づくかわりに、何となく音に粗さがあって、なめらかなきれいさに欠けるところがわずかとはいえ、気になるところだ。もう少し抑制を利かして、抜けのよい、軽いふくらみがあれば申し分ないというところ。

採点表
大編成:★★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

パイオニア CS-700

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 ブックシェルフ・タイプの中では、割合に柄の大きい方で、おそらくそのためだろう、低域のゆったりとした、スケール感の豊かな響きを持っている。中・高域のユニットはcS500と同じものと思われるが、低域が豊かに聴こえるせいか、cS500のように中高域だけ飛び出すような印象は割合におさえられてて、たっぷりした、のびのびとよく鳴る音質である。
 よく鳴る、という印象ではティアックのLS360と一脈通じるところがないでもない。つまり、少々野放しに響きすぎる感じもあるが、中~高域に軽い、くせの少ない音質のためか、押しつけがましい音質というほどではない。
 しかし総体に、そう品位の高いという音質ではなく、スピーカーと対座して音楽を聴こうという作りかたとは逆のように思われる。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

ヤマハ NS-15

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 従来のテストの結果やその構造上から、かなり独特な音色を想像していたら、どうも予想が裏切られてしまった。音域は決して広くないが、たいへんバランスの良い、聴きやすい音質なのである。このユニークな平板スピーカーを、よくぞここまでこなしたものだと感心させられる。
 聴感上は、フィリップスなどとちょうど正反対のバランスで、中低域に盛り上りがあってそれが音に厚みを持たせ、注意域から高域にかけてはダラ下りにきれいにまとめてしまった作りかたで、重低音とかハイのさわやかなのびといった印象はあまりないかわりに、充実した中域が、安っぽさのない美しい音質を聴かせる。コーラスなどのハーモニイがきれいに溶け合う。置き場所を研究したり使いこなしにくふうすれば、これなりに十分楽しめる音だと思う。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

ビクター BLA-255

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 アラ探しをしようとしても、とりたてて見当らないし、かといって何か魅力があるかと聞かれても困るといった、いわば平均的な性格という点では、No.15のBLA205と共通したところがある。ただ、全体のまとまりという点からみると、約五千円アップしたこちらに何かそれだけのメリットがあるかと思って聴いてみるが、これといった特徴は見当らなかった。一応、こちらの方が音域はやや広くなること、重低音の量感でやや勝ることなど良いところもある一方、中高音域が張り出して低音が不足した感じになって、決して圧迫感のある音ではないが音に厚みが不足した印象になる。その点、BLA205の方は、バランスのとりかたがうまかった。しかしいずれにしても、うまくまとめたシステム、という感じ方は共通している。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★
音のバランス:★★
音域の広さ:★★★
能率:★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★

シャープ CP-31

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 まず外観だが、山水の格子のデザインをへたにモディファイしたような、まるでそっくり頂きのようなデザインを、こういうい大メーカーが平気で売るという神経は断じて納得できない。なるほど、細かくみれば格子のパターンも違うしキャビネットのディテールも違うのだから、意匠登録には牴触しないかもしれないが、こういう商売のセンスは、わたくしは嫌いだ。
 そういうことで印象を悪くしたが、そういう先入観で音を判断するような態度は、できるだけ避けたつもりだ。けれど、少なくとも各音域間の音のつながりのよくないこと、音域によって音の性格が変るところは、やはり具合がよくない。抑制が利かず、音が野放しに鳴るのに、低音が不足していて、バランスのとりかたにも再検討の要がありそうだ。

採点表
大編成:★★
小編成:★★
独奏:★★
声楽:★★★
音の品位:★★
音のバランス:★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★
デザイン:★★
コストパフォーマンス:★★

ワーフェデール Super Linton

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 相当にクセの強い独特の音色を持った製品だ。まず音域は決して広くない。ローコスト製品だからこれは当然の作り方だろう。しかしそのせまい音域の中味はたっぷりと音がつまっている感じで、ツヤのある明快な中音域は、かなり張り出すように聴こえながら、いやな圧迫感がほとんどない。
 中低域から低域にかけては、箱が小型のせいもあるにちがいないが、聴感上あきらかに不足している。もちろん重低音など再生されない。それでいて、中域がきれいでヴォーカルなど結構それらしく楽しめる。いってみれば、そうとうに楽天的な作りかたで、、深刻ぶったところなどこれっぽちも見当らない。中高域など、チリチリと独特のスクラッチ・ノイズを強調する。アラを探せば欠点だらけのくせに、変に惹きつける魅力を持った妙なスピーカーだ。

採点表
大編成:★★
小編成:★★★
独奏:★★
声楽:★★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★
能率:★★★
デザイン:★★★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

ティアック LS-360

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 本誌10号のブラインド・テストにも登場したシステムだが、印象はそう変っていない。第一に、総体に良く鳴りひびくという音質で、特に中低域では箱の共鳴音のような感じの膨らみのある音質が、やや饒舌でさえある。中高域はかなりきらびやかで、曲によっては相当に派手な音になる。どちらかというと抑制のよく利いた音質を好きなわたくしにとっては、この社の製品は総体によく鳴る音で、これがティアックのキャラクターのようだが、音域をできるだけ広げ、音のバランスをとるという点では一応成功している。ただ、この製品では各音域の音色にやや統一感を欠くことと、音の品位の点で少々もの足りなさを感じる。限られた条件の中で、音域を広げるか、音域を狭くしても品位をあげるか、難しいところだろう。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★★
音域の広さ:★★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)

トリオ KL-4060

瀬川冬樹

ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より

 同じトリオの3060、5060と一脈通じる、中高域に独特のツヤを持たせた、張りのある音質を持っている。ただ今回のテストでは、同社製品の中では、この機種が最も中高域の強調された印象だった。こういうバランスのためか、明瞭度が良く、音源がぐっと近づくように感じられる。いわゆる「音が張り出す」というイメージである。ただ、中域以上でチリチリ、シリシリという感じのスクラッチ・ノイズの類が割合に耳ざわりで、音の素性は必ずしも悪い方ではないのに、バランスのとり方にやや難があるように思われた。重低音は、このクラスのものとしては割合にしっかり再生される。
 KL3060と同じまっ黒のネットは、狭い住宅では雰囲気を暗くして好ましくない。この点と音のバランスとに検討が加えられれば、さらに良くなる製品だと思う。

採点表
大編成:★★★
小編成:★★
独奏:★★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★
デザイン:★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)