アコースティックリサーチのスピーカーシステムAR2ax、AR4xの広告(輸入元:フォスター電機)
(ステレオ 1972年11月号掲載)
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アコースティックリサーチ AR-2ax, AR-4x
アコースティックリサーチ AR-6
アコースティックリサーチ AR-6
アコースティックリサーチ AR-6
アコースティックリサーチ AR-3a, AR-2ax
アコースティックリサーチ AR-3a, AR-2ax
アコースティックリサーチ AR-3a, AR-2ax
アコースティックリサーチ AR-3a
アコースティックリサーチ AR-3a
アコースティックリサーチ AR-3a
アコースティックリサーチ AR-4x
アコースティックリサーチ AR-2ax
アコースティックリサーチ AR-2ax
アコースティックリサーチ AR-2ax
アコースティックリサーチ AR-2ax
アコースティックリサーチ AR-3a
瀬川冬樹
ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より
前回のブラインド・テストでは、リファレンス・スピーカー(比較用の基準スピーカー)に使われたし、個人的にも割合馴染んでいる方のスピーカーだが、今回は、どうもいつもの聴視が出ていないようで、試聴中、ボタンを押しまちがえたのではないかと首をかしげることがたびたびであった。
だいたい日本の気候、とくに高温多湿に弱いところがあって、日によって鳴り方のちがうようなスピーカーなのだが、いかに梅雨あけ間近の頃だったとはいえ、ほかの52機種も同じ条件でのテストなのだから、こう音が変ったのでは戸惑うばかり。ブラインド・テストだったら、絶対に良い点を入れなかったろう。音のバランスは悪いし品位はないし、ラジオの音みたいに箱の中でこもって鳴る感じで、採点は、健康なときのARを頭においてのおマケつきとして受けとって頂きたい。
採点表
大編成:★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★★
音の品位:★★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★★★
コストパフォーマンス:★★
(準推薦)
アコースティックリサーチ AR-2ax, AR-3, AR-4x, AR-5, AR Amplifier, AR Turntable
アコースティックリサーチ AR-4x
アコースティックリサーチ AR-4a
岩崎千明
スイングジャーナル 10月号(1969年9月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より
AR4は米国のAR社の製品中、もっともポピュラーな小型のブックシェルフ型スピーカーである。
AR社、詳しくはアコースティック・リサーチ社は50年代末期に米国ハイ・ファイ界にデビューしたまだ10年を経たぬ新進メーカーであるがそのユニークな技術に裏書をされた優れた製品は、すべて米国市場で空前といえるほどのベスト・セラーを続けている。おなじみの米国コンシューマー・レポート誌のテストにおいてAR社の製品はひとつ残らず、A BEST BUY つまり「絶対お買徳」と判定されてきた。コンシューマーキラーといわれるゆえんがこの辺にあるのだが、発売するすべての製品が、これほどにうけるのは、万事合理的、機能最高主義の米国人気質に徹底した技術と企画のうまさが物をいっているのであろう。
AR社は米国内ではAR2およびAR3の2種のスピーカー・システム、ARXAと呼ぶプレイヤーとが家庭用ステレオの独占的製品としてよく知られているのだが、日本市場ではスピーカー・システムのみが高級製品としてよく知られている。アコースティック・サスペンション方式の低エフ・ゼロ・スピーカーはブックシュルフ・システムの別名とまでなっているが、いずれも日本では10万を越す高級品で、AR2からグレード・アップした最近のAR5も12万以上と、すべて家庭用スピーカーとしては輸入品の中でもきわめて割高だ。
しかし、ユンシューマー・レポート誌のA BEST BUYに選ばれることからも判るとうり、コスト・パーフォーマンスの点で非常に優れているのがARの製品の特長であり、それがベストセラーとなる最大の理由なのである。つまりARの製品はすべてポピュラーな性格の製品なのであり、しかも高性能という点に価値が高いのである。さて、ARスピーカーの中でもひときわポピュラーなのがAR4aである。20センチの低音用と高音用スピーカーとの2ウェイ方式のこの小型のシステムは、ポピュラーな製品と狙って生れてきたわけではない。
このAR4の発売された67年の前年には、英国の代表的スピーカー・メーカー・グッドマン社が超小型システム「マキシム(米国名マキシマス)」を発売し、それは米国市場で大へんな人気を呼んだ。名とは逆にごくミニマム・サイズの「マキシム」は小さな体に似合わず、力強い低音とすばらしい中高の解明力で、なにごとも大きいものの好きな米国人の間でもかなり売れた製品であった。
小型車VWワーゲンに対すると同ように輸入品に対する対抗製品のトップ・バッターとして、それを作るにふさわしいベスト・セラー・メーカーAR社が、マキシムを意識して作ったのがこのAR4であった。
AR4はマキシムほど小さくはないが従来のARスピーカーのサイズよりはずっと小柄だ。しかし、その小柄に似合わず、大きな音を出した時にもびりつくことはなく、音にゆとりがある。小さく鳴らした時の澄んだ音は、大きく鳴らした時にも、少しも影りをみないのはさすが米国製品である。「能率の低い」という点はARスピーカーの大きな欠点でありまたその特長ともなっているが、AR4も能率はあまり良くない。しかし大きな電気入力を加えた時、つまり大型アンプで鳴らすAR4の素直な音はさすがハイ・ファイの本場米国のベストセラー製品とうなづけよう。特に、プログラムを選ばず、ヴォーカルもソロも、フルバンドも、ドラムもそしてピーターソンのピアノも素直な響きで鳴らす。
38、000円という価格は日本市場ではちょっと割高だが、このスピーカーもまた価値がある製品なのである。
アコースティックリサーチ AR-4x
瀬川冬樹
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴 純粋聴感で選ぶベストシステム」より
何ともいえない暖かみのある、やわらかい音質で、たとえばNo.3、14、25などから切替えると、高域が急に無くなったように見えることがあるが、単独にしばらく聴き込んでみると、柔らかい中にもかなり高い方までよくのびた特性が感じられる。とくにヴォーカルやムードでは、すばらしい雰囲気を再現した。面と向かって肩ひじ張って聴くというより、素敵なデザートを楽しむようなゆったりした気持で聴き流していたくなるような、またそんな目的のためにちょっと欲しくなるようなスピーカーだった。
テスト番号No.36[特選]
アコースティックリサーチ AR-3a
菅野沖彦
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より
このスピーカーは、まずバランスが申し分なく、次に音色が艶やかで滑らかだ。聴き馴れたレコードの感じな情報は全て再生され、余計な音は出てこないという印象で、端正なイメージである。オーケストラの迫力、ジャズのガッツがもう一つ物足りないが、室内楽やヴォーカルのキメの細かさ、柔らかさは大変品位が高く魅力的であった。やや抜けの悪いのが不満といえばいえなくもないが、暴れのない点では比類がない。
アコースティックリサーチ AR-5
菅野沖彦
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴」より
クオリティは引き締った音で品位は高いが、抜けが悪く低音の上のほうからかぶり気味でこもる。バランスはよくとれていて、プログラム・ソースのシェイプがくずれることはない。低い能率でもあるし、かなりハイ・パワーでドライヴすると抜けの悪さもカヴァーされてくる。また、高域のエネルギー不足感じられ、質が良いだけに残念な気がした。使用条件をととのえれば、まだまだ高い性能を発揮するようにも思える。
アコースティックリサーチ AR-3a
瀬川冬樹
ステレオサウンド 10号(1969年3月発行)
特集・「スピーカーシステムブラインド試聴 純粋聴感で選ぶベストシステム」より
これだけはあらかじめAR3aと知らされていたが、かりに名前を伏せてあったとしても、この特徴ある音は、容易に聴き分けがつく。全体にやわらかくソフトフォーカスで、キリッとしたところが少ない。従ってポピュラー系の音楽を雰囲気的に楽しむにはよいが、クラシックでも室内楽やピアノなどの細かな陰影までを感じとろうというには無理がある。しかし、どんなレコードをかけても、楽器も声もすべてそれらしく、異質な音が少しもしない点、立派なものだ。全域にわたって、非常に質の良いなめらかな音を聴かせてくれる。このスピーカーは、小音量で鳴らすよりも、あるていどパワーを入れてやる方が、良い音質になる。
テスト番号No.1[特選]
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