Category Archives: スピーカーユニット - Page 3

YL音響 D-1800

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 1810と異なったスーパートゥイーターとして開発された製品である。そのためにホーンの開口径は一段と小さくなり、超硬質ジュラルミン製でエッジに特殊合成樹脂を採用したダイアフラムと、イコライザーのギャップも狭くなっているようで、規格上での周波数帯域も1810より高域が一段と伸びている。ホーンはアルミ棒削り出し型で精密加工のイコライザーをもっている。用途は、同社の中高音用ユニットの高音用か、完成システムに追加するスーパートゥイーターであろう。

YL音響 D-1810

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 ホーン型ユニット専門メーカーであるYLのトゥイーターは、最初のST18以来、H18、SH18などが高級ファンに愛用されたものだが、この1810は、現在のYLトゥイーターのスタンダードモデルで、ほかの2機種より開口径の大きなホーンを採用している。ホーンは、ユニットと一体化されたアルミ棒削り出し型で、スロートにはイコライザーが付いている。用途は同社の中音ユニットの高音用が本来の目的で、優れたフルレンジユニットの高音用としても好適である。

ヤマハ JA-0506

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 発泡ポリスチレン振動板を採用したヤマハ独特の平板型ウーファーJA5004、30cm口径のコーン型ウーファーJA3053Aと組み合わせるトゥイーターが、このJA0506である。ダイアフラムは厚さ30ミクロンの硬質ジュラルミンのリング型で、ボイスコイルの直径は23mm。磁気回路は、φ40mm鋳造マグネットで17、000ガウスの磁束密度を得ている。ホーンは、アルミ削り出し型で、中央の砲弾状イコライザーともどもリング状のホーンを形成していると考えられる。

デッカ London Ribbon

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 DK30をベースとし、中音域までをカバーできるように大型のホーンを組み合わせたユニークなデザインと構造をもつトゥイーターである。外観上での振動板や磁気回路はDK30と同じだが、マッチング用トランスはひとまわり大型化されている。クロスオーバー周波数は1kHzと発表されているために、軽量で硬いコーン紙を採用したウーファーとの2ウェイ構成で使用したいユニットだ。変則的な使用法としては、このうえにDK30を追加して帯域分割して使うのも魅力がある。

デッカ DK30

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 リボン型トゥイーターとしては現存するもっとも古い製品として、既に高い評価を得ているユニットである。ホーンが比較的に大型であるためクロスオーバー周波数は2・5kHzと、このタイプとしては非常に低い特長がある。振動板は細長いアルミ箔の横方向に凹凸のヒダを付けてコンプライアンスをとった、もっとも基本的なタイプで、マッチング用のトランスをユニット本体に付属させている。オプション部品に独特の構造をした音響レンズがあり、高域指向性の改善が可能である。

アルテック 3000H

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 アルテック製品のなかでは唯一のトゥイーターユニットであり、かつての矩形断面のホーンをもつ3000Bの改良モデルである。ドライバーユニットは、トゥイーターとしてはかなり小型で、マイクロフォンユニットをベースとして開発されたとのことで、シンプルな構造で優れた性能を得ているのは素晴らしいことだ。それだけに、国内製品のトゥイーターに多くの影響を与え、これを範とした製品がかなり多い。音色的にはフルレンジユニットの高音用に2ウェイで使いたい。

ダイヤトーン TW-25

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 放送用スタジオモニタースピーカー2S305用に昭和31年に開発されたコーン型トゥイーターで、AS3002Pモニターにも、ほぼ等しいTW25Aが使ってある。口径は5cm、振動系の等価質量は0・37gはTW501と同じだが、φ35×30mmMK5A磁石とパーメンジュール使用の磁気回路は18、000ガウスの磁束密度をもち出力音圧レベルは96dBの高能率型となっている。クロスオーバー周波数は、1・5kHzで、この周波数から実際に使用できるのが特長である。

ダイヤトーン TW-501

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 業務用モニタースピーカー、2S208用に開発されたコーン型トゥイーターで、2ウェイユニット2U208にも使われている。口径は5cm、振動系の等価質量は0・37g、φ25×20mmの鋳造磁石を磁気回路に使い、12、000ガウスの磁束密度をもつため、出力音圧レベルはTW503よりも2dB高い94dBとなっている。クロスオーバー周波数は、2・5kHz前後と、低い周波数から使用できる特長があり、20〜25cm口径クラスのウーファーと2ウェイ構成で使う製品だ。

パイオニア PT-7

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 全体を角形にまとめたユニークな外観をもった製品である。ダイアフラムにはアルミ軽合金が採用され、磁束密度12、600ガウスの磁気回路と組み合わせ105dBの高い出力音圧レベルを得ている。角形開口のエクスポネンシャルホーンは、カットオフ周波数が1・4kHzと低く、2・9kHz以上のクロスオーバー周波数で使用できる。ホーンのスロート部には亜鉛ダイキャストのイコライザーを備えている。音のキャラクターからみれば2ウェイ構成で使いたいユニットである。

パイオニア PT-10

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 アルミダイキャスト製のフレームのなかにコーン型トゥイーターを組込んだ製品である。コーン紙のエッジ部分にはウレタン系の材料を加熱成形したロールエッジが採用され、エッジの反射が少なく滑らかなレスポンスを得ている。磁気回路は、13、000ガウスの磁束密度をもち、出力音圧レベルが95dBと高いことがこのPT10の特長である。コーン型のメリットでクロスオーバー周波数が2kHz以上で使える点を生かせば、30cm口径以下のウーファーと2ウェイ構成で使用できる。

パイオニア PT-8D

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 半球面の一部をカットし、そこに円形開口をもつホーン型トゥイーターを取り付けたようなユニークな形状をした製品である。ダイアフラムはポリエステル系合成樹脂フィルムにアルミを蒸着したメタライズドフィルム製で、ホーンはアルミダイキャストでつくられ、スロート部分にはイコライザーが組込まれている。このPT8Dは、フルレンジ型の高音用か、20cm口径程度のウーファーと2ウェイ構成で使うのが好ましいような音のキャラクターをもつ製品である。

パイオニア PT-20

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 ダイアフラムには、絹を素材とし、これに柔軟性のある合成樹脂を含浸し、成形したソフトドーム型トゥイーターである。磁気回路はフェライト磁石を使い、12、300ガウスをの磁束密度を得ているが、ドーム型であるため出力音圧レベルは89dBとやや低い。しかし、実用面では、2ウェイ構成の場合でもウーファーには直列にLが入り、この抵抗分によるロスがあるため、90dB前後の出力音圧レベルのフルレンジ型や20〜25cm口径程度のウーファーと組み合わせることが可能である。

ダイヤトーン TW-503

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 従来のTW23にかわるダイヤトーンの単体として発売されている3機種のユニット中で、もっとも新しい製品である。口径は5cmのコーン型で振動系の等価質量は0・392g、φ20×15mmの鋳造磁石を磁気回路に使い9、500ガウスの磁束密度を得ている。クロスオーバー周波数は2・5kHzという低い周波数から使用できる特長があり、16〜20cm口径程度のフルレンジ型ユニットの高音用として2ウェイ構成で使用するのが相応しい製品である。

コーラル H-100

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 外観上では、H104と同じで区別がつきにくいが磁気回路のカバーの塗装の有無で両者の違いが判別できる。磁気回路はNKS5DGと純鉄の内磁型ヨークの組合せで、19、000ガウスの磁束密度はH104と等しいが、出力音圧レベルは2dB高い110dBと発表されている。ダイアフラムは、厚さ15ミクロンスーパージュラルミン製で、H104よりは軽量化されているようだ。クロスオーバー周波数を8〜10kHz程度として使う本格派のスーパートゥイーターである。

コーラル H-104

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 肉厚を充分にとった開口径が小さなアルミ棒削り出しのホーンを採用したスーパートゥイーターである。ダイアフラムは、厚さ15ミクロンのスーパージュラルミン製で、熱風炉で焼入れ加工が施してある。磁気回路はアルニコ系磁石とカップ型ヨークを組み合わせた内磁型で、漏洩磁束が少なく、19、000ガウスの磁束密度を得ている。このユニットは、3ウェイ構成以上の高音用や完成システムの最高音用に使いたいが、優れたフルレンジ型ユニットの高音用としても魅力がある。

コーラル H-70

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 指定クロスオーバー周波数3.5kHzと発表されているようにホーン開口径も比較的大きい、トゥイーターらしい製品である。ダイアフラムは、厚さ18ミクロンのスーパージュラルミンでボイスコイルはアルミ線のエッジワイズ巻、ホーンは旋盤加工のアルミ棒削り出しでハイパーボリックカーブを採用している。磁気回路はアルニコ系磁石とカップ型ヨークで15、000ガウスの磁束密度を得ている。フルレンジユニットからマルチウェイ方式の高音用まで幅広く使えるユニットだ。

コーラル H-1

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 コーラルは、国内初のホーン型トゥイーターHH2010を製品化した伝統を誇るメーカーであるが、第2弾製品がこのH1で、発売以来、既に20年程度の異例ともいえる超ロングセラーを続けている。アルミダイキャスト製のホーンはバッフル開口径が89mmと大きく、バッフルマウントとすれば、かなり低い周波数から使える特長がある。音のキャラクターが少なく、30cm口径程度以下のウーファーと2ウェイ構成で使うのが、もっとも相応しい使い方のようだ。

オットー TW-77

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 現在、市販されているトゥイーターのなかでは、本体に固定したスラント型の音響レンズを採用し、専用の付属スタンドを備え、エンクロージュアの上にのせて使うコンセプトでつくられている点が特長の製品である。振動板と磁気回路はTW601と共通だが、ホーン部分が変更されたモデルで、クロスオーバー周波数2・5kHz以上から使用できる。スラント型の音響レンズは、6枚の鉄板プレスフィンを組み合わせてあり、使用目的により、少しデッドニングを施すことも考えられる。

オットー TW-601

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 開口部が6個のセルに分割されたマルチセルラホーンを採用した点が、このTW601の特長である。ホーンは軽合金ダイキャスト製で、前後が二分割でつくってある。振動板は、厚さ50ミクロンのマイラーフィルムで、ボイスコイル径17mm、ボイスコイルはアルミ線使用である。このTW601は、ホーン開口部面積が広く、クロスオーバー周波数3・5kHzで使用できるため、30cm口径までのフルレンジ型ユニットとの2ウェイ構成や既製スピーカーシステムの高域用も考えられる。

オンキョー TW-3001

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 数多くのユニットで構成されているオンキョーのSCEPTERグループ・システムスピーカーの最高音を受持つ製品として開発されたのが、このTW3001で、同社のトップモデルSCEPTER500にも採用されているユニットだ。ホーン開口径はφ45mmと小さく、スーパートゥイーターらしい外観をもっている。ダイアフラムはジュラルミン軽金属製で、磁気回路はφ30×20mmのアルニコ系マグネットを使った内磁型構造で14、000ガウスの磁束密度を得ている。

オンキョー TW-40A

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 オンキョーのM6MKII、M3MKIIは、出力音圧レベルが高く、明るい音色のスピーカーシステムとして定評を得ているが、これらのシステムに使われているトゥイーターと同じ設計方針でトゥイーター単体ユニットとして開発されたのがこのTW40Aである。4cm口径のカーボン繊維コーンの中央部にはチタンキャップが取り付けてあり、超高域で箱の部分がドーム型として動作をするため複合型トゥイーターとオンキョーでは名付けている。能率が高く広帯域型の製品だ。

マクソニック T45EX

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 基本的な構造はT45と同様なユニットであるが、磁気回路にはいわゆる磁石を使わず、磁気回路内部にコイルを巻込み、これに電流を流して電磁石とする励磁型を採用したモデルである。励磁用端子電圧8V時に20、600ガウスの磁束密度が得られるが、電圧を変化させれば磁束密度も変化し、ダイアフラムへの磁気制動が変わるため、一種のダンピングコントロールが可能となり音質をある範囲内で調整できる利点がある。外見寸法、重量ともパワートゥイーターといった印象。

マクソニック T45

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 一般にトゥイーターは軽量で直径が小さな振動板を使い高域特性を改善しているが、このT45は直径45mmのジュラルミンダイアフラムを使い、高域特性を向上するためには、同心円状に置かれた3個のイコライザー・マルチホーンにより小口径ダイアフラム同等の結果としている。なお、このマルチホーンは、長さとフレアが異なった3個のリングホーンの組合せで、ダイアフラムの平面波を球面波とするよう働き、指向性を改善しているのが特長である。

フォステクス T725

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 フォステクスのホーン型トゥイーターのトップモデルで、ドライバーユニットを使う本格派のスコーカーと組み合わせて使用するのが本来の目的である。開口径74mmのホーンはアルミブロックから削り出し加工でつくられ、かなり低い周波数から使用できる設計だ。磁気回路は、重量350gのアルニコ系マグネットを採用し、102dBの出力音圧レベルを得ている。このユニットは、マルチウェイ用で使うほかに、優れた20〜30cm口径のフルレンジ型ユニットとの2ウェイも考えられる。

フォステクス T925

井上卓也

HIGH-TECHNIC SERIES-3 世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方(ステレオサウンド別冊・1978年冬発行)
「世界のトゥイーター総試聴《内外55機種をJBL・LE8Tとの2WAYで聴く》」より

 フォステクスのTシリーズ・トゥイーターは同社の最高級モデルで、なかでもこのT925は、ホーンのカットオフ周波数が高く設計された、スーパートゥイーターであることが特長である。アルミ棒から削り出し加工をしたホーンは、開口径60mmで、5kHz以上からの再生周波数範囲をもっているが、クロスオーバー周波数は7kHz以上と考えてよい。磁気回路は、15、000ガウスの磁束密度をもち、出力音圧レベルが108dBと高いのもこのユニットの特長である。