井上卓也
ステレオサウンド 55号(1980年6月発行)
特集・「’80ベストバイコンポ209選」より
光学センサーによる30cmと17cm盤の自動サイズ選択と速度、、ターンテーブル上のレコードの有無をはじめフールプルーフに使えるフルオートプレーヤーである。ナチュラルな帯域感と素直な音は常用するにふさわしい製品である。
井上卓也
ステレオサウンド 55号(1980年6月発行)
特集・「’80ベストバイコンポ209選」より
光学センサーによる30cmと17cm盤の自動サイズ選択と速度、、ターンテーブル上のレコードの有無をはじめフールプルーフに使えるフルオートプレーヤーである。ナチュラルな帯域感と素直な音は常用するにふさわしい製品である。
黒田恭一
ステレオサウンド 48号(1978年9月発行)
特集・「音の良いプレーヤーシステムは何か プレーヤーシステムによって同じカートリッジの音がどのように変わったか」より
●オルトフォンMC20で聴く
総じて音像は大きくなる。ピッチカートもたっぷりひびくし、声のまろやかさも示されるが、ひびきが重くなりすぎる。はった声も硬くならないのはいいが、もう少し鮮明さがほしい。
●デンオンDL103Sで聴く
音像はかならずしも小さいとはいえないものの、すっきりきかせるよさがある。ただ、オーケストラのひびきのとけあいより、個々のひびきを分解して示す傾向がある。弦のひびきにこくがほしい。
●シュアーV15/IVで聴く
音像も大きくないし、誇張感がないのがこのましい。弦楽器によるピッチカートもふくらまない。きいての印象は、幾分消極的だが、すっきりきかせるよさがある。声にももう少しまろやかさがほしい。
黒田恭一
ステレオサウンド 48号(1978年9月発行)
特集・「音の良いプレーヤーシステムは何か クォーツロック・DDターンテーブル18機種をテストする」より
個々のカートリッジに対してよく順応する。ということは、それぞれのカートリッジのよさをひきだす場合もあれば、逆にそれぞれのカートリッジの弱点を露呈することもあるということだ。しかし、いずれの方角をむいているプレーヤーシステムかということになれば、これはあきらかに、すっきりしたひびきをもたらす方角をむいていると考えるべきだ。
デンオンDL103Sでの結果が、もっともこのましかった。弦楽器のひびきが幾分浅くなるが、ここできけるすっきりしたひびきは、このプレーヤーシステムのよさを示したものといえる。ただ、そこに力強さとか、濃厚なひびきとかを求めることはできない。
オルトフォンMC20は、おそらく、このプレーヤーシステムがむかう方向とは逆の方向にむかおうとしているカートリッジで、そのために、結果は、思わしくなかった。すっきり、ことさらのこだわりなくきこうとするならシュアーV15タイプIV、少しつっこんできこうとするならデンオンDL103Sということになるのではないか。嫌味のない音をきかせるプレーヤーシステムだった。
瀬川冬樹
ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’78ベストバイ・コンポーネント」より
EC1からスタートした電子式オートプレーヤーが中級機にも実った。
瀬川冬樹
ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「読者の質問に沿って目的別のベストバイを選ぶ」より
オートプレーヤー(およびオートチェンジャー)が、長いあいだ日本に定着しにくかったのは、たとえば数年前までのオートプレーヤーの性能が、神経質で潔癖症の多い日本人のマニアにはなっとくのゆかないものであったこと、また、レコードの価格の安くないために、やや貴重品扱いされていたLPを、オートプレイで寿命を縮めることが嫌われた、などが大きな理由だろう。
その枠を破ったのはテクニクスSL1300だ。DDモーターを搭載したターンテーブル。アームも1グラム級の針圧で動作する。それに、いわゆるオルトフォン/SMEタイプのプラグイン式ヘッドシェル交換型であったこともよかった。オートプレーヤーが日本のオーディオマニアのあいだで好まれなかったもうひとつの理由の中に、欧米の製品がカートリッジの交換がかなり不自由であったこともあげられる。SL1300は、つまりそれらすべての虚をついていた。オートが必要なら性能は多少犠牲になる。性能本位ならマニュアルタイプ、という固定観念は、この製品によって払拭された。
性能や機能を犠牲にしないオートプレーヤーとして、こんにちの国産機の中から、ダイヤトーンDP−EC1MKIIおよびEC3、テクニクスSL1300MK2の3機種をまずあげよう。いずれも軽針圧カートリッジを不安なく使うことができる。とくにEC1MKIIの電子制御によるアームのマニュアルコントロールはうまくできている。
B&O♯4002は、カートリッジが固定でターンテーブルがベルトドライブであるなど、性能面機能面でマニアには不満だろうが、形の美しさと操作の滑らかさで傑出している。形は少々武骨だがデュアル♯1249のオートチェンジャーの動作は信頼がおける。テクニクスSL1650はメカは立派だが外観その他にもうひとつこなれないところがある。テクニクスのローコスト機なら、むしろSL1301の方ができばえが良い。
フルオートでなくオートアップおよびオートリターンのみの製品の中では、ビクターのQL−A7が性能を犠牲にしない良さで、またパイオニアXL1350が、よくぞここまで小型化したという点で、それぞれ製品としての特徴がある。
井上卓也
ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ’78ベストバイ・コンポーネント」より
電子制御を中級機の価格帯にもたらした新鮮な魅力をもつ製品。
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