Category Archives: アンプ関係 - Page 57

ソニー TA-N86

井上卓也

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 ソリッドで引き締った音をもつパワーアンプである。聴感上では充分に広い周波数レンジを感じさせ、バランス的にはかなりフラットレスポンスで凹凸が少なく、音色では、低域が軽くソフトであり、中低域は粘った印象があり、中域にはソリッドな硬質さがある。音の鮮度はかなり高いタイプで、表情にはフレッシュな魅力がある。
 ステレオフォニックな音場感は、左右方向・前後方向のパースペクティブともによく広がるが、音源はかなり近づいた印象となる。音像のまとまりはよく、輪郭の線もかなりクッキリとしてシャープさがある。低域は、やや厚み不足を感じさせることもあるが、定格パワーからは充分な力をもつと思う。

サンスイ BA-2000

井上卓也

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 素直で、伸びやかさを感じる音をもったパワーアンプである。
 聴感上での周波数レンジはナチュラルに伸びた、現代アンプらしい印象があり、音の粒子が全帯域にわたり、細かく滑らかに磨かれ、音色も軽くフワッと明るい印象に統一され、充分にコントロールされている。バランス的には、中域が少し薄い傾向があり、低域が柔らかいために、エネルギー感は薄いが、スッキリと爽やかな音である。
 ステレオフォニックな音場感は、スッキリとした爽やかなプレゼンスが感じられるタイプで、音像も小さくまとまり、その輪郭も細くシャープでナチュラルに定位をする。スケール感もあり、かなり良い音である。

デンオン PMA-830

デンオンのプリメインアンプPMA830の広告
(スイングジャーナル 1978年5月号掲載)

PMA830

A&E E-3000, DCA-150M, ECN-50, ECN-50M

A&EのコントロールアンプE3000、パワーアンプDCA150M、エレクトロニッククロスオーヴァーネットワークECN50、ECN50Mの広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

E3000

BGW Model 203, Model 410, スペクトロ・アコースティック Model 217

BGWのコントロールアンプModel 203、パワーアンプModel 410、スペクトロ・アコースティックのコントロールアンプModel 217の広告(輸入元:オーディオニックス)
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

BGW

ローテル RA-1312, RA-1412, RT-1024

ローテルのプリメインアンプRA1312、RA1412、チューナーRT1024の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

ROTEL

スタックス SRA-12S, DA-80, DA-80M

スタックスのコントロールアンプSRA12S、パワーアンプDA80、DA80Mの広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

STAX

ビクター P-3030, M-3030

ビクターのコントロールアンプP3030、パワーアンプM3030の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

P3030

デンオン PMA-850, TU-850

デンオンのプリメインアンプPMA850、チューナーTU850の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

PMA850

デイトンライト SPS Mk3

デイトンライトのコントロールアンプSPS Mk3の広告(輸入元:オーディオファイル)
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

SPS

オーレックス SY-77, SY-88

オーレックスのコントロールアンプSY77、SY88の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

SY88

オーディオ・オブ・オレゴン BT-2

オーディオ・オブ・オレゴンのコントロールアンプBT2の広告(輸入元:RFエンタープライゼス)
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

BT2

マランツ Model 3250, Model 170DC

マランツのコントロールアンプModel 3250、パワーアンプModel 170DCの広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

3250

ハーマンカードン Citation 17, Citation 16A

ハーマンカードンのコントロールアンプCitation 17、パワーアンプCitation 16Aの広告(輸入元:ハーマンインターナショナル)
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

Citation

アキュフェーズ C-200S, P-300S

アキュフェーズのコントロールアンプC200S、パワーアンプP300Sの広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

C200

ダイナベクター DV-3000G, DV-8050, DV-15B, DV-505

ダイナベクターのコントロールアンプDV3000G、パワーアンプDV8050、カートリッジDV15B、トーンアームDV505の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

ダイナベクター

レクソン AC1, AP1

レクソンのコントロールアンプAC1、パワーアンプAP1の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

Lecson

NEC E-5, M-5

NECのコントロールアンプE5、パワーアンプM5の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

E5

ソニー TA-E88, TA-N88

ソニーのコントロールアンプTA-E88、パワーアンプTA-N88の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

TA-E88

ヤマハ A-1, T-1

ヤマハのプリメインアンプA1、チューナーT1の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

A1

ニッコー C-201, C-203, M-204, M-110, D-403

ニッコーのコントロールアンプC201、C203、パワーアンプM204、M110、エレクトリッククロスオーヴァーネットワークD403の広告
(オーディオアクセサリー 8号掲載)

C201

デンオン TU-850

井上卓也

ステレオサウンド 45号(1977年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 TU850は、デンオン独特の回転ドラム式ダイアル、2個のメーターをもつ個性的なデザインを踏襲した新製品である。
 中間増幅段の帯域切替、超高域FM検波器、NFBパイロットキャンセルのMPX、録音用発振器内蔵などが特長といえよう。

デンオン PMA-850

井上卓也

ステレオサウンド 45号(1977年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 デンオンのプリメインアンプは、良き時代の高級感級アンプの面影を感じさせるPMA700Zが、DCアンプ化されマークIIIとして登場したばかりである。
 今回は、これにつづいて、1001、1003といったセパレート型アンプでの成果をベースとし、最新の技術動向の最先端をゆく回路構成を備えたPMA850が、新しく装いを変えて登場することになった。
 基本的な開発のポリシーは、格段のユニットアンプの特性を極限値まで追求し、いわゆるプッシュプルタイプの平衡型コンプリメンタリー構成を全段増幅に採用している。これにより、裸特性の良さを活かし、ダイナミックな音楽信号の歪補正を従来回路の製品より完全にしている。また、ダイナミックレンジを拡大する目的で、とくにSN比が重点的に追求され、同社の従来製品よりも約10dB向上しているとのことだ。
 機能的には、30mVの許容入力をもつMCヘッドアンプ、イコライザーとパワーアンプを直結するダイレクトカップルスイッチなどを備える。従来どおりのクロストーク特性の重視に加えて、左右別巻線のトロイダルトランス仕様の強力な電源部、DC構成の全段直結平衡型DCパワーアンプなどは、今回はじめて採用された。
 このモデルは、各構成アンプの素直で優れた性能がナチュラルに音に反映したかのような、明るい、伸びやかな現代のデンオンの音といえるものだ。従来機との違いは、ちょうど、カートリッジでいえばDL103と最新製品DL103Dの差と似ており、音の性質でも同様なことがいえる。新世代のデンオンを感じさせる磨き込んだ立派な音である。

ラックス L-10

井上卓也

ステレオサウンド 45号(1977年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 新セパレート型アンプC12、M12と共通の外形寸法とデザインをもつ新プリメインアンプで、ラボラトリー・リファレンス・シリーズの5L15と共通のDC構成イコライザーとハイゲインDCパワーアンプのみの単純構成が特長である。パワーアンプは、高周波特性が優れた小型パワートランジスターの並列使用で、動作はABクラスだ。機能はシンプルだが、湾曲点3段切替の高音、低音コンペンセーターがあり、変化範囲は狭いが実用上では本機自体が歪感が皆無といってもよいナチュラルな音をもつため、僅かのバランスの変化が敏感に聴きとれ、一般のトーンコントロールと同様に効果的に使える。

マランツ Model 1180

井上卓也

ステレオサウンド 45号(1977年12月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より

 モデル1180は、基本的にはモデル3250とモデル170DCをインテグレートアンプ化したと考えてよい製品である。機能的には、モデル3250にピークインジケーターが加わった点だけが異なる。セパレート型の組合せの音に比較すると、ややローエンドとハイエンドを抑えたプリメイン型らしいバランスであり、これは聴感上でのパワー感となって反映されている。同じ定格出力だが、本機のほうがスピーカーを駆動するエネルギーは強く、4343を十分に駆動した。