井上卓也
ステレオサウンド 121号(1996年12月発行)
特集・「ザ・ベストバイ コンポーネントランキング710選」より
プリメインアンプとして想像を超える大型の余裕のある筐体採用の超弩級製品。SM5のベースとなっただけに協力電源を基本とする伝統的設計はいかにもマランツ的で、大型筐体採用は回路間の空間距離が充分にとれ相互干渉の少なさが高音質のベースとなる正統派の設計。情報量が圧倒的に多くスピーカー駆動能力は国内最高。
井上卓也
ステレオサウンド 121号(1996年12月発行)
特集・「ザ・ベストバイ コンポーネントランキング710選」より
プリメインアンプとして想像を超える大型の余裕のある筐体採用の超弩級製品。SM5のベースとなっただけに協力電源を基本とする伝統的設計はいかにもマランツ的で、大型筐体採用は回路間の空間距離が充分にとれ相互干渉の少なさが高音質のベースとなる正統派の設計。情報量が圧倒的に多くスピーカー駆動能力は国内最高。
井上卓也
ステレオサウンド別冊「世界のオーディオブランド172」(1996年11月発行)より
PM15はPM99系の発展型で、大型筐体と電源部強化により、マッシヴで豊かな音が聴かれる。並のセパレート型では及びもつかない高度なパフォーマンスを備えており、SP駆動能力は、さすがにマランツらしく実に強力だ。
井上卓也
オーディオ世界の一流品(ステレオサウンド別冊・1994年春発行)
「世界の一流品 アンプリファイアー篇」より
マランツというブランドは、アメリカがオリジンであることはよく知られている。’50年代にマッキントッシュと高級アンプの人気を二分した名ブランドだ。これを買って商品レンジを拡大し、大きなビジネスを目論んだのが米国のスーパースコープという会社。同じ頃に同社の買った日本のメーカー、スタンダードエ業を日本マランツと改称し、マランツ製品の設計製造拠点としたが、スーパースコープ社が傾き、日本マランツはオランダのフィリップス傘下に入って今日に至っている。現在の日本マランツはフィリップスと緊密な関係の下に、独自のオーディオマインドあふれる製品を開発するメーカーに体質が安定したようだ。ソウル・マランツというマランツの創業者個人の名前は、今やフィリップスの国際的な企業展開の一つとしてアメリカ、ヨーロッパ、アジアのオーディオ専門ブランドとして発展中だ。こうした紆余曲折を経ながらも同社にはマランツ・ブランドのスピリットを守ろうという精神が根づいているようで、このところのコンポーネントには入魂の製品が多い。
名門ブランドをいただくメーカーとして、この姿勢は大変うれしいことで、マランツ・ブランドのラジカセやイアフォンステレオが氾濫したかもしれぬスーパースコープ時代を想像すると心寒いものがある。いまのところ、オリジナル・マランツのアンプのレベルにまで至る製品はないと淋しがるオールドファンもおられるかもしれないが、このPM15というインテグラル・アンプを見聴きすると、このカテゴリーの中で十分、マランツのポジションを確保するに足る内容と仕上りをもつ製品であることが実感できる。その大柄の体躯はスケールが大きく、シンプルで美しい質感をもつたパネルフェイスも余裕の表現として好ましい。AB級で高いスピーカー・ドライブ能力と高音質を両立させていて、低インピーダンス、低能率SPにも心強い。
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