フォスターのスピーカーシステムG1000、G1010、G3000、G3010、G5000、ネットワークFN7000の広告
(スイングジャーナル 1970年8月号掲載)
Category Archives: スピーカーシステム - Page 95
フォスター G-1000, G-1010, G-3000, G-3010, G-5000, FN-7000
アルテック Malaga
サンスイ SD-7000, SP-2002, AU-999
サンスイ SL-7
ビクター BLA-405, GB-1B, MCA-105, MCP-105, MCM-105, MCT-105, SRP-B30b, MTR-10M, LCU-5
アルテック Malaga
アカイ CSS-8, CR-80
サンスイ SP-10, SP-70
Lo-D HS-1400W
タンノイ IIILZ, Autograph, GRF
Lo-D HS-500
菅野沖彦
スイングジャーナル 6月号(1970年5月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より
もう1年前くらいの話だが、内外スピーカーを何種頼も集めて比較試聴をしたことがあった。その時、テストに使ったレイ・ブラウンのベースが一際鮮やかに、張りと豊かさをもって鳴ったシステムがあった。音程が明瞭で、ベースのもつサブ・ハーモニックスも十分再生し豊麗なレイ・ブラウンのサウンドが決して鈍重にならない。一体どのスピーカー・システムが、こんな魅力的な低音域特性をもっているのかとたどってみると、これが、日立のHS500であった。
HS500から出た低音は、実に自然で生命感溢れるものだったのである。しかも、このシステムに使われているウーハーL200は20cm口径で、決して大口径ウーハーではないし、箱の容積もそんなに大きいものではない。一定容積の箱に入れる場合は口径の大きいものより小さいもののほうが低域の再生は周波数特性上有利ではあるが、実際には口径の小さなウーハーからは十分に量感、音圧感のある低音を得ることは難しいのである。それにも関わらず、このシステムは、20cmウーハーの常識を破った低音の魅力を聞かせてくれる。ここで、このウーハーについてちょっとふれておくことにしよう。低音域用ユニットL200は、先に述べたように口径は20cm、半頂角の小さい浅いコーンに、ギャザード・エッジという日立独特のエッジを採用している。たくさんのヒダをもった、ちょうど、チョコレート(板チョコではなく、丸いチョコレート・キャンディという奴?)の受皿に使われているヒダの入った紙のような具合に加工され、これが実に巧妙に円周に張りつけられ、コーンのピストン・モーションを全く自由にしている。コーン紙はかなり剛性の高いがっしりしたもので、不規則なたわみやしなりが出にくい。つまり、コーンの分割振動を極力防いでいるらしい。しかし、このウーハーの受け持つ帯域は3kHzまでとかなり高いので、高域のモーションには問題がありそうな気もする。
そのために、最近3ウェイの新製品がでたが、私としては、このHS500により大きな魅力を感じる。話が横道へそれたが、この独特のウーハーは、日立の高い技術水準と、よくオーガナイズされた音響の基礎研究から生れたもので、一朝一夕には出来るものではない。設計から仕上加工に至るまで、明確なポリシーと綿密さのうかがわれる抜群のユニットである。
このウーハーに配する高域ユニットはホーン型のトゥイーターで、これまたピストン・モーションの理想を追求した大変ロジカルな設計理論に基いたもの。14mm径のマイラー・ドームにアルミの削り出しのホーン、独特なハの字型ディフューザーでアッセンブルされた高級トゥイーターである。これと先のウーハーとを3kHzでクロスさせて2ウェイ構成をとり、エンクロージュア一にはダンプドバスレス型のブックシェルフタイプを採用している。バスレフのダクトはパイプ型で、グラス・ウールによってダンプされている。材質、加工共に高度なエンクロージュアーで、あの低音のすばらしさはもちろんこのエレクロージュア一によって生かされているわけだ。
このスピーカー・システムについて、あえて難点をあげれば、音があまりにも素直でおとなしいことだろう。この辺がいつも云うオーディオの問題点であって、日立の卓抜な技術水準がいかにソフトウェア一に結びつき、理論的に優れたものが、どう美学と結びついてくるかが楽しみである。
ジャズファンでもソフト派、知性派にはぴったりの最高級システムとして推薦したい。
アカイ SW-125, AA-6000, X-200D
ビクター BLA-405
アカイ SW-125, 4000, X-2000SD
サンスイ SP-10, SP-70, AU-555A, AU-666, TU-666, SR-1050, SR-2050, SD-7000
JBL Lancer 101
菅野沖彦
スイングジャーナル 5月号(1970年4月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より
JBLの三字を書けば、このスピーカーの名門についての説明は必要あるまい。ジェームス・ビー・ランシング・サウンド・インコーポレイションはアメリカ、カリフォルニア州、ロスアンジェルスにあるオーディオ・メーカーである。J・B・ランシング氏がその創設者だが、彼はもともとアルテック・ランシングのエンジニアであった。そしてアルテック・ランシングも同じカリフォルニア州、ロスアンジェルスの郊外にある。従って、アルテックのスピーカーとJBLのそれとは、もともと同じ技術の流れをくむものである上に、同じ風土で誕生したものだ。
JBLのスピーカーはずいぶん多くの種類があるが、このランサー101というシステムは高級システムとしてもっともコンパクトなもので、その端正な容姿がそのまま音の印象につながるといってもよく、音と形が見事に調和した傑作だ。14インチ口径のLE14Aと音響レンズ付ホーン・ドライバーのLE175DLHをLX10ネットワークで、1、500Hzでクロスオーバーさせた2ウェイ・システムで、マーブル・トップ(大理石)の、きわめてリファインされたエンクロージュア一に収められている。
LE14Aは小型エンクロージュアーで十分低域まで再生されるように設計されたQの小さなハイ・コンプライアンス・ウーハーであり、LE175DLHは、すばらしい特性をもつLE175ドライバーと音響レンズをもったホーン1217−1290とを組み合せたJBLのユニット中の代表的傑作であり、この2つの高級ユニットの組合せを見てもマニアならばぞくぞくするだろう。からっと晴れた青空のように明るく透明な、しかも力感溢れる締った音はJBLサウンドの面目躍如たるものがある。これは、私がよく感じることだし、いろいろな機会にしゃべったり書いたりすることであるが、JBLやアルテックの音を聴くと、その技術の優秀性はもちろんのこと、アメリカのウェスト・コーストに育った音という地理的な、あるいは人文的な環境を思わずにはいられない。イースト・コーストのボザークやARのスピーカーには重々しい音があって、それなりに大きな魅力を感じるものであるが、明らかにウェストの音とちがう。コンテンポラリー・レコードなどウェストの録音と、ヴァン・ゲルダー・サウンドのようなイーストの録音の質のちがいになぞらえては、あまりにもうがち過ぎであろうか……?
ランサー101は、価格からして、決して一般に広くすすめられる製品ではないかもしれないが、もし経済的に多少の無理をしても、このシステムを所有されれば、世界の名器をもつ誇りと、見るからに魅力的なその雰囲気に支えちれて、レコードを聴く楽しみがより充実し、豊かになることは間違いない。そうした名器の中では、このシステムの価格は決して高いほうではないのである。参考までにつけ加えておくと、このLE14AとLE175DLHの2ウェイ・システム(JBLではこれをS1システムという)専用のC51アポロというエンクロージュアーがあって、これは、ランサー101よりぐんと大きく、音のスケールは一段と増す。もっともエンクロージュアーだけで、ブックシェルフ・システムのランサー77よりはるかに高いので一般的ではないが、特に関心のある方のためにつけ加えておく。ランサー101はバランスのとれた第一級の音だが、部屋によってはやや低音感が不足するかもしれないので、アンプでブース卜してやるとよいだろう。パワフルなドライヴには抜群のパーフォーマンスを示し、
しかもロー・レベルでの静的な再生にも気品のある繊細な味わいを再現するという数少ないシステムの一つであるこのランサー101、機会があれば是非一聴することをすすめたいし、お金があれば思い切って買っても絶対に後悔はしない価値がある。























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