パイオニアのシステムコンポーネントS6の広告
(ステレオ 1970年12月号掲載)
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パイオニア S-6
パイオニア CS-E700
パイオニア PC-20-LS
パイオニア S-55
パイオニア T-8800
パイオニア T-6100, T-6600
パイオニア SA-90, TX-90
パイオニア T-3300
パイオニア PC-20-LS
パイオニア SX-100S, SX-90
パイオニア E-1000
パイオニア S-55
パイオニア CS-700
瀬川冬樹
ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より
ブックシェルフ・タイプの中では、割合に柄の大きい方で、おそらくそのためだろう、低域のゆったりとした、スケール感の豊かな響きを持っている。中・高域のユニットはcS500と同じものと思われるが、低域が豊かに聴こえるせいか、cS500のように中高域だけ飛び出すような印象は割合におさえられてて、たっぷりした、のびのびとよく鳴る音質である。
よく鳴る、という印象ではティアックのLS360と一脈通じるところがないでもない。つまり、少々野放しに響きすぎる感じもあるが、中~高域に軽い、くせの少ない音質のためか、押しつけがましい音質というほどではない。
しかし総体に、そう品位の高いという音質ではなく、スピーカーと対座して音楽を聴こうという作りかたとは逆のように思われる。
採点表
大編成:★★★
小編成:★★★
独奏:★★★
声楽:★★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)
パイオニア CS-500
瀬川冬樹
ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より
低音と高音をかなり強調した、いわゆるドンシャリ型の音づくりで、とくに中高音域にかけての独特の軽快で華やかな音質は、ラテン系など歯切れのいい曲を聴き流すには良いのかもしれない。能率も割合に高い。
パイオニアのスピーカーは、ひと頃、音が重いとか音の抜けが悪いなどと評価された時期があって、そういう評判を一掃しようというわけか、今回の製品はこのcS500にかぎらずどれもすべて中高域をチリチリいうぐらいに強調していたが、こうなると、以前の反動とはいえ少々やりすぎやしないかと、またもやイチャモンをつけたくなる。
前面ネットを外したパネルフェイスを含めて、重い感じを拒否して、明るく、軽くという雰囲気を意識しているらしく、これはこれなりに、ひとつのキャラクターとして認めるべきなのだろうか。
採点表
大編成:★★
小編成:★★
独奏:★★
声楽:★★★
音の品位:★★
音のバランス:★★
音域の広さ:★★★
能率:★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★
パイオニア CS-10
瀬川冬樹
ステレオサウンド 16号(1970年9月発行)
特集・「スピーカーシステム最新53機種の試聴テスト」より
本誌10号のブラインドテストのときも試聴したスピーカーだが、前回と今回とで、これくらい印象の変ってしまった製品も珍しい。以前のテストでは、どちらかというとおっとり型の、中音域がひっこんでしまったような、鋭敏さの全然感じられない音質だったのに、今回のサンプルでは、中音域がおそろしく強調されて、トゥイーターがチリチリいうほどよく鳴る。中域から高域を抑え気味にセットして、ちょうどよいくらいだった。中域以下の印象はあまり変らず、以前同様によく抑えられて、共鳴音など耳につかない良質の低音が聴ける。重低音の量感など、なかなかのものだ。
ただ、このサンプルはどうみても割合初期のロットらしく現在市場に出ているものは、どちらかといえば前回の印象の方に近いはずだと思う。
採点表
大編成:★★★
小編成:★★★
独奏:★★
声楽:★★★
音の品位:★★★
音のバランス:★★★
音域の広さ:★★★★
能率:★★★
デザイン:★★★
コストパフォーマンス:★★★
(準推薦)
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