Category Archives: 海外ブランド - Page 78

dbx 117, 119

dbxのエンハンサー117、119の広告(輸入元:エレクトリ)
(オーディオアクセサリー 1号掲載)

dbx117

シュアー SHG-2

シュアーの針圧計SFG2の広告(輸入元:バルコム)
(オーディオアクセサリー 1号掲載)

SFG2

スコッチ CLASSIC, Master

スコッチのカセットテープCLASSIC、Masterの広告
(オーディオアクセサリー 1号掲載)

Scotch

オルトフォン RMG212, RMG309

オルトフォンのトーンアームRMG212、RMG309の広告(輸入元:オーディオニックス)
(オーディオアクセサリー 1号掲載)

オルトフォン

Bib Model 94, Model 2000, Model 47, Model 78, Model 46

BibのレコードクリーナーModel94、Model2000、アクセサリーModel46、Model47、カセットテープアクセサリーModel78の広告(輸入元:山中商事)
(オーディオアクセサリー 1号掲載)

Bib

トーレンス TD125MkIIAB

トーレンスのアナログプレーヤーTD125MkIIABの広告(輸入元:山水電気)
(オーディオアクセサリー 1号掲載)

トーレンス

BASF 8200, DIAMANT 3000, 9341CrO2

BASFのカセットデッキ8200、DIAMANT 3000、ラジオカセット9341CrO2の広告
(オーディオアクセサリー 1号掲載)

BASF

JBL D44000 Paragon(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 あらゆる意味でステレオ用スピーカーとして、世界に唯一の存在ともいえるのが、JBLレインジャーシリーズの主役たるパラゴン。得意な形態は、その中音域に対する理想的拡散器の役目を果す大きく湾曲した反射板によるものだ。中音は外観から一目瞭然だが、低音も高音もホーン型で構成される点、今や珍しい存在である。だが、f特ひとつ考えても「軸上1m」という測定条件の設定さえも不可能なことから判る通り、現代のスピーカー技術とは明らかに違った志向の所産である。この点がパラゴンの真の特長でもあるし、その価値判断の別れ道ともなる。
 こうしたホーン構成の3ウェイであるためか、音色バランスの特異な点が使用上むずかしい問題点となり、しばしばその良さが十分に発揮されることがない。JBLのオリジナルにおいて「エナジャイザー」SE408パワーアンプを組合せる場合にも、独特のイコライザーボードを挿替えて400Hz以上をオクターブ6dBで上昇させたり、超低域のダンピングを変えたりしている。事実このバランスは、組合せるべきパワーアンプが難しいようだ。この例は自信をもって奨められる数少ない組合せだ。

スピーカーシステム:JBL D44000 Paragon ¥1,690,000
コントロールアンプ:クワドエイト LM6200R ¥760,000
パワーアンプ:パイオニア Exclusive M4 ¥350,000
プレーヤーシステム:トーレンス TD125MKIIAB ¥141,000
カートリッジ:エレクトロ・アクースティック STS555E ¥35,900
計¥2,976,900

クリプシュ KB-WO Klipsch Horn(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 50年代初期から、米国の高級スピーカーシステムにクリプシュホーンあるいはKホーンとしてこのコーナー型折返しホーンがしばしば採用されてきた。65年をきっかけにして、エレクトロボイス・パトリシアンを始めKホーンは他社のブランドとして見ることがなくなったが、オリジナルブランド、クリプシュの名で、このひとつの理想といわれるホーン型エンクロージュアを採用したシステムが米国市場で年を追うごとに名を轟かしてきた。今日のクリプシュホーンは比較的シンプルな構造ながら、ホーン効果としては優れた小型のフロア型ラ・スカラが特によく知られているが、クリプシュホーンその名のままの最高機種がもっともオーソドックス、かつ真髄を伝えるオリジネーターとしての価値と品質を秘めている。
 独特の38cmウーファーは、適度の高いコーン紙をもち、まさにホーンのドライバーとして作られたものだ。中音用には米ユニバーシティの中音ドライバーユニットを独特のホーンに組合せ、同じ米ユニバーシティの高音用ユニットとの3ウェイ・ホーン型システムとして高い完成度を得ている。
 スケールの大きなその外観の豪華さは、まさに雄大かつパワフルで鮮明なその音を思わせるたたずまいといえる。
 50年代以来20数年を終えた今日もなおその優秀なサウンドクォリティは、僅かたりとも色褪せることなく、ブックシェルフ型になれた耳にはフレッシュな感激を強烈に感じさせる。あまり広帯域再生を狙ったものではなく、音色的には中低域の重視が感じられ、ハイエンドもローエンドも十分に延びている現代的システムとは明らかに異なる意図を持ったシステムだ。しかしこの強力なサウンドエネルギーのもたらす生々しい迫力は、他にない魅力だ。
 高能率なだけにあまり高出力でなくとも十分にゆとりのある再生を得られるが、できることなら高出力アンプが望ましい。質のよい管球アンプなどが、このホーンシステムの真価をますます発揮してくれるであろうが、ここではそうした面の良さを音色的にも質的にも持つラックスの高級セパレート型アンプを組合せてみよう。
 クリプシュホーンの良さを理解するに違いない高級マニアなら必ずや納得してくれる疲れを知らない品の良さと親しみを得るサウンドが、オーディオ機器の存在感を拭い去り、心ゆくまで音楽に没頭させるであろう。

スピーカーシステム:クリプシュ KB-WO Klipsch Horn ¥656,000×2
コントロールアンプ:ラックス C-1000 ¥200,000
パワーアンプ:ラックス M-4000 ¥330,000
チューナー:ラックス T-110 ¥96,000
プレーヤーシステム:エンパイア 598III ¥226,000
カートリッジ:(プレーヤー付属)
計¥2,184,000

JBL L300(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 JBLの久しぶりの家庭用フロア型の大型システムが出た。前面を僅かに傾け角を落した奥行きの十分ある箱は、今までにない重量だ。そのずっしりした重量感から重低音の力強さは予測できるが、期待をさらに上まわり量感あふれる低音エネルギーがこのL300の最大の価値であろうか。ほぼ同じユニット構成ながらモニターの4333との違いも、フラットながらこの低音エネルギーに片寄っている所は、家庭用再生システムに対するJBLの志向を物語って興味深いが、音楽を楽しめる点で好感と親しみとを強く感じさせる。
 こうした音楽と直結した「音」を、もっとも活かそうと心したとき、新技術の結晶とでもいい得る最新のアンプジラは最適だ。音を知り抜いたハイセンスのサウンドは今日での頂点ということができ、ぜひL300に試みたい組合せであるといえるであろう。
 L300の登場した現代のオーディオ・シーンの状況下で、高品質のトランジスター・ハイパワーアンプこそもっとも適切な組合せであることは当然だ。鮮度の高い中域の充実感を考えるとき、最新技術を背景にしてより魅力あるサウンドを得られるに違いない。

スピーカーシステム:JBL L300 ¥520,000×2
コントロールアンプ:GAS Thaedra ¥610,000
パワーアンプ:GAS Ampzilla ¥499,000
プレーヤーシステム:トーレンス TD160C ¥98,000
カートリッジ:ピカリング XUV/4500Q ¥53,000
計¥2,280,000

エレクトロボイス Sentry III(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 スピーカーメーカーとしてののれんと規模で第一級の、イーストコーストの大メーカー、エレクトロボイスのシステム。かつてパトリシアンという豪華型を出していた、このEVは一貫して低音の雄大かつ量感が、その目指すサウンドスペクトラムの特長をなしている。高さ88cmの大型フロア型システム、セントリーIIIは、38cmウーファーをバスレフレックスの箱に収めて低音用とし、ホーン型の中音用、ホーン型高音の3ウェイで、ずば抜けた低音感と中域の豊かな迫力とがエレクトロボイス社の伝統的サウンド志向を意識させる。低音を、ホーンエンクロージュアとしたセントリーIVにくらべて、ずっとローエンドを拡大しゆとりを感じさせるが、このシステムを動かすにはパワーのゆとりのある高出力アンプこそ絶対的条件といえる。ある意味でJBLの最新スタジオモニター同様に、低音域は、ジャンボ・ブックシェルフと考えられる。このオーソドックスながらパワフルなエネルギーを秘めたシステムは、アンプの質がよいほどその良さを発揮してくれそうで、最近評価を高めているオーディオ・リサーチの管球式アンプを組合せることにしよう。

スピーカーシステム:エレクトロボイス SentryIII ¥355,000×2
コントロールアンプ:オーディオリサーチ SP3A ¥285,000
パワーアンプ:オーディオリサーチ Dual 76 ¥420,000
ターンテーブル:マイクロトラック Model 740 ¥165,000
トーンアーム:マイクロトラック 226S ¥36.000
カートリッジ:スタントン 681EEE ¥28,000
計¥1,644,000

グッドマン Achromat 400(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 英国きっての名門というにふさわしいグッドマンの新しい技術と姿勢とをもっとも強く感じさせるシステムが、このアクロマット400だ。いわゆるモニター風の志向の強い3ウェイ構成の中型ブックシェルフ型システムで、そのサウンドは、一面いきいきとして音の鮮度の高い輝かしさを持ち味としながら耳あたりのよいソフトな低域から中域を秘めているともいえよう。
 このスピーカーは、ある意味では使い方がむずかしく、特長はややもすると欠点としてクローズアップされてしまうものだ。こうした点を適当にカバーしつつ、質的な劣化をきたさないために、英国を代表するQUADのパワーアンプはうってつけのようだ。
 ここでは303でなくプロ用の50Eを指向したのはアクロマット自体が、プロ指向の強いためもある。パワーの点で米国製のような強大さはないが、それ故に耐入力のあまり高くない英国製スピーカーにはぴったりだ。ややおとなしい50Eは400の輝き過ぎた高域を柔らげて耳当りのよいサウンドを得られよう。プリアンプは、米国製の中でもっともユニークなクインテセンスのシンプルな、しかしハイレベルなクォリティに期待しよう。

スピーカーシステム:グッドマン Achromat 400 ¥124,000×2
コントロールアンプ:クインテセンス Per-1A ¥218,000
パワーアンプ:QUAD 50E ¥95,000×2
ターンテーブル:リン LP12 ¥123,000
トーンアーム:SME 3009S2 Improved ¥41,000
カートリッジ:デンオン DL-109R ¥18,000
計¥838,000

エレクトロリサーチ Model320(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 JBL以後の第三世代というべき超広帯域再生と低歪を追求するスピーカーの志向の中で、米国製としてひとつの代表が、このエレクトロリサーチのスピーカーシステムだ。
 ハイエンドからローエンドまで、完璧なフラットレスポンスをきわめ、しかもハイパワーに耐える点で英国に代表されるヨーロッパ製とは一線を画すいかにも米国製らしい魅力だ。
 このスピーカーはエレクトロリサーチの中級機種に相当するが、使用アンプは、でき得る限りハイパワーが好ましく、しかも高い品質はむろんだが今や国産の中にそうした意味でも可能性あふれる製品が目白押しだ。その中の注目株ナンバーワンは、パイオニアの新型の77シリーズのセパレートアンプであろう。価格面から若いファンにも手ののばせるレベルで、しかも内なるクォリティは倍の価格にも匹敵しよう。パワー250W/chは、この低能率ながらパワフルなスピーカーのための製品といえるほどだ。組合せるべきカートリッジにより、あらゆるジャンルの音楽を内包させ得よう。シュアーは、この点で気楽に奨められるが、ここでは、最高級品のV15タイプIIIを挙げておこう。

スピーカーシステム:エレクトロリサーチ Model 320 ¥98,500×2
コントロールアンプ:パイオニア C-77 ¥120,000
パワーアンプ:パイオニア M-77 ¥180,000
プレーヤーシステム:ソニー PS-8750 ¥168,000
カートリッジ:シュアー V15 TypeIII ¥34,500
計¥699,500

ソナーブ OA-12(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 このスピーカーの良さはちょっと一言では表わせない。いうならば、広範囲に拡散された音の壁面に反射する間接音が、室内の広さ以上に、音響空間を拡大してくれ、生の音楽の現場としてのホールのプレゼンスが見事。米国製スピーカー〝ボーズ〟のようなエネルギー的なものよりも雰囲気としての再生ぶりが思いもよらぬすばらしい効果をもたらす。
 このソナーブのシステムではこうしたいわゆるオーソドックスな再生サウンドとは異質な、例のない雰囲気の再生ぶりに気をとられて、つい再生の本質的クォリティを見失いがちになってしまうものだ。
 そこでまず、なによりも純粋な形でのクォリティを狙うべきである。そうしたとき、ヤマハのCI、BIは価格的に誰にも奨められるわけではないにしても、心強い存在だ。
 ソナーブの透明な美しい響きは、このCI、BIの鮮明度の高い豊かな色彩で、より高い音楽性をひきだし得よう。楽器のパワフルなソロをのぞむというのでなければ、このシステムのもたらすサウンドの質のレベルの高さは、ちょっと他には得難いものであることは確かだろう。

スピーカーシステム:ソナーブ OA-12 ¥178,000
コントロールアンプ:ヤマハ C-I ¥400,000
パワーアンプ:ヤマハ B-I ¥335,000
プレーヤーシステム:デュアル 1229 ¥79,800
カートリッジ:オルトフォン VMS20E ¥27,000
計¥1,019,800

フィッシャー ST-550(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 かつては全米ナンバーワンの規模を誇るアンプメーカーとして、フィッシャーは米国内ハイファイ業界の良識派を代表するものであった。創始者が交替した今日、フィッシャーはアンプメーカーとしてよりもブックシェルフ型スピーカーのメーカーとしての姿勢を強めているが、そのサウンド志向はアンプメーカーだった場合と何ら変ることなく、代表的イースト・コースト派としてヨーロッパ指向の強いサウンドを身上とする。
 ST550は、その最高級ブックシェルフ型としてはもっとも大型で38cmウーファーを収め、全指向性を狙って左右に配した中音、高音のドーム型ユニットが特徴だ。耳あたりの良いソフトな音色バランス、ボリュウムを上げていくと底なしの重低音に、ブックシェルフ型で或ることを忘れさせてしまうほど強力かつ雄大で、品の良い中域以上の弦の美しさも特筆できよう。
 つまりクラシック音楽、それもオーケストラなどにもっとも力を発揮しそうだ。ここではフィッシャーのサウンドのセンスあふれる高いクォリティを活かそうと、豊じょうな良さを秘めるケンソニックのM60を組合せイーストコースト志向を意識した。

スピーカーシステム:フィッシャー ST-550 ¥249,000×2
コントロールアンプ:アキュフェーズ C-200 ¥165,000
パワーアンプ:アキュフェーズ M-60 ¥280,000×2
チューナー:アキュフェーズ T-101 ¥110,000
プレーヤーシステム:デュアル 701 ¥118,000
カートリッジ:オルトフォン M15E Super ¥31,000
計¥1,482,000

KEF Model 104(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 最近の英国を代表するスピーカーメーカーとしてKEFは、わが国でも人気上昇中だが、この104はこれまでのシリーズを一段と質的に練り上げたシステムとして有名だ。
 英国のスピーカーは、ともすれば耐入力の点で心配が残るのだが、このシステムは比較的大きなサウンドエネルギーをとり出すことができそうだ。しかし、やはり米国製ブックシェルフ型のARやKLHなどとは数段に違うので十分な注意が必要だ。
 極端なハイファイ志向の音というよりは、音楽を楽しめる音という表現ができるような耳当りのよい音だ。小音量でクラシックの小編成曲を聴くときの魅力は注目でき、バロック音楽などを十分楽しむことができよう。やはり英国の音というにふさわしい印象をもったシステムといえる。
 ここでは非常に質の高い再生音を目標とし、きめの細かさと高出力を兼ねそなえたラックスL309Vを使うことにした。ここでも高出力の威力を十分発揮してくれる。カートリッジは、スピーカーと同じく英国のデッカMKVとして、中高音の粒立ちを一層きめ細かく再生してくれよう。シームは当然インターナショナルだ。

スピーカーシステム:KEF Model 104 ¥79,000×2
プリメインアンプ:ラックス L-309V ¥148,000
ターンテーブル:ラックス PD121 ¥135,000
トーンアーム:デッカ International Arm ¥25,000
カートリッジ:デッカ Mark V ¥25,000
計¥491,000

ウエストレイク・オーディオ TM2(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 JBLのユニットを用いていながらJBLブランドでないところに、このウェストレークの特長があるのだが、その中心となるのは中高音用のユニットとして用いているホーンがトム・ヒドレーのオリジナルホーンである点だ。設計者の名をそのまま冠したこのホーンは、JBL2397をそのままの形でふたまわりほど拡大したような、大型の木製ホーンで、ドライバーユニット2440と組合せ、クロスオーバー800Hz以上を受けもっている。
 JBLのプロフェッショナル用大型スタジオモニター4350と外形がよく似た大型のバスレフレックス箱に収めた2本のJBL38cmウーファーは、初期において2215を採用していたがごく最近は変更したとも伝えられる。JBL4350が、2ウーファーの4ウェイであるのに対して、ウェストレークは、2ウーファー3ウェイ。それは中音の強力なオリジナルホーンで達成されたともいえる。
 高音用として2420ユニットをホーンなしで、そのまま高域ユニットとしているが、磁気回路を貫通する8cmの長さの小さな開口のショートホーントゥイーターといえる。
 このようにJBLのユニットそのものを、ひとひねりして用いているが、4350と価格面ではほぼ同じにあるので、この両者の比較は大変興味をひかれることだろう。もっとも4350も、ごく最近、その特長となるべき中低音用ユニットを変更すると伝えられていて、本当の勝負はこのあとになろう。
 ウェストレークを活かすには独特の中音域ユニットをいかにしてより効果的に鳴らすかという点にかかりそうだ。プロフェッショナルユースとしてのこのシステムを、あらゆるかたちで追い求めるとしたら、マランツの新型パワーアンプこそ、もっとも適切だろう。ハイレベルでも、家庭用としても、音楽の美しさを凝縮してくれよう。プリアンプとして3600は確かにひとつのベストセレクトには違いないが、プロのみのもつ最高レベルのSNを、ここではぜひ欲しい。家庭用としてのポイント、ダイナミックレンジの飛躍的拡大を考えれば、SNのよいプリアンプが要求され、クワドエイトのプロ技術で作られた、小型ミクシングコントロールにフォノ再生仕様を加えたLM6200Rが、今日考えられる最高と断じてもよかろう。カートリッジは、プロ用機から生れた103Sを使うことにしよう。

スピーカーシステム:ウェストレーク TM2 ¥1,200,000×2
コントロールアンプ:クワドエイト LM6200RI ¥760,000
パワーアンプ:マランツ Model 510M ¥525,000
ターンテーブル:デンオン DP-5000F ¥78,000
トーンアーム:デンオン DA-305 ¥19,000
カートリッジ:デンオン DL-103S ¥27,000
計¥3,809,000

アルテック X7 Belair(組合せ)

岩崎千明

コンポーネントステレオの世界(ステレオサウンド別冊・1976年1月発行)
「スピーカーシステム中心の特選コンポーネント集〈131選〉」より

 アルテックブランドには数少ないブックシェルフ型のシステム。特に日本市場を意識しての企画だけに、その音色を練りあげて、極めてスムーズなバランスの良さが明快なアルテックサウンドの上に構築されている。
 25cmのウーファーは市販品種ではないが、ドーム型のトゥイーターは、最新の市販ユニットだ。やや大型のブックシェルフ型の背面には、アルテックのマークも鮮かな、本格的な独立製品そのままのネットワークが埋め込まれているのが、このシステム全体の価値を大きくしているのは見逃せない。
 いかにもアルテックらしいスケールの大きな堂々たる低音のゆとりは、極端なローエンドの拡大を狙ったものではないが、量感のすばらしさは、この価格とは信じられぬほどだ。暖かい感触の中音、鮮明でスムーズな高音。音楽のジャンルを選ばぬ高い水準の音質は、組合せるべきアンプさえ得られれば、家庭用としてひとつの理想を成すに違いない。ここではパワフルな響きに分解能の卓越した再生ぶりを期待して、マランツの最高品質のプリメインを組合せる。心地よく、やや甘さのあるアルテックの音は格段の力を加えるに違いない。

スピーカーシステム:アルテック Belair ¥78,800×2
プリメインアンプ:マランツ Model 1150 ¥125,000
チューナー:マランツ Model 125 ¥84,900
プレーヤーシステム:テクニクス SL-1350 ¥90,000
カートリッジ:ピカリング XV15/1200E ¥26,700
計¥484,200

KEF Model 5/1AC, JBL 4341

瀬川冬樹

ステレオ別冊「ステレオのすべて ’76」(1975年冬発行)
「オーディオの中の新しい音、古い音」より

 イギリスのBBC放送局で、1968年までは全面的に、そして現在でも一部のスタジオでマスターモニターとして活躍しているLS5/1AはKEFの製品で、BBCの研究員と協力してその開発に携ったのがKEF社長のレイモンド・クックである(本誌昨年版参照)。このスピーカーの音の自然さは他に類をみないが、現時点では耐入力及び音の解像力に多少の不満がある。KEFでは約二年前に、同じスピーカーユニットでマルチアンプドライブ式に改造し、MODEL 5/1ACという型番で新らしいスタジオモニターを完成させた。初期の製品は内蔵パワーアンプの歪やノイズの点で不満があったが、今年9月、R・クックが再来日の折に私の家まで携えてきた改良型のアンプに入れ変わって以後の製品は、明らかにBBCモニターを凌駕する音質に改善された。JBLと同じく冷徹なほどの解像力を持ちながら、JBLがアルミニウムのような現代的な金属の磨いた肌ざわりを思わせるならKEFは銀の肌、あるいは緻密な木の肌のようで、どこかしっとりとうるおいがあるところが対照的で、しかもこの両者には全く優劣がつけ難い。
 JBLプロフェッショナル・シリーズのモニター・スピーカーの中で、♯4350(本誌昨年版に紹介)ほどのスケール感とダイナミックな凄味には欠けるにしても、同様に周波数レンジがきわめて広く平坦で、音のバランスのよさと音のつながりの滑らかさという点で、♯4341は注目すべき製品といえる。
 各帯域のレベルコントロールの調整や設置条件の僅かな違いにも鋭敏に反応するし、カートリッジやアンプに他のスピーカーでは検出できないような歪があっても♯4341は露骨にさらけ出してしまう。レコードにこれほど生々しく鮮烈な音が刻まれていたのかと驚嘆するような、おそろしいほど冷徹な解像力である。そういう能力を持ったスピーカーだから、鳴らす条件を十分に整えなくてはかえって手ひどい音を聴かされる。もうひとつ、スタジオでハイパワーで鳴らしても三ヶ月以上鳴らしこまないと鋭さがとりきれない。家庭で静かに鑑賞する場合は、一年以上の馴らし運転期間が必要だろうと思う。

クリプシュ LS-BL La Scala

瀬川冬樹

ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より

 おそろしく能率が高い。しかもハイパワーによく耐える。シェフィールドのダイレクトカッティング・レコードをかけて、思い切り、それこそ飛び切りの大音量をほうり込んでみる。聴いているうちに背中に冷汗を感じるほどの音量に上げると、まるで突き刺さってくるようなハードで切れ味のいい音に、豪快な滝の水にあたったような爽快感をさえおぼえる。こういう鳴らし方は、本来、今回の試聴のようなあまり広くない部屋では邪道で、あくまでも広大なリスニングルームあるいは小ホールでこそ生かされる性能といえる。反面、小型のリスニングルームでは、中~低音のホーン特有の朗らかに響く音色が、概して音の格調を損ないがちで、置き場所や置き方の研究が必要だ。左右にあまり広げると中央の音が抜ける傾向が顕著なので、なおのこと小さい部屋ではステレオのひろがりを満喫するのが難しい。構造も音もいまや特異な存在で、そこが貴重でもあり古めかしさでもあり、目的や好みや使いこなしによって評価の大きく分かれるスピーカーだ。

採点:79点

インフィニティ Monitor II

瀬川冬樹

ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より

 アメリカ西海岸の新しい世代のスピーカーだが概してスーパーハイ(超高音)の領域を強調する傾向のあることは前号(81ページ以降)に書いたとおりだが、インフィニティのウォルシュ・トゥイーターの音は、どことなく粘った感じの、クチュクチュあるいはペチャペチャとでもいう形容の似合うたいそう独特の音を鳴らす。いかにも高域のレインジが広いんだぞ! と言わんばかりで、そしてたしかにレインジは広いのだが、音色のつながりが必ずしも良いとはいえない。レベルコントロールで絞ると音の面白みに欠けるので、結局FLATの位置の方がよかった。東海岸の製品が中~低域に引きずられるのとは対照的に、何を鳴らしても総体に中高域にひっぱられて軽い音になる傾向を示す。それがどこか空威張りのようで、もう少し実体感が欲しい。ただ、シェフィールドのダイレクトカッティング・レコードでパワーを上げると、がぜん精彩を放って、こういう音がこのスピーカーの性に合っていることがわかる。上蓋を取った方が音の広がりがよく出る。

採点:82点

リーク 2075

瀬川冬樹

ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より

 イギリスのスピーカーの中でも、タンノイとリークが、現在では最も辛口の、中音域にしっかりした芯と張りを持たせた最右翼といえる。大掴みにいえば、タンノイ・ヨークほど独特ではないが、しかし音像くっきりと艶めかせて鳴らす特有の硬質な艶は、一度聴いたら忘れられない個性といえる。いわゆる音の自然さといった尺度からみれば、中~高音域にときとして喉を絞った発声のようなくせがつきまとうところが弱点といえるかもしれないが、しばらく聴き込んでゆくと、たとえばセレッション66がこれにくらべると明らかに安いスピーカーだとわかるような、ふしぎな格調が聴きとれる。低音はのびのびと、基音もむろんだが低次倍音の領域がしっかりしているせいか、ベースのソロなど一種ゴリッとした振動的な音が魅力だしピアノの低音も実体感をともなってがっしりと地についている。つまり音に軽々しいところがない。現代ふうの広帯域を目ざしながら、旧型スピーカーの良いところも併せ持たせたような作り方のように思える。

採点:88点

オマール TL6 Ambionic Monitor

瀬川冬樹

ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より

 左右に拡げたスピーカーのところから確かに音がこちらに向かって聴こえてくる、という一般的なスピーカーの鳴り方に馴れた耳でいきなりこのオマールを聴くと、音がスピーカーから直かに鳴る感じよりも部屋のあちこちから聴こえてくるような鳴り方にしばらく戸惑ってしまいイライラしてくる。けれどこの製品が、面と向って個人でレコード音楽を鑑賞するためでなく、部屋の音響特性とのバランスをとりながら一家団らんの場で音のムードを撒き散らすための作り方、いわば上等なイージーリスニング用だと解釈して、たとえば映画音楽や、ストリングスのムード音楽などを鳴らしてみると、どうやら聴きどころの焦点が合ってきた。前後に音が出るためどちらが正面という指定もないし、コントロールのツマミも多く、最適なコンディションを得るには多少の時間がかかるが、音の出る場所をことさら意識させず、リスニングポジションを限定しない鳴り方がおもしろい。特異な存在としてむしろオーディオファン以外の層に奨めたい。

採点:85点

アルテック Crescendo (605B)

瀬川冬樹

ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より

 筆太の力強いタッチで朗々と鳴り響く味の濃い音質は、明らかにアルテックの個性である。中音域を最も重視してこの音域に厚みを持たせ、高域にしっかりと芯を一本通しながらなだらかに落し込んでゆく作り方は、現代の尺度からみればもはや旧式の特性には違いないが、そこに線の太い安定感が生じ、やはり名器のひとつと納得させるだけの、密度の濃い音で説得する力を持っている。能率のきわめて良い点も重要な長所だ。エンクロージュアの大きいことも手伝って、こせこせしない悠々たる鳴り方はブックシェルフや小型スピーカーには望めない。反面、弦の倍音のあの魅惑的な表情や、ヴァイオリンの独奏の鮮鋭かつ繊細な表情の出にくいという面ひとつとっても、やはりこれは古いスピーカーなのだという感想は否めない。左右にひろげて設置しても、オーケストラが中央に固まる傾向があり、ワイドレンジ型の爽やかな広がりを聴いた耳にはどうにも不満が残る。蛇足ながらエンクロージュアはオリジナルの620Aを奨めたい。

採点:85点

タンノイ New Rectangular York

瀬川冬樹

ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)
特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より

 旧ヨークより高域のレインジも広がりクセも少なくなっているにもかかわらず、たとえばスペンドールのような音のクセをできるだけ取り除いてフラットで色づけの少ない自然な音を目指したスピーカーを聴いたあとでは、しばらくのあいだ聴けないくらい、中域の張り出した(最近のイギリス製品には少ない)、ホーン特有の色のついた個性の強い音なのだが、しかしそういう尺度を当てはめて退けるにはあまりにも見事に磨かれた、格調の高い、緻密でスケールの大きい、味の濃い音質である。総体にランカスターより重量感のある、悠揚せまらざるという感じの音を聴かせ、左右に4m近くもひろげて、目の前いっぱいに並んだ小沢の「第九」を聴くうちに、いつのまにかテストを忘れて聴き惚れてしまった次第。エンクロージュアの工作やグリルクロスの品位が以前より落ちているのは残念だが、ヨーク健在なりの意を強めた。こうした性格の良い面を生かすには、少し旧い音だがオルトフォンSPUやラックス38FDIIといった組合せが好ましいと思う。

採点:94点