パイオニアのスピーカーシステムCS5、CS7、CS8、CS-A55、CS-A77、CS-A88、レシーバーSX45、SX65、SX85、アナログプレーヤーPL11PL-A25、PL30、オープンリールデッキT4000、T5000、T6000、ヘッドフォンSE30の広告
(スイングジャーナル 1969年8月号掲載)
Category Archives: プレーヤーシステム - Page 26
パイオニア CS-5, CS-7, CS-8, CS-A55, CS-A77, CS-A88, SX-45, SX-65, SX-85, PL-11, PL-A25, PL-30, T-4000, T-5000, T-6000, SE-30
サンスイ SP-2002, AU-777D, TU-777, BA-60, BA-90, CD-5, SR-3030
サンスイ Multi Amplifier System
デュアル 1019
岩崎千明
スイングジャーナル 6月号(1969年5月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より
つや消しみがきの白く光る金属肌と黒のつや消しのツートーンのガッチリしたメカニックなデザインで仕上げられたやや小ぶりのオートマチック・チェンジャー。それが、この3年間、米国ハイ・ファイ市場のプレイヤー分野をわがもの顔に独占しているDUAL1019である。
小型回転機器はキャリアに優る欧州製品が、常に米国市場を席巻していた。永い間、英国ガラードの製品が、そうであったし、最近では、ARXAという簡易型プレイヤー以外は、このデュアルの製品だ。
67年も68年にも込めコンシューマー・レポート誌ではレコード・チェンジャーを採り上げているが、その65年以来続けて A Best Buy に選ばれているのはDUAL1019だけである。
デュアルの良さは、ひとくちにいって、そのメカニズムの完全さと、ユーザーの立場ですべてを考えられた扱いやすさである。メカニズムの完全さ、口でいうとやさしいが、量産製品にとってこんな大へんな話はない。ひとつだけを精密に作ることはできても同じ精密さをそろえるのはすごく高くついてしまう。
アームのスタート点、カット点は0・1mm以下精度を要求され、量産オートチェンジャーの難点のひとつが、デュアルにはこの点でもむらは全然見当たらない。
デュアルならではの扱いやすさ、これは圧倒的なメリットだ。米国人に受けているのも、その実質的な扱いやすさからだ。扱いやすさというのは、プレイヤーとしてチェンジャーとしての根本的なメーカーサイドの姿勢によるものだ。今までの考え方、見方からは生れてこない。そして、それを実現するためには高い精度によって裏付けされた優れた機械工作技術が条件となっている。
その実例をコンシューマー・レポート誌は、68年8月号でこう述べている。振動回転むら、回転数の偏差はごくわずかで問題にならない……。米国の数多くのプレイヤーの中でこう評価を受けているのはARXAとDUAL1019だけである。
その使い良さの端的な例を上げてみよう。アンプのボリュームを、しぼらずに、アームをアームレスト(受け台)に落とすとき、普通はカタンとかカチとかスピーカーから、ショック音が出るものである。アームを指でなでると、スピーカーからサーサーと雑音が出る。これは市販の最近のアームのすべてにいえる程度の差こそあれそうでないアームはまずない。ところがデュアルにはこれがない。カートリッジ・シェルをさわる、たたく、こんなことはアンプのボリュームをしぼらずには禁物だった。デュアルは雑音はほんの僅かで気になるほどではない。一見チャチな感じさえするストレート・パイプ・アームは何の変哲もないようにみえていて、ここまで考えて作られている。
デュアルにはオートチェンジャーであるのにそこまで扱いやすさを考えている。ケースに装備されたままケースをたたいてみる。……なんていうことは、針飛びして国産品はおろか、舶来品でも禁物だ。ところがデュアルでは所ックにもびくともせずトレースも安定だ。しかもおどろくのはそのとき針圧1g。3箇所のピラミッド型の3回捲いた支えスプリングがショックを吸収している。
ベンツを生みワーゲンを創った西独の機械工業技術が、プレイヤーに結晶した。といえそうなのがこのデュアルなのである。
オートチェンジャーでありながら0・7gまでの針圧でトレースが可能という高級プレイヤーとしての高性能にプロ用を思わすメカニックなデザインで今後ますます愛用者も増すことであろうと思われるデュアル1019である。
サンスイ SP-2002, AU-777, BA-60, BA-90, CD-5, TU-777, SR-3030
サンスイ SP-1001, AU-555, BA-60, CD-5, TU-555, SR-3030
ソニー SS-2800, STR-6500, PS-1200
パイオニア CS-5, CS-7, CS-8, CS-A55, CS-A77, CS-A88, SX-45, SX-65, SX-85, PL-11, PL-A25, PL-30, T-4000, T-5000, T-6000, SE-30
CEC BD-202, FR-250A, STP-65, STP-69, STP-92A, STP-93, BD-515
パイオニアPL-31D
パイオニア CS-5, CS-7, CS-8, CS-A55, CS-A77, CS-A88, SX-45, SX-65, SX-85, PL-11, PL-A25, PL-30, T-4000, T-5000, T-6000, SE-30
デンオン DP-4500
岩崎千明
スイングジャーナル 4月号(1969年3月発行)
「SJ選定 ベスト・バイ・ステレオ」より
音楽ファンが、レコードから音楽だけでなく、音そのもののよしあしに気付いてくると、機械の方にもこり出してくる。そして装置がステレオ・セットから、アンプ、スピーカー、プレイヤーと、独立したコンポーネントになり、さらにそれが高級化の道をたどるようになって、オーディオ・マニアと呼ばれるようになる。その辺で妥協してしまえばよいのにこのあとも時間と金をつぎこみ、泥沼に入るようになると、呼ばれているだけでなく、本当の「マニア」になってしまう。そういうマニアが極点として、放送局仕様のコンポーネントを揃えるというのはしばしばみられる行き方である。海外製の高級パーツを揃える場合と似て、ひとつの標準として、自分自身に納得させ、安心させるに足るよりどころをそなえている点が、魅力となっているのだろう。たしかに、放送というぼう大な聴き手のマスコミにおいて使われる機器であるだけに、それは最大公約数的な意味の「標準」として、またさらに信頼度と安定度とを要求される。この「標準」によって音楽を聞くことにより、ひとつの安心感のもとに音楽を楽しむことができるというものだ。
またさらにオーディオ一辺倒の音キチでなく、本当の音楽ファンが音の良さに気付いた場合の機械に対する手段としても、放送局仕様のパーツで装置を形成するケースも少なくない。どちらの場合でも、局用仕様という点が「標準」として誰をも納得させるからであり、そういう点では正しい結論といい得る。
オーディオ技術が進み、しだいに優れた製品が多くなり、どれを選んだらよいかという嬉しい迷いが多くなったこの頃、放送局用仕様という「スタンダード」は、かくて大きな意味を持ってきたようである。
特にNHKにおいて使われている音楽再生装置に最近は著しくマニアの眼が向けられるようになった。三菱のダイヤトーンのスピーカーがそうであり、コロムビア・デンオンのテープ・デッキや、ここに紹介するデンオン・プレイヤーがそうである。
デンオンは本来、NHKのスタジオ演奏用機器の設計製作だけを目的としたメーカーであった。NHKの他、官公庁の装置をわずか作るだけで、全然といってよいほど一般市販品を作っていなかった。
ところが、コロムビアがデンオンを吸収したことが、マニアの福音となって、待ちこがれた局用仕様がマニアの手に入ることになった。
その中でも、特に注目されているのが、DL103カートリッジである。
ステレオ・レコード演奏用としてNHK技術研究所と、デンオンが協同開発したカートリッジである。昔モノーラル・レコード用として同様に協同開発したPUC3が米国の最高級と絶賛されたフェアチャイルドなどと互角に張り合った高性能を知る者にとって、このDL103は大きな期待を抱かせた。そしてDL103のこの上ない素直な音はどんなマニアをも納得させずにはおかなかった。装置の他の部分がよければよいほどDL103はそれにこたえて新らしい音の世界を開いてくれたのである。
コロムビア・デンオンが、高級マニアのために企画したプレイヤーDP4500に、このDL103がつくのは当然すぎる企画だろう。そしてこのカートリッジの高性能を引出すシンプルな、しかし高精度で仕上げられたアームと、マグネフロート機構でロング・ベスト・セラーのベルト・ドライブ・ターンテーブルを組み合せたプレイヤーが、このDP4500だ。もし、予算に制限をつけず、安心して使えるプレイヤーを選ぶことを望まれたら、少しの迷いもなく薦められる、価値あるプレイヤーだろう。
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