Category Archives: パワーアンプ - Page 39

マッキントッシュ MC2300

菅野沖彦

スイングジャーナル 5月号(1973年4月発行)
「SJ選定新製品試聴記」より

 マッキントッシュ、この名前は名実共に世界長高のアンプの代名詞として、オーディオの好きな人々の中では重味のある響きをもって語られている。マッキントッシュはアメリカのニューヨーク州、ビンガムトン(ビングハントンと発音するのは誤り)に本社をもつアンプ中心のオーディオ専門メーカーである。筆者は縁あって同社を何回も訪れるチャンスがあり、マッキントッシュ氏を始め、副社長のガウ氏、技術担当重役のコーダーマン氏などと親しくしているが、比較的小規模の同社が真に高級品のメーカーとして卓抜の技術とクラフトマンシップ、そして独自の経営理念にもとずいて益々ならぬ努力の結果、現在の地位を築いたことをよく知っている。
 マッキントッシュのアンプは、あらゆる点から見て優れたものをもっているが、だからといって全ての点で、現在のオーディオ技術の頂点に立つ最新のテクノロジーと、完壁な高級パーツによる仕上げであるとは断言できない。むしろ、そのアンプの回路構成には頑固なほど古い思想が入りこんでいるし、必ずしも最高のパーツの集積ともいえない。しかし、一つの商品として、絶対の信念の結びついたまとめの巧みさ、それは同社が標榜する高度の信頼度と、それを裏づける保証、最高級品として、それを持つ人の満足感を十分に満し得る製品としてのバランスと完成度の高さである。
 同社の現役製品としてはプリ・アンプのC28、パワー・アンプのMC2105が高級アンプの最高峰で、アウトプット・トランスを持つTrアンプというユニークなパワー・ステージの特長は、音質の面でも如何なく独特な風格と、優れた特性を誇っているのだが、ここに紹介するMC2300という製品は、その上をいく、むしろ特殊といってもいい、超高級品である。MC2300というアンプは、300W×300W(RMS)のパワー・アンプで、このパワーは、アウトプット・トランスがあるので、いかなる負荷インピーダンスにおいても、保証されている。混変調歪はフル・パワー時において20Hz〜20kHzにわたって0・25%以下、F特は同条件で20Hz〜20kHzにわたり+0、−0・5dB以下の範囲におさまり、ダンピング・ファクターは8Ω負荷時で14、入力電圧は0・5Vの感度をもっている。このアンプは管球式のモノーラル・アンプMC3500というアンプの発展型であって、これをTr化し、ステレオ・アンプとしてまとめたものと考えられる。シャーシやパネルのデザインも共通のイメージで、内容にふさわしい桁はずれに豪華なラボラトリー・スタイルである。
 なにしろ、300W×300Wという大出カアンプであるから、その音質は、デリカシーや透明感といった繊細な見方からしたら期待出来ないのではないかと思われるかもしれないし、事実、大パワー・アンプにはそうしたものが少くないのだが、このMC2300を実際に使ってみて、それが全くの危惧であったことがわかった。このアンプの音は、小出力時にも、大出力時にも、従来のアンプのイメージをひっくり返す余裕のある堂々たる響きの中に、充分なデリカシーをもった再現が聞かれる。残留ノイズがやや大きいが、これはマッキンのパワー・アンプに共通の欠点。とにかく、これで聞くと、あと他のアンプで聞くのが嫌になるといっても過言ではない次元のちがいとでもいったものが感じられ、音像の一つ一つが生き生きと浮き上がり、深みと奥行が再現されるのであった。
 アクエリアス・ブルーのイリュミネイションに照らされた大型の二個のピーク・レベル・メーターをもったパネルの迫力、130ポンドという一人では持ち上らない重量、すべてのイメージがアンプという概念を変えさせるような超弩級のアンプ、MC2300はハイ・パワー・アンプの現時点における最高峰といってよいだろう。価格も当然、凄く高価だが、それを払うことができる入にとって、その気になれば、これだけのアンプが存在するということは幸せなことに違いない。勿論本来はマッキントッシュでも、これをラボラトリー・ユースとして考えていて、カッティング・ヘッドのドライヴ、スタジオのモニター・ドライヴなど、プロフェッショナル・エクイプメントであることはいうまでもないが……。マニアなら一生のうちに、このぐらいのアンプを持ちたいと憶がれるのも私だけではあるまい。

ケンクラフト GT-810, GP-830, GM-820X

ケンクラフトのチューナーキットGT810、コントロールアンプキットGP830、パワーアンプキットGM820Xの広告
(ステレオ 1972年12月号掲載)

gt810

マランツ Model 3300, Model 500

マランツのコントロールアンプModel 3300、パワーアンプModel 500の広告
(ステレオ 1972年12月号掲載)

model500

マッキントッシュ C22, C28, MC275, MC2105

マッキントッシュのコントロールアンプC22、C28、パワーアンプMC275、MC2105の広告
(スイングジャーナル 1972年11月号掲載)

マランツ Model 3300, Model 500

マランツのコントロールアンプModel 3300、パワーアンプModel 500の広告
(ステレオ 1972年11月号掲載)

marantz

SAE MARK XII, MARK I, MARK IX, MARK IIB, MARK III

SAEのスピーカーシステムMARK XII、コントロールアンプMARK I、MARK IX、パワーアンプMARK IIB、MARK IIIの広告(輸入元:RFエンタープライゼス)
(ステレオ 1972年11月号掲載)

SAE

ラックス SQ38FD, CL35II, CL350, MQ36, MQ60, MQ60 CUSTOM

ラックスのプリメインアンプSQ38FD、コントロールアンプCL35II、CL350、パワーアンプMQ36、MQ60、MQ60 CUSTOMの広告
(ステレオ 1972年11月号掲載)

Lux

テクニクス SU-3000, SU-3100, SU-3300, SU-3400, SU-3602, SU-50A, SU-10000, SE-10000

テクニクスのプリメインアンプSU3000、SU3100、SU3300、SU3400、SU3602、SU50A、コントロールアンプSU10000、パワーアンプSE10000の広告
(ステレオ 1972年10月号掲載)

SU10000

サンスイ AU-6500, AU-7500, AU-666, AU-888, AU-999, CA-606, BA-100, BA-150, TU-7500, TU-666, TU-888, TU999, TAC-505, QR-500, QR-1500, SAX-350D, CD-5A, QS-1, QS-100

サンスイのプリメインアンプAU6500、AU7500、AU666、AU888、AU999、コントロールアンプCA606、パワーアンプBA100、BA150、チューナーTU7500、TU666、TU888、TU999、レシーバーTAC505、QR500、QR1500、SAX350D、エレクトリッククロスオーバーネットワークCD5A、4チャンネルデコーダーQS1、QS100の広告
(ステレオ 1972年10月号掲載)

Sansui

マランツ Model 7, Model 9, Model 10B

マランツのコントロールアンプModel 7、パワーアンプModel 9、チューナーModel 10Bの広告
(ステレオ 1972年10月号掲載)

marantz

ケンクラフト GP-830, GM-820, GF-802

ケンクラフトのコントロールアンプGP830、パワーアンプGM820、4チャンネルデコーダーGF802の広告
(ステレオ 1972年10月号掲載)

kencraft

ラックス CL350, CL35/II, MQ60, MQ60 Custom, MQ36

ラックスのコントロールアンプCL350、CL35/II、パワーアンプMQ60、MQ60 Custom、MQ36の広告
(ステレオ 1972年10月号掲載)

LUX

パイオニア QA-80A, QC-80A, QM-80A

パイオニアのプリメインアンプQA80A、コントロールアンプQC80A、パワーアンプQM80Aの広告
(スイングジャーナル 1972年8月号掲載)

qa80a

ラックス CL350, MQ60C

ラックスのコントロールアンプCL350、パワーアンプMQ60Cの広告
(スイングジャーナル 1972年8月号掲載)

lux

テクニクス SU-10000, SE-10000

テクニクスのコントロールアンプSU10000、パワーアンンプSE10000の広告
(スイングジャーナル 1972年8月号掲載)

se10000

パイオニア QA-80A, QC-80A, QM-80A, QX-401, QX-801, QL-60A, QD-210

パイオニアのプリメインアンプQA80A、コントロールアンプQC80A、パワーアンプQM80A、レシーバーQX401、QX801、4チャンネルデコーダーQL60A、QD210の広告
(スイングジャーナル 1972年7月号掲載)

qa80a

ラックス SQ38FD, CL35II, MQ36, MQ60, LX77, BOSE 501, 901, B&W DM-1, 70 Continental

ラックスのプリメインアンプSQ38FD、コントロールアンプCL35II、パワーアンプMQ36、MQ60、スピーカーシステムLX77、BOSEのスピーカーシステム501、901、B&WのスピーカーシステムDM1、70 Continentalの広告
(スイングジャーナル 1972年7月号掲載)

Lux

オンキョー Integra 725, Integra 732, Integra 733, Integra 931, Integra 433S

オンキョーのプリメインアンプIntegra 725、Integra 732、Integra 733、パワーアンプIntegra 931、チューナーIntegra 433Sの広告
(スイングジャーナル 1972年6月号掲載)

Integra725

パイオニア QA-80A, QC-80A, QM-80A, QX-801

パイオニアのプリメインアンプQA80A、コントロールアンプQC80A、パワーアンプQM80A、レシーバーQX801の広告
(スイングジャーナル 1972年5月号掲載)

QC80A

オンキョー Integra 725, Integra 732, Integra 733, Integra 931, Integra 433S

オンキョーのプリメインアンプIntegra 725、Integra 732、Integra 733、パワーアンプIntegra 931、チューナーIntegra 433Sの広告
(スイングジャーナル 1972年5月号掲載)

Onkyo1

ダイナコ A-25X, PAS-3X, Mark III, Stereo 70

ダイナコのスピーカーシステムA25X、コントロールアンプPAS3X、パワーアンプMark III、Stereo 70の広告(輸入元:今井商事)
(スイングジャーナル 1972年4月号掲載)

dynaco

パイオニア SM-3000

パイオニアのパワーアンプSM3000の広告
(スイングジャーナル 1972年4月号掲載)

SM3000

ダイナコ A-25X, Mark III, ADC ADC10/E MK-IV, ヴァイタヴォックス AK155, S2, CN157

ダイナコのスピーカーシステムA25X、パワーアンプMark III、ADCのカートリッジADC10/E MKIV、ヴァイタヴォックスのウーファーAK155、コンプレッションドライバーS2、ホーンCN157の広告(輸入元:今井商事)
(スイングジャーナル 1972年3月号掲載)

Imai

パイオニア QC-80, QM-80

パイオニアのコントロールアンプQC80、パワーアンプQM80の広告
(スイングジャーナル 1972年3月号掲載)

QC80

ラックス SQ700X, SQ38FD, CL35, MQ60, WL500

ラックスのプリメインアンプSQ700X、SQ38FD、コントロールアンプCL35、パワーアンプMQ60、チューナーWL500の広告
(スイングジャーナル 1972年2月号掲載)

Lux