スペックスのカートリッジSD700 TypeII、SD801EXCEL/E、トーンアーム6140D、ターンテーブルV500A DELUXEの広告
(モダン・ジャズ読本 ’70掲載)
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スペックス SD-700 TypeII, SD-801EXCEL/E, 6140D, V-500A DELUXE
スペックスSD-700 LaboratoryII
瀬川冬樹
ステレオサウンド 12号(1969年9月発行)
特集・「最新カートリッジ40機種のブラインド試聴」より
わりあいに腰の強い、ホットな音質を持ったカートリッジで、多少品格に欠けるが一種のふてぶてしさを持った、中高域に張りのある音質は独特である。オーケストラではバランスよく、低域も充分出て、音の奥行きも立体感もなかなかよく出るが、フォルティシモではやや混濁気味で、強奏の際の伸びと分離に多少難点が残る。ピアノは、タッチが明瞭だが、ややこもり気味のところがある。弦合奏は特に難は無いというものの、中高域に幾らか圧迫感がある。ロスアンヘレスの声にもそういう印象が付きまとうし、ヴェルディも強奏部でやや荒くなる。しかし、ジャズやムードではダイナミックな近接感を伴って厚みのある楽しめる音を再生する。
オーケストラ:☆☆☆☆★
ピアノ:☆☆☆★
弦楽器:☆☆☆☆
声楽:☆☆☆★
コーラス:☆☆☆★
ジャズ:☆☆☆☆
ムード:☆☆☆☆
打楽器:☆☆☆☆
総合評価:75
コストパフォーマンス:80
スペックス SD-700A
岩崎千明
ステレオサウンド 2号(1967年3月発行)
「プレーヤー・システム・パーツガイド」より
国産Hi−Fi製品は総じて、低域の貧困をしばしば指摘される。カートリッジには特にこの傾向が著しい。音楽の基本ともいうべき、低域から中低息の音、この社の製品は、この音域で圧倒的に強味を発揮する。豊かでダンピングの効いた迫力。それでいて、高音域のこまやかさもいささかも失っていない。根っからの音楽ファンにきわめて多くの愛好者がいることが、この社のカートリッジの優秀性を示そう。
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